コンセプトは、変化を畏れないバンド。ライブ中心にひたすら駆け抜けた2年間を“ホップ”だとすれば、今の彼らは“ステップ”。新しい方法論に挑んだ3枚目のミニアルバム『アカンサス』は、READ ALOUDの未来を指し示す大きなターニング・ポイントだ。
クワタユウキ(Vo/Gt)「たくさんの人に広まってほしいということと、作品として長く残るものを作ろうというのがコンセプトです。こういうメッセージの曲を作ろうということを最初に決めて、アレンジを決めてからスタジオで色をつけていくという、今までとは真逆のスタイルでやりました」
まだ知らない人のために解説すると、READ ALOUDの基本はシンプルでストレートなメロディを軸に、ドラムは多彩なハードロック、ギターはブルース、ポップな色づけのキーボードなども加えた重厚なサウンド。そのど真ん中で輝きを放つのが、低音域に独特の色気、深み、うねりを持つクワタユウキの歌声だ。
秋澤正志(Ba)「ユウキが歌えばREAD ALOUDになるので、逆に言うと何でもできるんですよ。1曲目『タイムトラベラー』は、アグレッシブでスリリングで、“どうだ、聴け!”ぐらいの感じでベースを弾いてます」
貝吹“KONG”裕一郎(Dr)「1曲ごとに伝えたいメッセージが先にあったので、やりやすかったですね。それで一度イメージを固めたら、絶対に揺るがない。たとえば『BGK』はサビが四つ打ちで、“ほかのパターン聴かせてよ”って言われたけど、“じゃあ叩かない!”と言い張って(笑)」
ユウキ「こいつがこれだけ言うなら、何かあるんだなと(笑)。そのエネルギーを信じてみようという、理論武装しない不完全さも今回は大事にしました」
年齢を重ねても大人になりきれない葛藤、人とのコミュニケーションで生じる悩み、未来へのぼんやりとした不安。内面を赤裸々に歌ってきたユウキの歌詞にも、今回は変化が見られる。
ユウキ「以前は吐き出すことだけ考えてたんですけど、今回は手渡すことをイメージしました。たとえば『BGK』は、鬱屈した気分から始まって、サビでは希望を見たいと歌ってる。悩みがない人間はいないけど、それでも希望を見ていないとやってられない。そう自分にも言い聞かせながら言葉を選んでいきました」
アカンサスは花の名前で、花言葉は“芸術、技巧、離れない結び目”。ここまで積み上げたファンとの絆をもとに、さらに多くの人にこの歌を届けること。12月7日の渋谷クラブクアトロ公演は、READ ALOUDにとって大きな“ジャンプ”の瞬間だ。
遠藤タカヒロ(Gt)「最近のテーマは、ステージ上で自然体でいること。緊張するんですけど、それも踏まえていかに素直に自分の音が出せるか。ほかのバンドを見ていても、いいバンドは自分を作ってない。それが一番カッコいいと思うので」
ユウキ「自分たちは常にポリシーを持ちつつ、毎日新しい自分を更新し続けています。ライブも自分たちの作品として、新しいスタイルを提示しようと思ってます。ぜひ体験しに来てほしいです。そして、離れない結び目になってほしいです」
2014年12月7日(日) | 渋谷CLUB QUATTRO | 16:15 開場 / 17:00 開演 | スタンディング ¥2,500(税込) |
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【先着受付期間】 受付中〜11月8日(土)23:00 |
3nd MINI ALBUM「アカンサス」
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READ ALOUD(2014.11月号掲載 DI:GA interview)