——2年半ぶりとなるフルアルバム『Secret Garden』がリリ−スされました。鍵盤を主体にしたソウルミュージックからエレクトロニカ寄りのインナーファンク、バンドサウンドによるオルタナロックと彩り豊かな1枚となってます。
「インディーズだからメジャーだからっていうことじゃなく、私が磁石を向けたら巡り会えた、『なんだろう、この宝石?』っていう人たちと作ってて。ま、“シークレット・ガーデン”を“女性の子宮”に見立てたアルバムなんだけど、前作『Cocoon』は、彫刻家の男に掘られた彫像の私には大きな空洞が空いていたのね。その空洞は失恋のあとで、そのまま風通しよくいきましょうって思ってたんだけど、今は子宮の中で空洞が埋まって、女神の彫像みたいに固まってて。女神のいるお花畑には、ボロボロのベットがあって、女の子が寝てる。女神は女の子に、『お客様がくるかもしれないから、ベットをきれいにしなさい』って言ってるかもしれない、『お庭を耕し直さないといけない』なって思ってるかもしれない」
——ガーデン=子宮ということですよね。表題曲「Secret Garden」には、<庭><私のお庭>というフレーズが出てきます。
「子宮の入り口みたいなイメージで感覚的に妄想してたのね。私は女として使える感覚を全て楽器に身を委ねてるんだけど、このアルバムを作っているときに、メロディが愛だなって感じてたんですよ。人が出会って、結ばれて、愛の花が咲いて、成長していくっていうイメージがあった。それに、お花を見ると生命力をもらうし、愛も感じるし、植物に人に例えられるなって思ったんですよね。環境によって育ち方が違うし、お水や光が必要で。しかも、植物も愛情がわかるっていう。愛情っていうのは思いやりで、相手の特徴を知るっていうことでもあるなと思ってて」
——もう一方の<シークレット>という言葉がもつイメージも聞いていいですか?アルバムには<秘密>という歌詞がいくつか出て来ます。
「そもそも私たちミュージシャンって、人に秘密をさらけ出す職業というか……。最初は人に自分の曲を聴かせることが恥ずかしかったけど、いまは、いかに純粋に秘密を出せるかっていうことが役割だと思ってて。秘密をメロディに変えるっていうのかな? 私の内側にあるけど、どう言葉にしていいかわからないものを、楽器の力を借りてメロディにすると、みんなと共有できるようになる。受け取ってくれた人が自分のなかの似たような感覚と重ねると、私の歌がその人の歌になったりもする。そこが面白いなって思うんですよね。そういう意味では、ライブは自分の内側にある秘密を持ち合う集会みたいなものかもしれない(笑)」
——(笑)本誌の発行時にはすでに、秘密の集会=ツアーは開催中ですが、オーロラバンドを提げたライブはどんな内容になりそうですか?
「このアルバムにはね、前の恋が終わって、スーパーセンチメンタルな期間があって、そこからまた新しい恋に巡り合って、落ち着くまでのいろんな変化が入ってるのね。でも、19歳のときに失恋をきっかけに歌い始めたCharaとしては、いままで愛した男の人の全てを背負ってきてるし、人に優しくできるのは、いっぱい傷ついたり、泣いたおかげかもしれないって思ってて。このアルバムができたのは、24年間、ソロのシンガーソングライターとしてやり続ける中で、みんなにたくさん愛してもらったおかげだとも思ってるから、アルバムの曲はもちろん、昔の曲もやろうと思ってますね。私がこれまでに経験してきた愛のお話をするような感覚でライブができたらいいなって思うし、集まってくれた人が心の内側に閉じ込めているものを音楽で解放してあげることも大事かなって思ってます」
2015年4月16日(木) | 中野サンプラザホール | 18:30 開場 / 19:00 開演 | 全席指定 ¥6,500(税込) ファミリー席(着席指定) ¥6,500(税込) |
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NEW ALBUM「Secret Garden」
(Ki/oon Music Inc.)
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Chara (2015.4月号掲載 DI:GA interview)