indigo la End 『Crying End Roll』で新たな始まりを迎えた。9ヶ月ぶりのワンマン

2017.06.2818:45

indigo la End「Play Back End Roll」
2017年6月23日(金)EX THEATER ROPPONGI
TEXT:金子厚武
PHOTO:浜野カズシ

6月23日(金)、indigo la End(以下、インディゴ)がワンマンライブ『Play Back End Roll』をEX THEATER ROPPONGIにて開催した。昨年9月10日にワンマンツアー『インディゴミュージック』の追加公演として、新木場Studio Coastで行われた過去曲中心のライブ『プレイバック』以来、彼らのワンマンライブは約9ヶ月ぶり。本格的な活動再開を心待ちにしていた満員のオーディエンスを前に、アンコール含む全20曲を披露した。

藍色の光に照らされたステージに、サポートの2人を含む6人のメンバーが姿を現すと、ライブは「渇き」からスタート。その後も「瞳に映らない」、「悲しくなる前に」と、序盤からアッパーな曲を続けていく。彼らは基本的に自らの立ち位置から動くことはなく、決してオーディエンスを煽って盛り上げるようなライブをするわけではない。しかし、「渇き」での長田カーティスのトリッキーなギターフレーズや、「悲しくなる前に」での後鳥亮介のベースと佐藤栄太郎のドラムのせめぎ合いなど、個々のテクニックに裏打ちされたアンサンブルの妙は見事であり、サビでは川谷絵音によるキャッチーなメロディーが耳に飛び込んでくる。こんなバランス感覚のバンドは、やはりなかなかいない。

客席からの「おかえりなさい!」という声に、川谷が「ただいま。今日が再始動ライブです。みなさんありがとうございます」と最初の挨拶で応えると、ファンク~ソウル色の強いミニマルなダンスナンバー「ココロネ」、「ダンスが続けば」から、よりソフトなボーカルが印象的な新曲「見せかけのラブソング」、川谷がハンドマイクでステージ上を自由に動き回り、「踊ろう」と呼びかけたAOR調の「夏夜のマジック」へと続く。このパートはいわば、「山下達郎チルドレン」としてのインディゴを示すモードで、パフォーマンスではなく、歌と演奏で盛り上げるという基本姿勢も、ヤマタツ譲りだと言えよう。

川谷絵音

川谷絵音 (Vocal/Guitar)

いわゆる「シティポップ」のブームに代表されるように、現在の20代前半から中盤の世代には、山下達郎の影響下にあるバンドが多いわけだが、インディゴの場合はそこに寄り過ぎることはない。プログレ的とも言える展開が強烈な新曲「プレイバック」に始まり、彼らのレパートリーの中でも最もノイジーな部類に入り、アウトロでは長田、川谷、後鳥が代わる代わるステージ前方に出てアグレッシヴなソロを披露した「実験前」、一転して壮大な「eye」と、このあたりはバンドの持つオルタナティブな気質がよく表れていた。

永田カーティス

長田カーティス (Guitar)

後鳥亮介

後鳥亮介 (Bass)

佐藤栄太郎

佐藤栄太郎 (Drums)

7月に発売されるニューアルバム『Crying End Roll』について、「これから先に繋がっていく大事な作品」と紹介し、川谷がアコギに持ち替えて披露された「雫に恋して」からライブは後半戦へ。歌謡曲的なメロディーが耳に残る新曲「想いきり」から、「夜明けの街でサヨナラを」のエモーショナルな熱演で場内の盛り上がりが最高潮を迎えると、ラストはミドルバラードの「心ふたつ」でメロディーの強さを改めて印象づけ、本編が終了した。

アンコールで川谷は再び新作に触れ、「映画のエンドロールを見ずに席を立っちゃう人が多いけど、『Crying End Roll』は泣きながらエンドロールを最後まで見る感じで聴いてほしいです」と話したが、まさにインディゴの曲は一曲一曲に物語があって、聴くものを一気にその世界に引き込む魅力がある。それはラテン調の情熱的な新曲「鐘泣く命」もさることながら、最後に披露されたインディーズ時代の名曲「渚にて幻」のロングバージョンに顕著で、Fishmansの「ナイトクルージング」のような序盤から、THE NOVEMBERSばりの轟音に包まれるエンディングまで、まさにシネマティックな世界が展開された。

『Play Back End Roll』というタイトルは、昨年行われた『プレイバック』および、そこから派生した新曲のタイトルと、『Crying End Roll』の「End Roll」を組み合わせたもので、特別深い意味はなかったのかもしれない。しかし、前作『藍色ミュージック』で遂に最強のラインナップが揃ったバンドは、この日で「プレイバック」=「過去」に区切りをつけ、『Crying End Roll』で新たな始まりを迎えることになる。9月からスタートする全国ツアーに『始藍』と名付けられているのには、そんな意味合いがあるはずだ。

indigo la End3

indigo la End2

セットリスト

M01. 渇き
M02. 瞳に映らない
M03. 悲しくなる前に
M04. ハートの大きさ
M05. ココロネ
M06. ダンスが続けば
M07. 見せかけのラブソング
M08. 夏夜のマジック
M09. プレイバック
M10. 実験前
M11. eye
M12. 彼女の相談
M13. インディゴラブストーリー
M14. 雫に恋して
M15. 藍色好きさ
M16. 想いきり
M17. 夜明けの街でサヨナラを
M18. 心ふたつ
ENCORE
M01. 鐘泣く命
M02. 渚にて幻 (long ver.)

全国ツアー『始藍』開催決定!

9月15日(金)大阪 なんばHatch
9月17日(日)岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
9月20日(水)名古屋 ダイアモンドホール
9月22日(金)Zepp Tokyo
9月25 日(月)高崎 club FLEEZ
《スペシャルゲスト:秀吉》
9月26日(火)仙台 Rensa
9月28日(木)札幌 ペニーレーン24
>>詳細はオフィシャルサイトにてご確認ください

関連リンク

RELEASE

3rd Album「Crying End Roll」
7月12日(水)SALE
※通常盤[CD]、初回限定盤[CD+DVD]
初のLIVE DVD 『藍映』発売決定!
※ライブ会場限定