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ライブレポート Live Report

SHAKALABBITS THANK YOU★AX!! -LAST PARTY- 2014.5.17(土)@SHIBUYA-AX

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SHAKALABBITS THANK YOU★AX!! -LAST PARTY- 2014.5.17(土)@SHIBUYA-AX

2014.5.27 up

早くも1曲目から泣いてしまった。SHIBUYA-AXで5月17日に開催されたSHAKALABBITSの1日限りのスペシャル公演「THANK YOU★AX!! -LAST PARTY-」。ヴォーカルのUKIが「待ち合わせ場所」と呼び、ファンが「聖地」と位置づけている同会場での最後のライブを前に、彼らは感謝の気持ちを込めて、ライブのセットリスト、39曲(サンキュー)を事前に公開した。当然、1曲目がなんであるかは知っていたし、心の準備もできていたのだが、それでも目の前の光景に言い様のない感動を覚え、涙がとまらなくなってしまったのだ。

ライブ中のMCでUKIも語っていたが、この日のチケットはソールドアウト。会場に集まった1700人の観客は開演前から「SHAKALABBITS」の名前を大声で連呼していた。予定から15分遅れで場内が暗転。ステージの紗幕には、大きなAXのロゴのあとに、彼らがこれまでAXで行ってきたライブの写真が投影された。紗幕はそのままで、バンドメンバーのシルエットだけが見える状態で、TKCのギターに合わせて、UKIが「Head-Scissors」のサビをスロウテンポで歌い始めると、客席は大合唱となった。ステージ上から「一緒に歌って」と呼びかけなくても、いつも自然発生的に巻き起こる、この合唱に感動させられる。そして、バンド演奏が入ると同時に紗幕が下りると、会場はすでにクライマックスかのような盛り上がりをみせた。TKCのシャウトが轟くハードコアナンバー「GO」やMAHの激しいドラミングが炸裂した「SADISTIC AURORA SHOW」や、ジャジーな4ビートからパンキッシュなグルーブを経て、3拍子のワルツに変化する「IT'S OUR SECRET」とアグレッシブなナンバーを続けていく。肩車をして客席をあおるものいれば、モッシュをする人もいるし、会場の後方では円陣を組んで、大きな輪を作ってる人たちもいる。キメの部分では右手を高々と掲げて大声で叫び、準備してきたペットボトルの水や紙吹雪をまき散らしたりもする。バンド結成15周年を迎えた彼らだが、客席の中心にはどの時代にも10代や20代がいて、この日のAXには50代のお客さんもいれば、まだ小さい子供もいた。小さな女の子がお父さんに肩車されて、若者と一緒に輪を作っている。ライブを主体的に、自由に、自分のペースで楽しめる方たちばかりで深く感心させられる。バンドのパフォーマンスはもちろんのこと、観客の声に、立ち振る舞いに感動させてもらってると言える。

SHAKALABBITS

ライブの中盤、<♪確かな愛は咲く>との合唱が巻き起こった「mammy's back?」では、UKIも涙を流していた。彼女は「みんなが笑ってるとすごく涙が出るんだよね。ずっとハッピーなことばかりが続く日はないわけで。そんな中で、いま、ここに笑顔が集結していることが素敵で嬉しい」と、涙の理由を語った。その後の「Lady bug」「星空の下で」「シルク」「満天の星を探そうとも空を見ない」の4曲は、フレーズの1つ1つに強い気持ちが込められており、胸に迫るものがあった。ライブでお馴染みの「ROLLIE」「SO EXCITED!」で、会場の高揚感は一気に跳ね上がり、YSKのベースがパンクグルーブを生み出す「soda」では、<♪ぐるぐるまわるよ/涙でなにも見えない>というフレーズに合わせて、観客は場内をぐるぐると走りまわり、いくつもの円を作った。そして、33曲目の「Jammin'」で、ホーン隊やラッパーなど、7名のゲストプレイヤーを招き入れ、計11名となった<Jammin'All Star>による「Jammin'」で賑やかに本編の幕を閉じた。

アンコールでは、「憧れの場所に立てて嬉しいです。SHAKALABBITSに入って良かった」と語ったベースのYSKがヴォーカル、MAHがベース、UKIがドラムという編成で即興のミクスチャーロックを披露。自主企画のイベント「釈迦兎寄合」の一面も見せるなか、大合唱となった「ポピーとディンガン」「MONSTER TREE」では、オーディエンスたちは肩を組んで、この日、いちばんの大きな輪を作った。この2曲で感じる多幸感と感動は、なにものにも代え難い、SHAKALABITSのライブでしか感じられないものだ。UKIは最後に「ほんとにほんとに、大好きな待ち合わせ場所でした。ここでみんなと盛大に遊んだ思い出は忘れません。ありがとうございました」とSHIBUYA-AXに向けてお別れの挨拶をし、ライブの定番曲「G☆S☆G」でSHAKALABBITSとSHIBUYA-AXの、切なくて熱い、笑顔に満ちたヒストリーは締めくくられた。ドラムに顔を埋めていたMAHの姿も忘れられない。

この日は、3月にリリースされた最新ミニアルバム「What do I crave to see?」に収録された「Hello World」や「MCMXCIX(1999)」を披露する前に、全国ツアーを開催することも発表された。UKIが「8月から10月まで、一緒に遊べたら嬉しい」と語り、会場からは割れんばかりの歓声が起こった。また、ライブの最後には、次の東京での待ち合わせ場所が、恵比寿LIQUIDROOMであることも明かされた。デビュー以来、アルバムリリースに伴ったツアーや自主企画のイベント「釈迦兎寄合」など、幾度となくミラクルな時間を作ってきた特別な空間であるSHIBUYA-AXは、は5月末で営業を終了してしまうが、SHKALABBITSと観客で作るライブのヒストリーはこれからも続いていくのだ。

●Report by 永堀アツオ

SHAKALABBITS

 


SET LIST


1. Head-Scissors 21. mammy's back?
2. That thing you do! 22. Lady bug
3. 少年と白い犬 23. 星空の下で
4. GO 24. シルク
5. mademoiselle non non 25. 満天の星を探そうとも空は見ない
6. SADISTIC AURORA SHOW 26. ROLLIE
7. Tope con giro 27. So Excited!
8. IT'S OUR SECRET 28. FLAPPER
9. ダズリングスープ 29. admire
10. 80 30. soda
11. スワローキリー 31. Comeback Anytime
12. オレンジライオン 32. I'M A DREAMER
13. NACHO ROLL 33. Jammin'
14. CAN'T ESCAPE THE CHOCOLATE SYRUP 34. Condenser Baby
15. マッシュルームキャットナンバープレート 35. Raise up
16. MutRon 36. PIVOT
17. Hello World 37. ポビーとディンガン
18. MCMXCIX(1999) 38. MONSTER TREE
19. 88 ROYAL SKA 39. G☆S☆G
20. SPICE!  


INFORMATION


■LIVE

SHAKALABBITS TOUR 2014

8月17日(日) 宇都宮 HARD ROCK HOUSE
8月18日(月) 高崎 club FLEEZ
8月21日(木) 横浜 BAYSIS
8月24日(日) 仙台CLUB JUNK BOX
8月30日(土) 札幌 duce
9月6日(土) 福岡 BEATSTATION
9月7日(日) 岡山 IMAGE
9月14日(日) 大阪 梅田 CLUB QUATTRO
9月15日(月・祝) 名古屋E.L.L
9月20日(土) 広島ナミキジャンクション
9月21日(日) 京都MOJO
10月12日(日) 恵比寿LIQUIDROOM


モバイル会員限定ライブ

7月6日(日) 渋谷milkyway


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