昨年4月に1stフルアルバム「標本箱」をリリース。6月には渋谷公会堂のワンマンライブを成功させるなど、大きな飛躍を遂げた黒木渚。2015年最初のリリースとなるシングル「虎視眈々と淡々と」は野心と知性を持ち合わせた黒木渚のキャラクターを生々しく描いたロックチューンに仕上がっている。東京・グローブ座公演(4/11)を含むワンマンツアーも楽しみだ。
——バンドからソロになり、1年以上が経ちました。ライブのスタイルも変化したと思うのですが。
「そうですね。最初は“ひとりぼっちでもステージに立てる基礎力を付けたい”と思い、エレキギターの弾き語りから始めたんです。その後はピアノとふたりでライブをやったり、シーケンスを使ったり、いろいろと試行錯誤もあって。ワンマンツアーはバンドといっしょに回ったんですけど、渋谷公会堂をやり終えたときに思ったのは“黒木渚のスタンダードとなる、最高のフルバンドを持つことが大事”ということだったんです。生身の音の躍動感が好きだし、自分の気持ちもいちばんアガるので」
——ニューシングル「虎視眈々と淡々と」も素晴らしいです。黒木渚の歌世界がさらに奔放に表現されていて。
「アルバムまでは言葉が主導権を持つことが多かったんですよ。自分のなかに“言いたいこと”が存在していて、そこに合わせて音を足していくというか。今回のシングルはちょっと違っていて、音もかなり主導権を持ってるんですよね。たとえば『虎視眈々と淡々と』では、サビのリズムが先にあって、それを崩さないように“ギラッとした本性”“ズバッと撃ち抜いてみる”という言葉を選んだんです」
——「虎視眈々と淡々と」というフレーズも黒木渚と強く重なります。
「私にとっての理想なんですよね。強く自分の足で立っていたいと思うし、反撃のチャンスをうかがいながらも、表面上はクールに振る舞うっていう。そういう女性でありたいなと」
——いまもクールで知的なイメージだと思いますけどね。
「思春期の頃は人並みに悩んだりもしましたけど、どうしてもヒステリックになれないところがあって。それはいまも続いていて、人前であまり感情的になれないんですよ。だったら、あとは自分で強くなるしかないなって」
——ライブでは自分をさらけ出す必要もあるのでは?
「あ、それは心がけてます。ライブのサポートメンバーも“渚はもっと自由にやっていいんだよ”って後押ししてくれるし、ライブ中、リアルタイムで生まれたものを発散する喜びもあるし。野蛮なところも含めて、もっともっと自分を出していきたいですね。ステージでは何も気にせず泣けるんですよ、私(笑)」
——3月からはワンマンツアーがスタート。
「単なる曲のお披露目会ではなく、“黒木渚にしか出来ないライブだな”という後味をしっかり残したいと思ってます。(東京)グローブ座のライブも楽しみですね。ふだんはお芝居をやっている会場だし、より作り込んだライブが出来るんじゃないかなって」
2015年4月11日(土) | 東京グローブ座 | 16:00 開場 / 17:00 開演 | 指定席 ¥5,000(税込) 2階/3階 着席指定席 ¥5,000(税込) |
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【イープラス先着受付期間】 受付中~3月31日(火)23:59 |
黒木渚 (2015.3月号掲載 DI:GA interview)