澤野弘之 / SawanoHiroyuki[nZk]3rdアルバム『R∃/MEMBER』リリース!ゲストヴォーカルを迎えての2DAYSライヴの展望を語る!

インタビュー | 2019.02.01 12:00

人気劇伴作家である澤野弘之によるヴォーカルプロジェクト、SawanoHiroyuki[nZk]がLiSAや西川貴教、Uru、さユり、岡野昭仁(ポルノグラフィティ)らを迎えた3rdアルバム『R∃/MEMBER(読み:リメンバー)』のリリース、豊洲PITにて2DAYSライヴを開催することが発表された。『機動戦士ガンダムNT』や『進撃の巨人』など数々の大ヒットアニメの劇伴音楽を担当し、Do As Infinityや西川貴教の楽曲プロデュースも手掛ける彼にとって、作曲家兼ピアニストとしてステージに立って生のパフォーマンを披露するライヴとはどんな場所になっているのだろうか。
──昨年12月6日には上海でのライヴがありました。初の海外単独公演の感想からお伺いできますか。
はじめは不安がいろいろあったんですけど、実際に向こうについてみたら本当に楽しかったです。会場的に座りながらのライヴではあったんですが、それでも声援や拍手、手拍子だったり、スタンディングと変わらないくらいの熱量をいただけたのが嬉しかったですし、上海の方たちが本当に僕の曲を聴いてくれているんだっていうのをあらためて実感できて。ライヴ中も終始楽しかったですし、いい緊張感とリラックスの中でやれたなっていうのは新鮮でしたね。
──このタイミングで海外公演をしたのはどんな理由からですか。
僕は飛行機が苦手なのですごい拒んでたんですよ(苦笑)。でも、海外の方々が僕の音楽を聴いてくれているっていう情報は耳に入ってきてたので、必要とされてる時に行くのが大事だなと思って。そのタイミングを逃さずに行けたことはよかったなと思ってます。これからも頻繁にやれるかはわからないですけど、また次の機会にもつながっていってほしいなっていうのは素直に思いましたね。

LIVE PHOTO:西槇太一
2018.12.6 澤野弘之 LIVE [nZk] in Shanghai

ライヴはいい意味でモチベーションにつながって刺激をもらえてるし、重要な機会ですね

──人前で演奏する場所というのはどう考えていますか。プロデュースや作曲に専念する方もいる中で、澤野さんは定期的にライヴをされてますよね。
僕自身が目指したのは劇伴作曲家、裏方ではあったんですけど、そもそも音楽に興味を持ったアーティストは、CHAGE and ASKAのASKAさんやTM NETWORKの小室哲哉さんなんですね。人前でパフォーマンスしてる彼らに刺激を受けたし、どこかでああいうこともやりたいなって思ってて。劇伴作家でも定期的にライヴをやられてる久石譲さんや坂本龍一さんに憧れて。僕はオーケストラを従えたライヴはめったにやらないんですけど、ヴォーカルを入れてバンドでやるっていうのが自分の表現の仕方だなと思っていて。だから、そこはずっとやりたかったんですよね。あと、ライヴをやることによって、次に曲を作る時のモチベーションになるというか。[nZk]にしてもサントラにしても、今度この曲をライヴで演奏したらお客さんはどんな反応をしてくれるかなっていうのが楽しみで作れるようにもなる。結果的に、自分にとっていい意味でモチベーションにつながって刺激をもらえてるし、重要な機会だなと思ってますね。
──2018年はどんな1年でしたか?
まだお客さんには届いてないものがあるんですけど、音楽制作っていう部分では、新しい作品で自分もまた熱中してやれたっていうところがありました。あと、やっぱり[nZk]のプロジェクトとしては、今までの[nZk]のヴォーカリストたちとは違うアーティストの方とコラボする機会が多くなったのは、自分的にすごく新しい刺激になったと思っています。
──7枚目のシングル「narrative / NOISEofRAIN」にヴォーカリストとして、LiSAさんと西川貴教さんが参加していました。
LiSAさんに歌ってもらった「narrative」は、『機動戦士ガンダムNT』の主題歌になってて。「NT(ナラティブ)」は「UC(ユニコーン)」の流れの作品なんですけど、「UC」の主題歌「StarRingChild」や「RE:I AM」は、Aimerさんに歌ってもらってたんですね。今回、「narrative」を作る時に、あの壮大なバラードをちょっと引き継ぎつつも、別の色の見え方がする楽曲にしたいと思っていて。同じ壮大なロックバラードでもLiSAさんに歌っていただくことで、Aimerさんとは違うアプローチになったと思います。
──やはりロックバラード感が増した印象を受けます。
そうですね。特にサビの部分でLiSAさんらしい、エッジの効いた歌い方が強く出ていて。AメロBメロの少し切ない感じもLiSAさんなりの表現が入っているし、すごく考えてやっていただけたなっていう感謝があります。
──西川さんとは西川貴教の2ndシングルとしてリリースされた「His/Story / Roll The Dice」(「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀2」の主題歌)の作曲と編曲も手掛けてました。
パート1の時は僕が劇伴を担当して西川さんは主題歌を歌っていて。間接的に一緒に音楽を担当してたんですけれども、今回、西川さんから主題歌をコラボしないかという提案をしてくださって。で、せっかくやらせていただいたなら、[nZk]のプロジェクトにも参加していただけたらなと思って。主題歌を録ってる時にお願いしたら、快く引き受けていただいて。「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀2」の時は、自分なりのアップテンポというところでオープニングとエンディングを作っていったんですが、[nZk]時は西川さんのミドルテンポ、ミドルスローみたいな、ロックの重たいものを一緒にやってみたいなって思って作っていきました。
──サビのシャウトに、まさにロックを感じました。
そのシャウトは「Thunderbolt」をやってた時にアドリブでお願いした部分だったんですよ。その時、西川さんが結構、激しめのシャウトを入れてくれて。それがすごくカッコいいなと思ったので、そこを全面に出してサビを作れないかなってところで作ったのが、「NOISEofRAIN」ですね。逆にAメロは、西川さんのささやくような声も好きなので、それを入れてもらいました。

ニューアルバムは新しいヴォーカリストさんとのコラボがメインになっています

──新たなヴォーカリストが参加したこの2曲を含むニューアルバムを製作中とのことですが、どんな作品になりそうですか。
[nZk]は、自分がその時々で感じる、自分の中でカッコいいと思うサウンドを追求してるプロジェクトなので、『2V-ALK』や『o1』と変わらず、今、カッコいいと感じるものを素直に作っていますね。ただ、やっぱり、一番の目玉は、1、2枚目で一緒にやってきたYoshさんやGemieさん、Tielleさん、mizukiさんっていうヴォーカリスト以外とのコラボがメインになってるということですかね。そこは新鮮に感じていただけるんじゃないかなと思います。もちろんこれまでのヴォーカリストたちに参加してもらった曲もあるので、それはそれで新しい見え方をしてくれたらいいなとは思ってて。言っちゃえば、今度やるライヴのタイトル “R∃/MEMBER”がアルバムのタイトルなんですよ。
──そうなんですね!どんな思いでつけたタイトルなんですか。
アルバム先行でつけてたタイトルだったんですけど、タイトルを考えていた時に、たまたまテレビか何かから“REMEMBER”って言葉が聞こえてきて。“REMEMBER”って響きがいいなと思って。で、“REMEMBER”って憶えるとか、思い出すという意味じゃないですか。で、僕自身、知識がなかったからこそ無謀な夢を持っていた子供の頃の思いを歌詞にすることが多くて。知らないからこそ、いろんなことを大きく広げて語ってた。でも、それって大事なんじゃないかなっていうことを普段から歌詞に入れてるところもあるので、“REMEMBER”という言葉はまさにいいんじゃないかなって思ったのと、あとREとMEMBERの間にスラッシュを入れてるんですが、べつにメンバー入れ替えますよって意味じゃないんですけど(笑)。
──あはははは。でも、新しいメンバーがたくさん入ってるアルバムでもあるんですよね。
そうですね。今までとはちょっと違ったメンバーでやるっていうコンセプトで作ったアルバムなので、そういう意味で間にスラッシュを入れてて。あと、“RE”の“E”を逆にしてるんですけど、『o1』の時は1って数字を入れたり、『2V-ALK』の時は2を入れてたので、今回もEを逆にして3に見えるかなってところで。
──ああ、なるほど。確かに3枚目のアルバムですってわかりやすくなってます。
いつもタイトルでくだらないことばっかりやっててすみません(笑)。アルバムの中には「REMEMBER」っていう曲もあります。それは前から関わってくれてるメンバーのYoshさん、Tielleさん、Gemieさん、mizukiさん、naNamiさん、全員に歌ってもらった曲なんです。アルバムの最後に入れようと思ってる曲で、結果的に元のメンバーの曲に戻るみたいな物語ができたらいいかなと。
──『2V-ALK』を一緒に作ったヴォーカリストが勢ぞろいしたオールスターのような曲になってるんですね。
そうですね。今回、新しいヴォーカリストさんとレコーディングしてて。やっぱりアーティストの方とのコラボは刺激的なんですけど、年下年上関係なく緊張するんですよね、普段の現場とは違うので、いろんな意味で神経を使う。もちろん、皆さん楽曲にたいしてすごく目一杯向き合ってくださるので感謝しかないんですけれども、そういった緊張感がある中で「REMEMBER」のレコーディングに入った時に、ちょっと落ち着いたというか(笑)。このメンバーとやってきたんだよなっていうのを感じたりして。だから家に帰ったじゃないですけど、いい意味でリラックスして向き合えた1曲になったし、すごくほっとしたというか、よかったですね。
──早く聴きたいです。様々な旅や挑戦の記憶を携えて家に帰ってくる物語になっていそうで、ジーンときそうな予感がします。
僕もアルバムの最後に「REMEMBER」を入れて、彼女たちの声が聴こえた瞬間に、ちょっと自分の中でも感動する部分があって。このアルバムを作ってきた経緯も含めて、この曲で最後締められるっていうのはいいなって、自分でも感慨深くなっちゃうところがありましたね。

公演情報

ディスクガレージ公演

SawanoHiroyuki[nZk] LIVE“R∃/MEMBER”

2019年3月6日(水)7日(木) 豊洲PIT
[GUEST VOCAL]
6日→西川貴教 / Aimer / mizuki / Gemie / Tielle and more…
7日→LiSA / Aimer / mizuki / Gemie / Tielle and more…

チケット一般発売日:2019年2月3日(日)

RELEASE

「R∃/MEMBER」

3rd ALBUM

「R∃/MEMBER」

リード曲ともなっている新曲「EVERCHiLD」に、ポルノグラフィティ・岡野昭仁の参加が決定!
また、『機動戦士ガンダムNT』主題歌参加のLiSA、TVアニメ「銀河英雄伝説 Die Neue These」OPテーマ参加のUruに加えて、西川貴教、さユり、ASCAらが参加!

(SACRA MUSIC)
2019年3月6日(水) SALE
※初回生産限定盤(CD+Blu-ray)、通常盤(CD)の2TYPE

※初回生産限定盤

※通常盤
  • 永堀アツオ

    取材・文

    永堀アツオ

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