シシド・カフカ、「今のシシド・カフカ」を打ち鳴らす新作を制作中!最多の全国ワンマンツアーを自ら志願!

2016.02.2014:00

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──昨年の6月に斉藤和義や甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)、Y0-KING(真心ブラザーズ)、渡辺俊美、KenKenらとセッションした『K⁵(Kの累乗)』をリリースしました。男性アーティストとのセッション・ミニアルバムを経て、次のステップはどのように考えてました?

まず、2015年に引き続き、“脱力”というテーマを念頭におきながら次のアルバムの制作に取りかかっていて。それまでは、肩がこるくらい力を込めているのが音にも表れていたと思うんです。でも、前回のセッションアルバムでご一緒した方々から、程よい力の抜け具合と、だからこそできる、針を刺すように一点を目指していくという制作の仕方を学ばせていただいたことで、自分も力の抜き方を覚えた実感があって。それをいかに次のアルバムの中で体現していくか、表現に変えていくことができるかっていうことを考えていて。と、同時に、前作はアーティストさんの器の中に飛び込んで、自分が何をできるかっていうことに挑戦したんですけど、次の作品ではたくさんのプロデューサーの方とご一緒して自分の表現をしようと思っています。

──制作中のアルバムからすでに新曲2曲が配信でリリースされてますね。1曲目の「crying」は、NHK BSプレミアムドラマ「はぶらし/女友だち」の主題歌で、織田哲郎さんプロデュースのロックバラードになってます。

織田哲郎さんがご一緒してくださるということで、素晴らしいメロディが上がってくるのはまちがいなくて。曲の雰囲気は織田さんが作ってくださったんですけど、歌詞に関しては、織田さんと言葉のやり取りをさせていただいて。(斉藤)和義さんの時と同じ感じなんですけど、自分が書いたメモ書きをお渡しして、そこから織田さんが摘んでくださったものに対して、私がまた返していくっていうやり方で、何度かやり取りさせていただきました。織田さんは親身に、歌詞の書き方とは?メロディの捉え方とは?という根本から立ち返って教えてくださって。すごく勉強させていただきました。

──ドラマの台本を読んで書き下ろした歌詞なんですよね。

そうですね。女性のおぞましさというか、怖さを描いたドラマなんですけど、同級生の女性二人が主人公になっていて。二人は、高校生の時に思い描いていた夢とは逆の人生をそれぞれが歩んでいるんですね。結婚を夢見ていた人が仕事に一生懸命で、歌を歌いたかった人が家庭に入った経験があるっていう話になっていて。私自身、描いていた夢が思い通りにかなったことが1個もないので……。

──1個もないですか!?

1個もないですね。例えば、もっと早くデビューするはずだったとか、もっと早くあのステージに立つはずだったとか。結果として、立っている場所が理想の場所だったことはありますけど、その道のりや方法は、1個も叶わなかったままきているので、共感する部分があって。しかも、同年代の女性を描いているドラマでもあったので、織田さんのメロディに乗せて、その自分の感情を出せば、ドラマには合う曲になるなと思って、素直に書かせていただいた感じですね。

──学生時代はどんな未来を思い描いていました?

27では死んでいる予定だったので。

──その未来は叶わなくてよかったですよ。

あははは。でも、その頃はいわゆる、伝説のロックアーティストと同じく、太く短い人生で、27歳という年齢で死にたいと思っていたんですよ。でも、実際は、芽が出ない時期が長かったですからね。ドラマーとしての自分自身を描いていた時期も長かったし、ドラムを叩かずに歌だけの時期もありましたし。今のように、ドラムを叩きながら歌うなんて想像もしていなかったんです。

──結果的にはドラム&ヴォーカルのスタイルで27歳の年にデビューしてますよね。

そうですね。不思議な感じもしますけど。未来がどうなるかなんて誰もわからないですよね(笑)

──(笑)レコーディングはどんな気持ちで臨みました?

タイトルになっている『crying』という感情をそのまま出したという感じですかね。ドラムは2〜3テイクで終わっちゃったんですね。『もうちょっと録らせてください』っていう気持ちもあったんですけど、織田さんには録れたという手応えがあったので、そこで終わらせて。歌録りも、織田さんはいろんな方とやっているので、アドバイスが的確で。

──女性のロックシンガーを数多く手がけている方ですが、どんなディレクションがありました?

私が作っていった歌い方より、もっと素の方がいいなって言われて。いろいろ考えていったことを外しながら歌ったという感じですかね。織田さんには、歌声をすごく褒めていただいて。後日、配信がスタートした時に、お礼のメールをしたんですけど、『君は、歌は素晴らしいものを持っているんだから、迷いなく、どんどん前に進みなさい』と言って頂いて。すごく嬉しい言葉をいっぱいいただきましたし、もっと勉強させていただきたいなって思っています。

──勉強したいことというのは?

私、歌詞を書くことに苦手意識を持っていたんですよ。でも、『君は言葉をすごくたくさん持っている人だから、視点やチョイスの仕方が変わるだけで、違ってくるよ』と言っていただいて。もっと学びたいことがあるので、<織田哲郎歌詞塾>を開いてくださいって、近々お願いしようと思っています(笑)

──(笑)もう1曲の「明日を鳴らせ」はテレビ東京系アニメ「フェアリーテイル」のオープニングテーマです。

突き進む歌ですね。アニメは、“仲間”とか“絆”とか、今日まで私が口にしなかったような言葉が(笑)、飛び交うようなストーリーになっていて。割と天邪鬼なので、脇道に逸れたがるんですけど、それでも真っ直ぐに前に進んでいく気持ちや視線も、まだ持ち合わせているので(苦笑)、そういうものに素直に焦点を当てて書いていますね。

──とても前向きな歌詞ですが、「crying」の主人公と同じく、涙を流してるんですよね。

確かに!切り取るところが違えどということですかね。『crying』を書くときに一番思い出していたのが、言葉も通じないまま現地の学校に入ったアルゼンチン時代だったんですよ。そこから持っている自分のコンプレックスに焦点を当てたんですけど、そのコンプレックスがあるからこそ進める毎日だったりするので。始まりが涙なのかもしれないし、根本が涙なんでしょうね。でも、それはきっと、誰しも同じで、涙の上に毎日が、今日があるんだと思います。

──また、楽曲のプロデューサーはデビュー前から一緒にやっている平出悟さんです。

いつもの平出さんなので、疾走感のある、<ザ・シシド・カフカ・サウンド>っていう感じですね。平出さんとは、今回の曲も含めて、メロディとリズムが難解なものが多くて。だからこそ、言葉をいろいろと変えたがるんだなという発見があったんですよね。他の方が書いてくださった曲は、メロディがシンプルですっと入ってくる。そうなると、言葉も単純なものを載せようという瞬間があって。そういう落差というものが、『明日を鳴らせ』と他の曲にはあったりするのかなって感じています。

──初めての方とおなじみの方がプロデュースした、この2曲だけでも落差というか、対照的な仕上がりになってますよね。

そうですね。アルバムではさらに、総勢9名の方にプロデュースしていただく予定になっていて。引き出しが多い方々ばかりなので、いろんな冒険をさせていただいているなという感じがありますね。

──楽曲に対する向き合い方も前作とは違ってますか?

前は歌詞もほぼ書いていただいていて。今回は自分の言葉も入りますし、ドラムのパターンも自分で考えることが多くなっています。そういう意味では、前回よりは、中心に自分が立っていないといけないという思いがありますし、プロデューサーの方々とたくさんのディスカッションをしながら制作している感覚がありますね。

──通算2枚目のフルアルバムはどんな作品になりそうですか?

1stアルバムには16曲も収録されていたんです。ものすごく広いところから曲をかき集めたイメージだったんですね。今回もいろいろとかき集めたつもりだったんですけど、この2年半くらいの間に、私自身が多くの物事を経験したり、吸収したりしたものが反映されているので、何かテーマを決めて一貫性を持ったアルバムではなく、今のシシド・カフカを聴いていただけると思っています。

──現時点ではもう全体像は見えてます?

見えています。今、6割くらいは出来上がっています。ロックに寄せた曲もあれば、華やぐような広がりを求めた曲もあって。ライブのシチュエーションを想定しながら作っているので、皆さんに楽しんでいただけるんじゃないかなって思います。

シシド・カフカ

──アルバムのリリース後には全国9か所9公演に及ぶツアーが決定しています。

いままでは4本が最大だったんですよ。急に増やしたので、どうなることか、今、私もわからない状態で(笑)。ワンマンで二日連続すらもやったことがないので、本当に未知数なんですけど、ツアーをしていく中で、ライブが育っていくのを体感できるんだろうなという楽しみがあって。5月、6月という2ヶ月間は全力で走り抜けたいなと思っています。

──どうして急に増やしました?倍になってますが。

私がいっぱい行きたかったんです!イベントでは行ったことがあっても、単独では行けていない場所も多かったので、お客さんと近いところで、お客さんの熱量を感じながらの単独ライブがやりたいという思いが強かったんですね。だから、『増やしてください!』って自分からお願いして。本当はもうちょっと多かったんですけど、急に増やしすぎて体力的にできなかったらシャレにならないので(笑)、まずは9本にして。これでもかなりドキドキしています。

──初めて足を運ぶお客さんにはどんな気持ちで来て欲しいですか?

去年の夏から4人編成での生演奏にしているので、その日、その場でのサウンドというものが色濃く出てくるだろうなと思うんですね。だから、その日のライブを一緒に作るっていう意気込みできていただけたら嬉しいですね。

──カフカさんご自身にとっては、ライブという空間はどんな場所になってますか?

最大の遊び場ですね。曲を作ったり、歌詞を書いたり、レコーディングをしたり……。制作の過程では苦しい瞬間もたくさんあるんですけど、それを全部、忘れてしまえるんです。もちろん、ライブが終わった後には、こうしたかったなっていう反省や後悔もあるけど、やっている最中は本当に楽しくて。こんなに楽しいことが仕事になるなんて素敵だなって思うし、ライブをするたびに、『いい職業に就いたな、ミュージシャンという職業で本当に良かったな』って、本当に毎回、思っていますね。

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インタビュー/永堀アツオ

シシド・カフカ Tour 2016

2016年6月26日(日) duo MUSIC EXCHANGE(渋谷)
17:30 開場 / 18:00 開演
4月2日(土) SALE

GET TICKET抽選先行受付!

お申し込みはこちら
【抽選エントリー期間】
受付中 〜 2月24日(水) 23:00

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RELEASE

配信限定シングル
「crying」
iTunesにて配信中!
配信限定シングル
「明日を鳴らせ」
iTunesにて配信中!