宇都宮 隆 ソロデビュー25周年!この25年の日々と、”特別な”ツアーについて語る!

2017.09.0912:00

宇都宮 隆

インタビュー/長谷川 誠

昨年の『T.UTU with The BAND Phoenix TOUR 2016』のステージを観た時に、これを1年かぎりで終わらせるのはあまりにももったいないと思ったのを覚えている。宇都宮隆のもと、土橋安騎夫(Key)、山田わたる(Drums)、葛城哲哉(Guitar)、是永巧一(Guitar)、種子田健(Bass)という百戦錬磨のメンバーが結集して展開されたステージは格別だった。緩急自在で表情豊かでエネルギッシュ。鍛え抜かれた歌と演奏であると同時に、22年の時を越えて、みずみずしい鮮度も保っている。そのT.UTU with The BAND 名義でのツアー『T.UTU with The BAND Phoenix Tour 2017 ξIdiosξ』が再び開催されることになった。昨年の延長線上にあるステージになるだろう。しかも今年は宇都宮隆にとって、ソロデビュー25周年という節目の年だ。ツアー・タイトルの“Idios”は“特別な”という意味のギリシア語で、その両側についている“ξ”は“60”を表しているという。様々な点で節目となるツアー、どんなものになるのか、そしてこの25年はどんな日々だったのか、宇都宮に聞いていく。

──昨年のステージ、棺桶の中からメンバーが登場する冒頭のシーンも印象的でした。そしてなんと言っても、歌と演奏が素晴らしかったです。

普通に登場するのでもいいかなとも思ったんですが、T.UTU with The BAND でやるのも久々だし、年月が経っている分、何かおもしろいことで始まっていくのもいいかなと考えて、ああいう演出にしてみました。

──今年、ソロ活動25周年を迎えました。TMの活動から通算すると約33年経っているわけですが、ソロはどういうきっかけでスタートしたのですか?

ソロ活動を始めたのはTMの最初の終了のほぼ2年前なんですけど、88、89年くらいからソロの話は出ていたんですよ。それまでアマチュア時代も含めて、バンドしかやってなくて、ボーカリストとしての見せ方をどうするかに重点を置いて活動していたので、ソロ活動のイメージが見えてこなくて、その時点ではソロに踏み切れず、もうひとつの好きだったこと、役者としてドラマをやらせていただくことにしました。その後、何年かたって、TMの終了が近いことがわかってきて、そろそろ踏み切ってもいいんじゃないかと思い、立ち上がったという流れですね。

──ソロ活動がT.UTU with The Band名義からスタートしたのはどうしてなんですか?

レコード会社のディレクターなど、スタッフと話し合って、アイディアを出し合っていく中で、名義はソロなんだけど、見せ方としてはバンドっぽくするのがいいかなってことになりました。

──ソロになって、意識は変わりましたか?

最初はとまどいがありました。ひとりで立ち上がってみたものの、何をやったらいいんだろうって(笑)。取材でもテレビでもひとりでしゃべらなきゃいけないわけで、荷が重いかなと思ったんですが、やるうちに自分はこうしたいんだというものがどんどん広がっていった。しかもひとりのほうが動きやすいこともわかってきた。自分が決断すれば、即行動に移せるし、ひとりだからこそ、いろんな作家、アレンジャー、ミュージシャンともコラボレーションできる。どんどんおもしろくなっていって、あっという間に25年を迎えた感じですね(笑)。TMは実質の活動期間は10年なので、本当に続いたのはソロなんですよ。自分の中ではソロって、大きいですよね。25年よく続いたなと思っています。

──幅広い音楽性が特徴的ですが、ソロ活動をする上でこだわったことはありますか?

もともと何かひとつだけを追求するタイプでもなかったし、僕らの年代って、いろんな音楽が出てきた時期で、いろんな音楽を聴きたくなる世代で。小室もそうだし、木根もそうだし。そういうバックボーンがあってこそのポップスが自分の柱になっている。そもそもがロックじゃなくて、ポップスだからこそ、こうやっていろんな形で活動出来たのかなと思います。

──ロックも軸の部分にあるのではないですか?

ロックって、昔は音楽性も人間性もひとまとめにして、そう言われていましたけど、今はそういう時代ではないし、あくまでも精神的なものでいいのかなって。自分自身の表現としては僕はポップスだと思っています。

──T.UTU、BOYO-BOZO、U_WAVEなど、様々な形態で活動されていますが、これは?

普通だったら、宇都宮隆という名前でやっていくと思うんですが、いろいろと考えることが多くて、普通じゃないほうがいいなと思って、T.UTUって名前で始めてみたり、一緒に作曲をやってた石井妥師とBOYO-BOZOをやってみたり。それらを経て、やっと宇都宮隆で活動するのもいいかなと思ってやってみたり、その後にはU_WAVEをやったり。

──自在かつ柔軟な活動です。

柔軟なんですけど、慎重でもありますね。これはできそうだな、これは無理だなって、そのあたりの判断はじっくり考えて下しています。例えば、U_WAVEをやる時でも、森雪之丞さんがOKしてくれなかったらと、おもしろいものが作れないから、無理だなとか。 自分のイメージしてるものが作れないと判断したら、考えただけで終わることも結構ありますね。

──バンドからソロになって、歌い手としての意識で変化したところはありますか?

歌に関しては変わらないですね。TMだからとか、ソロだからとか、バンドだからとか、特に意識は変えていません。ただ、大きな手術(2013年のすい臓腫瘤摘出手術)をしてから、年々声が若返ってきて、TM初期のような感じに戻っているんですよ。自分の中でこうしようということではなくて、今の自分はこうなっているなってことなんですけど。

──宇都宮さんのボーカルって、フラットなようであって、真っ直ぐ歌が入ってきて、実はかなり独特なタイプなのではないかと思うのですが、御自分ではどう思われていますか?

自分で思う一番の特徴は詞ですかね。観客だったり、CDを聴く人に詞がちゃんと届くというのが自分の中で一番の基本になっていると思います。あとはその曲のグルーヴ感、リズムですね。リズムにうまく乗ることによって、詞もより届きやすくなりますから。

──今年の春には“宇都宮隆 LIVE UTSU BAR TOUR 2017「それゆけ歌酔曲!!」〜ギア3〜”では「なんてったってアイドル」から「瀬戸の花嫁」まで、女性アイドルのヒット曲のメドレーも歌われています。

あれは大変でした(笑)。かなり大変なことをやっちゃってるなって感じでした(笑)。最近はみなさん、昔の歌謡曲をテレビで観る機会も増えているじゃないですか。それに伴って、今の若い人たちが昔の歌を歌う機会も増えていると思うんですが、そんなに崩さず、だいたいオリジナルに沿った歌い方をしている。もうちょっと違った歌の乗せ方ができないかなと思ったのがきっかけなんですよ。おもしろいアレンジに乗せて歌って、聴いた人が「あれ?どこかで聴いたことがあるよ、これ」って思ってくれたらおもしろいなって。でも自分でそう言っておきながら、実際にやってみたら、かなり苦労しました。最初にみんなが軽く合わせた段階では、いいじゃんいいじゃんって、周囲の反応も良かったんですが、リハが進んでいってきっちり突き詰めていくと、これはどうやって歌ったらいいんだろうというハードルがたくさん出てきた。自分の曲をレコーディングする比じゃなかったです(笑)。遊び心から生まれた企画で、かなり苦労しましたけど、うまくいったんじゃないかな。

──ソロではそうやっ実験的なこともやられてきました。バンドでの醍醐味とソロでの醍醐味は違いますか?

3人組でワーッと勢いをつけてやっていた時代も楽しかったですよね。ただ、3人でやってた時はやらなきゃいけないことが多すぎて。しかも考えている時間がほとんどなかった。ソロでは考える時間を持ちながらやっていける楽しさがありますよね。ただ、それも年々、時間が少なくなってきているんですけど。

──やるほどに活動の幅も広くなってますもんね。

やりたいことはいろいろありますね。

──25年ソロ活動を続けてきた原動力はどんなことだと思いますか?

僕にとっては、何もしてない時間が大切ですね。ボーッとしているのもいいんですが、僕はテレビが好きなので、一日中テレビを観ていることもあって、そういう時間が大事だったりするんですよ。というのはテレビを観て普通に楽しみながらも、どこかでアンテナが常に立っているから。例えば、スポーツを観るのも好きなんですが、オリンピックの開会式か閉会式で、打楽器をいっぱい並べて演奏しているシーンがあって、その場面がどこかで頭に残っていて、U_WAVEのオープニングを全員の打楽器にしたり。テレビを観てて、ん?と思った瞬間に携帯のカメラで撮っておくんですよ、使う使わない関係なく。去年のツアーのT.UTU with The Bandの衣装のヒントになったのも海外ドラマだった。デザイナーの人から「衣装、どうしますか?」って言われたときに、そのドラマのイメージがあって、「南北戦争の感じがいいんだけど」と僕が言って、あの形になりました。逆に、さあ、考えてくれって言われても出てこない(笑)。余裕があって、ゆったりできる時間が大切だと思っています。

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“特別”なAnniversaryの”特別”なファイナル公演!!

Solo 25th Anniversary T.UTU with The BAND Phoenix Tour 2017 ξIdiosξ 追加公演

9月21日(木)22日(金) EX THEATER ROPPONGI
10月14日(土)15日(日) Zepp Tokyo
SOLD OUT

11月25日(土)26日(日) TOKYO DOME CITY HALL
10月1日(日) SALE

【全公演共通メンバー】
Vo:Takashi Utsunomiya / Dr:Wataru Yamada / Key:Akio Dobashi / Gt:Tetsuya Katsuragi / Gt:Koichi Korenaga / Ba:Takeshi Taneda

ディスクガレージ先行抽選受付!

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受付公演:11月25日(土)26日(日) TOKYO DOME CITY HALL
受付期間:受付中〜9月10日(日)23:00

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RELEASE

LIVE Blu-ray
『T.UTU with The BAND Phoenix Tour 2016』

(M-TRES Inc.)
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