兵庫慎司のとにかく観たやつ全部書く:第141回[2023年8月後半・MONSTER baSH、くるり、空気階段などを観ました]編

コラム | 2023.09.14 18:00

イラスト:河井克夫

 音楽などのライター兵庫慎司が、1ヵ月を前半/後半に分けて、自分が観たすべてのライブ(フェスや音楽以外のものや配信も含む)の短いレポを書いてアップする連載の141回目、2023年8月後半編です。今回は、3本がライブハウス、2本が夏の野外フェス、1本がお笑いを配信で観た、という全6本になりました。

8月16日(水)17:00 突然少年、TOMOVSKY @ 荻窪TOP BEAT CLUB

 前日の8月15日(火)と、この16日(水)の荻窪TOP BEAT CLUBは、『FANDANGO NIGHT 2023 in TOKYO』という2デイズイベント。大阪の老舗ライブハウス、堺ファンダンゴ(2019年に十三から堺に移転した)が東京でイベントをやる、という趣旨で、15日に8アクト、16日に7アクトが出演した。
 で、2日目に、突然少年を観たくて行こうと思ったのだが。この日の彼らの出番は、二番手で17:45から。自分は16:00から六本木方面でインタビュー仕事が入っていて、終わり次第、急いで行けば、間に合うかも、という状況。
 というわけで、行った。突然少年のスタートには間に合わなかったが、3曲半は観れた。短い時間に全力を出し尽くす、短距離走みたいな大熱演だったし、確実に彼ら目当てで来たお客さんもいて、フロア、とてもいい空気だった。
 で、彼らの3アクト後が、TOMOVSKYだった。ライブを観れたの、すごく久々。固定のバンド(サードクラス+双子の兄のピーズはる)と共にライブをやっていた時期を終えて、東京ではバックトラックを使ってひとりでライブ、大阪ではははの気まぐれ(というバンド)がバックをやる、というふうになったあたりまでは、なんとなく把握していたのだが、この日観たら、ボーカル&ギターの本人と、女性のドラムのふたり、という、言わばホワイト・ストライプスな編成になっていた。
 で、初期の「ほめてよ」なんかも含めたセットリストを、シンプルでラフで勢いまかせな感じで、どんどん演奏していくさまが、とても痛快でかっこよかった。あと、MCが異常におもしろいのは、あいかわらず。本当に本能のままそこにいる人には誰も勝てない、と、トモさんのステージを観ると、いつも思います。

8月19日(土)9:55 MONSTER bash 2023の1日目 @ 国営讃岐まんのう公園

 2019年、2022年と、このフェスのオフィシャルウェブメディアであるSPICEのライブレポ仕事で呼んでもらった香川の老舗野外フェス、モンバス。
 ありがたいことに、今年も呼んでいただけました。両日とも、関西のライター鈴木淳史とふたりで手分けしてレポを書いたので、アップされたら貼ります。
追記:アップされました。≫ Vaundy、MONGOL800、SUPER BEAVERら出演ーー完全復活!幸福感に満ちた『MONSTER baSH 2023』初日レポート

8月20日(日)9:55 MONSTER bash 2023の2日目 @ 国営讃岐まんのう公園

 その2日目。同じく、レポは、アップされたら貼ります。
 で、余談。去年のモンバスは、当然ながら、「マスク必須」「声出しNG」等の、コロナ感染予防対策をがっちり敷いた上での開催だった。その割には会場の幸福な雰囲気は、ほとんど損なわれていなくて、参加者のエネルギーのすごさを思い知ったのだが。
 終演後に高松の街に戻ったら、店が全然開いてなくて困った。そう、当時はまだ、みんな早じまいだったのです。くたびれきったカメラマンとライター=腹を空かせたおっさん4人で、ゴーストタウンと化した高松の繁華街を、ひたすらウロウロしたのを憶えている。
 でも、今年はもう大丈夫でしょう。と思ったが、今年は今年で、開いている店はけっこうあるんだけど、どこも満員で入れず、去年と同じようにウロウロすることになったのだった。
 でも、街に活気が戻っているさまを見れて、うれしかったです。
追記:アップされました。≫ 大トリはback number、[Alexandros]、四星球ら出演ーー興奮と熱狂の『MONSTER baSH 2023』2日目レポート

8月23日(水)19:00 くるり @ 横浜BAY HALL

 「『愛の太陽EP』発売記念ライブツアー2023」の東京公演=昭和女子大学人見記念講堂2デイズは、2日とも別の仕事で観れなかったので、この横浜ベイホールに行った。なお、ベイホール、本来はツアー前半の5月24日(水)だったのだが、岸田繁のコロナ感染で、延期→振替公演になったのが、この日である。
 「ワールズエンド・スーパーノヴァ」「琥珀色の街、上海蟹の朝」「Liberty & Gravity」「ばらの花」「虹」「ロックンロール」など、聴きたい曲だらけのうれしいセットリスト。新曲「愛の太陽」も当然プレイ、さらに、10月にリリースされるニューアルバム『感覚は道標』からも2曲やってくれた。
 あと、前半のMCで、その場のノリで、「メンバーのアドリブ演奏にのせて佐藤征史がしゃべる」ということを始めて、それがウケたせいか、アンコールの物販紹介コーナーも、佐藤、同じことに挑戦。いや、同じじゃないか。さっきのは「しゃべる」だったけど、次は「歌う」になったから。バンドの演奏にのせて、佐藤がアドリブでメロディをひねりだしながら物販を紹介して、爆笑をとっておられました。

8月27日(日)18:00 家主、柴田聡子 @ 渋谷クラブクアトロ

 オープン35周年を記念して、渋谷クラブクアトロが、6月から11月まで行っている対バン(じゃない日もあるが)のシリーズイベント『NEW VIEW』の中の1本。
 家主と柴田聡子、田中ヤコブ(家主のボーカル&ギター)のMCによると、1年くらい前にも共演したことがあるそうだが、ジャンルや音楽性は全然違うのに、確かに何かしっくりくる、「なるほど!」と言いたくなる、いい組み合わせだった。
 家主は、現在ツアーとレコーディングの同時進行中だそうで、新曲を演奏してから、「今やったのもレコーディングした曲です」と紹介したりする。
 で、柴田聡子は、パッドみたいな、もしくは小さいシンセみたいなのを爪弾きながら、聴き慣れない曲をたて続けにやった後、「いきなり知らない曲ばっかりで、どうですか?」とオーディエンスに問う。この方も新音源制作作業中、ということですね。これまでの彼女の曲とはカラーが違って……説明が難しいが、雑に言うと、ちょっと音響系方面な感じ、というか。どの曲も新鮮で刺激的だった。

8月31日(日)18:30 空気階段 @ 恵比寿ザ・ガーデンホール/PIA LIVE STREAM、FANY Online

 空気階段毎年恒例の全国ツアー、今年は『無修正』というタイトルで、26公演で約2万人を動員、という、過去最大の規模。毎年、チケットが取れず、配信で観るのが習慣になっていて……というか、「取れなくても配信で観れるからいいや」というので、自分がそこまで必死に取ろうとしてないんじゃないか、という反省もあるが、とにかく今年も、最終公演が配信されたので、それを買った。
 幕間に映像が入ったりしつつの、全7本のコントで、『無修正』というテーマと、6本目までの内容が、最後の長尺コントですべて回収されていく。という構成は、毎年そうだが、今年はそれがもう、言わば「洗練の極み」みたいなことになっていた。
 水川かたまりが大変にヤバい人であることがだんだんわかっていって、もぐらがアタフタする、2本目の『ふたりのワイドショー』と、その逆で鈴木もぐらがヤバい人であることがどんどんわかっていって、かたまりがパニックになる、4本目の『ponpoko、オフ会に行く』が、特におもしろかった。
 単に、自分の好みがそういうコント、ということだろうけど、ふたりともその両方を演じることができる空気階段って強い、と、いつも思う。

  • 兵庫慎司

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    兵庫慎司

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