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PAPARE DI:GA

カミナリグモ(2013.1月号掲載 DI:GA s.p. interview)



kaminarigumo

2013.1.24 up

3rd ALBUMを携え巡る、心地よいサウンド・時間・空間を共有するワンマンツアー

「始まりに本質は宿る」というのはひとつの真理で、だから例えばバンド結成のいきさつはそのバンドの運命を探るうえでの重要なヒントになる。
「カミナリグモという名前は高校時代に考えていて、パソコンを使って自宅録音や、曲作りもずっとやってきてたので、たまっていた曲を大学で楽器ができる友達に聴かせて、“じゃあ、やろう”というのが最初でした」
バンドの中心、上野啓示(Gt,Vo)がそんなふうに語るバンドの始まりは、つまり「カミナリグモ」というバンドは上野が作る楽曲を増幅させて表現するための集団であることを運命づけられているということを伝えているように思える。あるいは、上野という人の音楽遍歴が自分のオリジナル楽曲を表現するための最良の形を求めて続けられるものであることを示唆しているのかもしれない。いずれにしても、カミナリグモの音楽の核心は彼が作る楽曲であり、彼自身も“自分は曲を作ってこその人間”と思い定めている。


「僕は、自分がミュージシャンだという意識がちょっと薄いというか、他の人に比べると異質なんだろうなと思うんですよね。ミュージシャンの才能と言えば、曲を作る才能と人間が魅力的であるということ、つまり人前で相応しい振る舞いをするとか大勢の人を楽しませるとか、そういうことがあると思うんですけど、自分の場合は10年やってきたこれまでを振り返っても、自分の個人的な人生を振り返ってみても、人前で何かをやることがあまり得意ではないし、そもそもあまり好きではないんですよね。で、それはこれまで音楽をやってきても、あまり変わっていないんです。だから、ミュージシャンが本来持ち合わせるべき才能のうちの半分くらいは欠けている状態で、そのミュージシャンというものを職業としてやらせてもらっているということだと思っているので、そこの欠けている部分を補うのにどうすればいいかということを常に考えているところがあるんです。で、どうするかと言えば、自分の場合はそれを補うくらいのいい曲を書くしかないと思っているんですよね。それに、いい曲を書けることが自分のいちばんの魅力だと自分で分かっているので、つまり曲を書くことで人は自分に価値を感じてくれるということだから、自分は曲を書いているんです。言い換えれば、何もないところで人とコミュニケーションしたときに、自分の魅力だったり考えや価値観をわかってもらえる自信がないんですよね。だから、極論で言えば、生き抜くために曲を作っていると言えるかもしれないですね」


ただ、その思い込みが浅はかなものではないことは、例えば彼らの最新アルバム『MY DROWSY COCKPIT』の曲たちに耳を澄ませば明らかだ。それに、曲を作り始めたいちばん最初の頃から、彼自身のなかに曲を作ることが得意だという感覚があった。


「オリジナルを作ろうと思ってやってみると、すぐに曲が作れたし、しかもいろんなバリエーションの曲がたくさん作れたんです。多分、音楽に限らず、何かを想像してそれを具現化するのが元々得意なんですよね。自分に向いているという意識は、当時も今もあるし」


そして、作りたいものについてのイメージにも明確な方向性があった。


「歌詞とメロディがきちんとあって、キャッチーだけれども聴いたことがないようなフレーズ、そういうものをいつも探しているという。それは今もまったく変わらないですが。単純に、ポップな音楽が好きだったということでしょうね。ただ、それは紙一重で、ポップでわかりやすいという部分と、逆にわかりにくかったり馴染みにくい部分の、自分のなかでしっくりくるバランスが大事、というほうが正確かもしれないですけど」


バランスが大事、なのだ。


「わかりやすいだけ、という曲でもそこに明確な意図があれば、あるいは“これは聴いたことがない”と思えるような曲であれば、それは素晴らしいと思うんです。ただ、それはあくまで自分の感覚に照らし合わせて判断することであって、やはりわかりやす過ぎると、聴いた時点では耳に引っかかったとしても胸に残らないし、わかりにくいものはそもそも聴くことができないですよね。やっぱり、まずはちゃんと“入り口”があって、心にもしっかり残る作品というのが受け取る側になったときにも好きだから、自分が作るものもそういうふうに評価されたいです。例えば、ポピュラー音楽の定型みたいなものからはみ出したような曲でも、ちゃんと“入り口”を作ることができれば、それは自分のなかでは成功と思うだろうし、逆にものすごく単純な3コードだけの、“入り口”どころか垣根もまったくないような音楽なんだけれども、しっかり心に残るものに仕上がっていれば、それも自分のなかでは成功だと思うんです」


そして今、彼はそういう楽曲を納得いく形で鳴らせるバンドとともに在る。


「カミナリグモをもう10年くらいやってきて、その時々でいろいろな編成でやってきたんですが、ようやく自分が思い描いているサウンドでありメンバーとやれている感覚があるので、今はすごく充実していますね」


そのバンドとのツアーのファイナルは、彼らが自らの音楽に確信を深め、そして新たなステップを踏み出す第一歩となるだろう。


「アルバムを3枚出して、毎回ツアーをやってきて、全国でワンマンをやれる会場がちょっとずつ増えてきてるんですが、とは言え余裕を持ってやっているというよりは自分たちを奮い立たせるためであったり、あるいはいろんなところでやったほうが来てもらえる可能性がより広がるなという思いもあってやっていて、そういうなかでクアトロも今回で3回目になります。自分のなかでは、聴いてくれる人との間でここ最近、信頼関係ができてきたなあという思いもあるので、そう人たちと、本当にストレスのない、価値観や感情を共有できる貴重な時間にしたいなと思っています」


インタビュー/兼田達矢

「MY DROWSY COCKPIT -ONEMAN TOUR-」

2013年3月3日(日) 渋谷 CLUB QUATTRO 16:15 開場 / 17:00 開演 スタンディング 3,000 円(税込)

GET TICKET先行受付

受付期間:受付中〜1/31(木)23:59
※規定枚数になり次第終了いたします

公演詳細はこちら
一般発売日:NOW ON SALE

※チケット購入者特典:未発表音源CD「カバン」プレゼント!
※各プレイガイドでご購入の方は公演当日引渡しとなります。
※当日までの各ライブ会場の先行販売でご購入の方にはその場で配布となります。


アーティスト情報

3rd ALBUM「MY DROWSY COCKPIT」(KING RECORDS)
●NOW ON SALE



※CD+DVD




(カミナリグモ interview)

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