兵庫慎司のとにかく観たやつ全部書く:第36回[8月の巻~前編~]

コラム | 2019.08.21 12:00

イラスト:河井克夫

音楽などのライター兵庫慎司が、自分が観たすべてのライブ等に関してひとことレポしていく連載、2019年8月前半編。半月で4本、しかもそのうち2本はバンドがかぶっている、という少なさなのは、この半月で2週末・5日間にわたって開催されたROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019に行けなかったからです。開催20回目にして初めての、行けない年になりました。だからなんだと言われると、いいえなんでもありません、と答えるしかないですが。

8月8日(木) 斉藤和義 vs フラワーカンパニーズ @ Zepp Namba

『フラカン和義のロックンロール700万ボルト』という、フラワーカンパニーズと斉藤和義が一緒にやるシリーズ・イベント。1回目が『100万ボルト』で、以降『200万ボルト』『300万ボルト』と増えていったので、今回で7回目、ということになります。前回は4年前の2015年、フラカンが初の日本武道館ワンマンを行うのでその前の煽りイベントの一環、的な感じで行われました。今回はフラカンが結成30周年なので、だと思います。要は何かあるたびに斉藤和義が力を貸す、みたいな感じで開催される、と言っていいと思う。というのも、そもそもこの2組、同じ事務所の先輩後輩で(どちらもとうにやめてるが)、ゆえにフラカンがデビューした頃からの親しい付き合いなのだった。
で。今回は本来、この2組にTheピーズのはること大木温之が出演するはずだったが、はるさん、食道がんであることがわかってすべてのスケジュールをキャンセルして治療中。ということもあって、開場中や転換中のBGMはすべてTheピーズ。そして先行斉藤和義・後攻フラカンのあとの、斉藤+フラカンのセッションでは、全6曲のうちTheピーズのカバーを2曲。「ドロ舟」と「とどめをハデにくれ」をやってくれました。

8月10日(土) フラワーカンパニーズ @ LIQUIDROOM

この日と9月12日、LIQUIDROOMで2ヵ月連続ワンマン。『30年のキセキSPECIAL PART1・PART2』と銘打って、この日は30周年のうち後半の15年の曲でセットリストを組み、9月12日の『PART2』は前半の15年の曲から演奏する、という趣向。なので、「年をとるってこと」「日々のあぶく」などの、ライブではレアな曲をいっぱい生で聴ける、とてもうれしい時間になりました。
なお、9月4日リリースのニューアルバム『50×4』の収録曲、「いましか」と「DIE OR JUMP」も披露。特に、「いつだって今しかない 変えてゆける 今しか」と歌う「いましか」、この年齢でこのキャリアであるこの人たちにしか作れない名曲だと思う。

8月12日(月・祝) THE BACK HORN @ 新木場Studio Coast

THE BACK HORNが続けているシリーズ・イベント『マニアックヘブン』、今回で12回目、今年は福岡・東京・岡山の3ヵ所で、初めて夏に開催。彼らのレーベル、スピードスターレコーズのウェブサイト「SPEEDSTAR CLUB」にライブレポを書きました。会員登録が必要ですが無料で読めます。こちらです。

8月13日(火) ハンブレッダーズ ゲスト:キュウソネコカミ @ 渋谷CLUB QUATTRO

ハンブレッダーズの「“続けてみることにした”ツアー」と銘打った対バンツアーの東京編。何を“続けてみることにした”のかというと、今年5月にギターの吉野エクスプロージョンが、正式メンバーからサポートメンバーに降格になった、そういう形でバンドを“続けてみることにした”のだ、ということだ。そこらへんの事情とか、それについて僕が考えたことを、その時に、リアルサウンドに書きました。こちらです。
さて。というわけで“続けてみることにした”結果、腹が据わったというか、肝が定まったというか、とにかく、びっくりするくらいライブがよくなっていた。もともとリアルな言葉と良いメロディを書くバンドだけど、それがすぱーんと耳に飛び込んでくる強度がぐんと増した感じ。このバンド、これからどんどんでかくなるだろうな、と思う。
ゲストである関西の大先輩=キュウソネコカミも、いつもながら鉄壁のライブだった。なお、先輩として「こういうふうにしたらいい」というアドバイスはできないけど、「あれ、せんかったらよかったなあ」と思うことはある、そういうアドバイスならできる、と、MCでヤマサキセイヤが言っていた。笑いました。実感こもりすぎ。

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