イラスト:河井克夫
5月2日(金)19:00 フラワーカンパニーズ @ 渋谷PLEASURE PLEASURE
『正しい哺乳類ツアー』のファイナル(鈴木圭介のノドの不調で延期になった2本と、5月11日高崎CLUB Jammer’sの追加公演はあるが)で、会場は座席ありの渋谷PLEASURE PLEASURE。
この会場、フラカンは、アコースティック・ツアー『フォークの爆発』で使ったことがあるが、通常のバンド編成のライブでは初めてである。自分的には、観やすくてとてもいい按配だったし、満員のお客さんたちも居心地よさそうに見えた。
またここでやってほしい。と、思ったが、あとでキャパを調べたら318席。そうか、東京でのフラカンのワンマンのハコとしては、小さすぎますね。それでも一度バンド編成で使ってみたかったのか、それとも10年ぶり二度目の9・20日本武道館を控えての、ファンのみなさんへのサービスだったのか、グレートマエカワ社長(たぶん両方)。
というハコのムードに合わせたのか、『正しい哺乳類』収録の11曲をすべて演奏したからか(たぶん両方)、ブチアゲ系の曲よりも、じっくり聴かせる曲やミドルテンポの曲を軸にしている印象だった。本編ラストのブロックは「ラッコ!ラッコ!ラッコ!」「行ってきまーす」「マイ・スウィート・ソウル」「右脳と左脳」「白眼充血絶叫楽団」を固め撃ちして、見事にブチアゲていたけど。
なお、この連載の前回でも触れた、ライブでは長年ギブソンSGのみを弾き続けてきたギタリスト竹安堅一が、4月24日下北沢CLUB251から使い始めたTOKAIのテレキャスター、この日も大活躍だった。CLUB251で弾いて、4月26日のARABAKI ROCK FEST.では弾かなくて、4月29日心斎橋BIG CATでは弾いて、なので、この日で3回目だったようです。
皆様のおかげで、本日ただほゅツアーひとまず終了。久しぶりのプレジャープレジャーは、いつもより少し豪華なハコ。来てくれた皆様は、どうでしたか?我々、精一杯やらしていただきました!追加、振替ありますが、また新たな気合いで明日から!参加された皆様、スタッフさん、全てに感謝です! pic.twitter.com/IwcxoFn2Zp
— フラワーカンパニーズ (@FlowerCompanyz) May 2, 2025
5月3日(土)11:30 JAPAN JAM 2025の2日目 @ 千葉市蘇我スポーツ公園
今年のJAPAN JAMは、4月29日・5月3日・4日・5日のうち、5月3日と5日に行った。ただ、この日=5月3日は、他の仕事等もあって、着いたのはだいぶ遅い時間。16時45分スタートのサンボマスターが最初で、Saucy Dog→マカロニえんぴつ→トリのCreepy Nuts→クロージング・アクトのDJ和とおいしくるメロンパンを半分ずつ、という6組だけだった、観れたの。
という中で、Creepy Nuts、とにかく圧巻だった。ものすごい集客、ものすごい人気、なのは予想の範囲だったが、特に「そうかあ」と思わされたのは、「Bring-Ban-Ban-Born」と他の曲の、参加者の盛り上がりっぷりの、差のなさ。イントロが鳴ってドーッとみんなが湧く感じ、その反応の大きさが、他の曲もそんなに変わらないのだ。
そうか、あれだけ鬼のように大ヒットした曲だけど、フェスに来るようなお客さんはみんなどの曲もあたりまえに知っていて、どの曲もあたりまえに大好きなんだな。ということが、改めてよくわかった。
[JAPAN JAM 2025] Creepy Nuts - ライブ写真&セトリ公開 #JJ2025#JAPANJAM#CreepyNuts https://t.co/OvcUsyzJmx
— rockinon.com (@rockinon_com) May 3, 2025
5月5日(月・祝) 11:30 JAPAN JAM 2025の4日目 @ 千葉市蘇我スポーツ公園
この日は、1年間限定で5人編成に戻って一発目のステージだったRIP SLYMEを観に行った。Hump Back、TETORA、SHISHAMO、10-FEET、THE YELLOW MONKEY等も観たし、どれもとても良かったが、足を運んだ一番の動機はRIP SLYMEである。
ということなどを、ぴあ音楽の連載『思い出話を始めたらおしまい』の第27回に書きました。
≫ 第十四話:2025年と2001年、ふたつの時代のRIP SLYME(前編)
[JAPAN JAM 2025] RIP SLYME - ライブ写真&セトリ公開 #JJ2025#JAPANJAM#RIPSLYME https://t.co/sGIxjM4Axf
— rockinon.com (@rockinon_com) May 5, 2025
5月9日(金)19:00 銀杏BOYZ、羊文学 @ 豊洲PIT
『Toyosu PIT 10th ANNIVERSARY 銀杏BOYZ×羊文学“じゃぽんVol.1”』というイベント。ぴあ音楽にレポを書きました。
≫ 銀杏BOYZ×羊文学『じゃぽん』で初共演!豊洲PITに 渦巻くエネルギーと感動 …「銀河鉄道の夜」で実現した奇跡のコラボも
[Thank you!]
Toyosu PIT 10th ANNIVERSARY#銀杏BOYZ × #羊文学
" じゃぽんVol.1 "
📍東京・豊洲PIT<Setlist>
1.Addiction
2.永遠のブルー
3.声
4.tears
5.予感
6.Burning
7.光るとき
8.OOPARTS
9.more than words
10.祈り
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銀河鉄道の夜(銀杏BOYZ × 塩塚モエカ)— 羊文学 (@hitsujibungaku) May 9, 2025
5月10日(土)10:25 METROCK 2025の1日目 @ 海の森公園
この日も、トップに出たRIP SLYME、5人編成に戻って2本目のステージを観に行った。ということなどを、ぴあ音楽の連載『思い出話を始めたらおしまい』の第28回に書きました。
≫ 第十四話:2025年と2001年、ふたつの時代のRIP SLYME(後編)
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METROCK TOKYO
フォトレポート
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RIP SLYMEPhoto by 阿刀"DA"大志#メトロック#RIPSLYME @ripslyme_com pic.twitter.com/yJOVaPoB45
— METROCK(メトロック) (@METROCK_pr) May 10, 2025
5月12日(月)18:00 ユニコーン @ 東京ガーデンシアター
奥田民生の還暦記念ライブ、東京ガーデンシアター2デイズの2日目。このDI:GA ONLINEにレポを書きました。
≫ ユニコーンのライブ・パフォーマンスを正面から届けた、奥田民生60祭「Let’s チリチリタミー」をレポート
Let’s チリチリタミーありがとうございました㊗️
Happy 60th Birthday OT✨ pic.twitter.com/fqqI3X0A5R— ユニコーン(UNICORN)公式 (@unicorntter) May 12, 2025
5月13日(火)19:00 平井堅 @ 横浜アリーナ
客前でのライブは2019年12月の上海公演以来だそうで、なんと5年半ぶりのステージ。というか、そもそも、コロナ禍だった2020年12月23日に、無観客配信ライブをやって以降、活動らしい活動はしていない。リリースもない。なので、デビュー30周年の記念日であるこの日にこのライブの開催が発表になった時は、「おおっ!」となった、それはもう。
これは『Ken’s Bar』という、彼がブレイク前から続けているコンセプト・ライブで、アコースティックな編成で、カバー曲多めで、行われてきたものである。
で、今回、過去に何度か自分が観てきた『Ken’s Bar』と異なった点は、以下だった。
・カバー曲、1曲だけだった。「いつも何度でも」(『千と千尋の神隠し』主題歌)。5年半ぶりなので、自身の曲をいっぱいやるべきだと判断したのかな。したんだろうな。
・二部制で、一部は「歌とピアノだけ」とか「歌とアコースティック・ギターだけ」とか「歌とピアノとアコースティック・ギター」とかで進行して、二部はバンド編成になる。というのは、以前もそうだったと思うが、今回、ベースがハマ・オカモトだった。途中まで気がつかなくて、驚きました。
・二部の頭は客席から登場、「POP STAR」を歌いながらアリーナ部分をぐるっと歩く、という、オーディエンス大歓喜の演出があった。
・『Ken’s Bar』は、その名のとおり、コンセプトがバーで、ステージ後方にバーカウンターが設けられていて、ちゃんとバーテンダーもいる(舞台監督の南谷さん)。で、メンバーたちは、自分の演奏がない曲では、そのバーカウンターでグラスを傾けたりしていたのだが。
今回はバーカウンター、なかった。ただし、南谷さんはソデで仕事をしているさまが時々画面に映ったが、バーテンダーの正装はしておられました。
・過去の『Ken’s Bar』においては……いや、『Ken’s Bar』に限らず、平井堅のライブに常にある、無防備にも程があるところが大きな魅力になっているMCが、今回、ほぼなかった。一部はゼロ、二部は本編ラストの「LIFE is...」を歌う前に一回だけ。
これに関しては、久々のライブだったこともあって楽しみにしていた、だから一回しかなくてがっかりした、という人もいただろうが、自分個人としては、何かとても、正解だったと思えた。
歌そのものが異常に良かったので、MCで何か補足する必要をこっちが感じなかった、というのが大きいと思う。特に「LIFE is...」とアンコールの「ノンフィクション」、どちらも、もともと大好きな曲だけど、この日は特に鳥肌モンでした。すばらしかった。
・で。5年半ぶりだし、30周年だし、アンコールとか終演後とかに、今後のアクションについて、何かしら発表があるんだろうな。リリースとか、ツアーとかに関しての。と、僕は思い込んでいたのだが。
なかったのだ、何も。え?ないの?30周年の活動、この『Ken’s Bar』だけなの?
という気持ちです、これを書いている今も。
/#平井堅 スペシャルライブ
セットリストのプレイリストを公開🎧✨
\5/13横浜アリーナにて開催されたスペシャルライブ
「Ken Hirai 30th Anniversary Ken's Bar - One Night Special !! -」👇プレイリストはこちらhttps://t.co/zq6fmwPeJU@KEN_HIRAI_staff pic.twitter.com/WAQvZps3uL
— ソニーミュージック (@SonyMusic_JPN) May 14, 2025
5月14日(水)19:00 ホフディラン『春のベースまつり』 @ 新代田FEVER
毎年この時期恒例、ホフディランの「春のベースまつり」。ホフディランのバックバンド、BEST3のベーシストであるキタダマキが、ホフのライブの日に別の現場が入ってしまっており、急遽友人知人のベーシストたちをかき集めて弾いてもらったのが、年イチの恒例行事になったもので、今年で13回目である。
いつも、頭2曲はワタナベイビーが歌いながらベースを弾いて、以降は2曲ずつベーシストが代わっていく。今年のベーシストたちは以下。( )内の数字は、出演回数です。
おかもとえみ(5)→田中貴(サニーデイ・サービス/10)→GEN(04 Limited Sazabys/初)→グレートマエカワ(フラワーカンパニーズ/13)→ウエノコウジ(the HIATUS/Radio Caroline/10)→junko(打首獄門同好会/初)→田村明浩(スピッツ/4)→アンコール:グレートマエカワで、ラストの「ホフディランのテーマ」では全員登場。
初出場のフォーリミGENは、ドラムの田中ゲンショウさんのバー(渋谷のビートカフェ)の常連だそうで、自分のラジオ番組のゲストに小宮山雄飛を招いて「僕が行っているバーの人が、自分はホフのドラムだって言うんですけど本当ですか?」と訊いたのがきっかけになった、とのこと。junkoさんは「ほとんど面識もなかったのに、いきなり声をかけて」(ワタナベイビー)「おもしろそうな匂いを嗅ぎつけて」(junko)だそうです。
リハが終わったらベーシストたちが全員で飲みに行ってしまった、戻って来たら人数が3人増えていた(出ないベーシストも来た)──と、最初のMCで小宮山雄飛が言ったが、最後の全員登場の時、その増えたひとり=キタダマキも、ステージにひっぱり出されていた。
終始めちゃめちゃ笑ったし、それぞれのプレイで曲が変わるのがよくわかるし、選曲もいいし、毎年行っているけど「来年はもういいかな」と思ったこと、一回もない。今年も思わなかった。
ウエノコウジが「そもそもさ、俺、去年引退するって言ったよな?」としきりに言っていて、ギャグだろうけどちょっと本気もまじっている感じであることだけが、唯一心配。「俺、10年だろ、出てんの。ギャラが上がらねえんだよ。企業で考えてみろよ、新卒で就職して、今31〜32くらいで、同じ給料で働けってことだよ?」。
お客さん爆笑&大拍手、でしたが、会社をやめてフリーのライターになってぴったり10年で、各社の原稿料が上がったためしなど当然ない私は、笑えませんでした。身につまされすぎて。
ベースまつり最高!
ベーシストの皆さんありがとうございます!
あー、楽しかった^_^次のワンマンは7月12日
「もれなく座席付き」
立ちたい人も座りたい人もぜひhttps://t.co/pKnXGzFH9V pic.twitter.com/DSz4qLqN0t— 小宮山雄飛 ホフディラン (@yuhikomiyama) May 15, 2025