「ベストとワーストは?」ガンズ・アンド・ローゼズの発表楽曲79曲を格付け

ニュース | 2016.02.24 20:00

Appetite-For-Destruction

2016年の年明けと共に3人のオリジナル・メンバー、アクセル・ローズ、スラッシュ、ダフ・マッケイガンによるライブ活動を発表したガンズ・アンド・ローゼズ。本国アメリカでは4月の単独公演やフェスに向けて徐々に盛り上がりを見せているが、そんな中、アメリカの総合音楽誌「SPIN」がガンズの過去のアルバム収録曲全79曲をランキングで紹介。順位の上位と下位からみえる、「2016年ファンが求めるガンズ・アンド・ローゼズ」を探ってみた。

まず上位トップ10は以下のとおり。
1位「ウェルカム・トゥー・ザ・ジャングル」(1987)
2位「ノーヴェンバー・レイン」(1991)
3位「ナイトレイン」(1987)
4位「ロコモーティブ」(1991)
5位「スウィート・チャイルドオーマイン」(1987)
6位「ベター」(2008)
7位「ペイシェンス」(1989)
8位「ザ・ガーデン」(1991)
9位「ミスター・ブラウンストーン」(1987)
10位「ユー・クッド・ビー・マイン」(1991)

1位の「ウェルカム・トゥー・ザ・ジャングル」は、再結成の予告でも使用されるなど「象徴的な曲」として投票が多かったことは容易に推測される。また、トップ10のほとんどが、デビューアルバム『アペタイト・フォー・ディストラクション』と、『ユーズ・ユア・イリュージョンI&II』からの選出。しかし意外にもシングルチャートで上位にランキングされたにも関わらず、あまりにも「低すぎる」ことで逆にサプライズな「パラダイス・シティ」(41位)や「ドント・クライ」(13位)を差し置いて、「ロコモーティブ」(4位)、「ザ・ガーデン」(8位)、「ミスター・ブラウンストーン」(9位)といったアルバム収録曲が上位にランクインされている。

3枚のアルバムで合計6400万枚近いメガセールスと、リリース以後20年間近くカタログチャートで常に上位だったことを考えると、収録全曲の認知の高さがうかがえる結果となっている。唯一、21世紀にリリースされたアルバム『チャイニーズ・デモクラシー』に収録された「ベター」が6位に選出されているが、この曲に関してはプロモシングルとしてのリリースという期待値の高い露出であったこと、また発売2年前の2006年にネット上でリークされ大騒ぎになったことで、より知名度を高めた事が挙げられるだろう。アクセルのワンマンバンドになってからのリリース作だが、GNRのヒストリーを俯瞰した評価といえる。

ランキング上位に対して、より評価の低かった楽曲というのも非常に興味深い。以下はワースト5だ。

79位「悪魔を憐れむ歌」(1994)
78位「シャドウ・オブ・ユア・ラヴ」(1987)
77位「オーマイゴッド」(1999)
76位「ディス・アイ・ラヴ」(2008)
75位「ママ・キン」(1989)

ローリング・ストーンズのカヴァー曲である「悪魔を憐れむ歌」が最下位。そしてスラッシュが脱退するバンド崩壊前の妥協の産物というレッテルも災いした、サントラ収録曲で沈黙期の忘れ去られたシングル「オーマイゴッド」。『チャイニーズ・デモクラシー』に収録された、余りにもミスマッチすぎる甘いバラードナンバー「ディス・アイ・ラヴ」など、比較的露出の多かった曲に関しては「ファンの間からの拒否反応が高い曲」といえるだろうか。知名度の低い初期のBサイド曲である「シャドウ・オブ・ユア・ラヴ」や、エアロスミスの初期のカヴァーでEP収録曲「ママキン」などは、単純に「知名度の低さ」が下位に沈んだ理由と推測されるが、初期のガンズ・アンド・ローゼズの音楽性や影響を考えると比較的見逃せない楽曲である。

記事提供:AOL News