ユニコーン、100周年!アルバム『UC100V』制作話、ツアー「百が如く」で楽しみなことを5人にインタビュー!

インタビュー | 2019.03.12 18:00

再始動から10周年、ABEDONが加入して現体制になったサード・アルバム『服部』から30周年、川西幸一が還暦で60周年、全部足すと100周年、それが2019年! というわけでニュー・アルバム『UC100V』を3月27日にリリースし、4月から12月までかけて武道館2daysを含む50本の全国ツアーに出るユニコーン。100周年にかける意気込みを5人にうかがいました!

テッシーが100周年とか言い出して、「なんてすばらしいことを言うんだろう!」と(ABEDON)

──この年はアルバムを作ろうとか、この時期にレコーディングをして、この時期にリリースして──みたいな具体的なスケジューリングは、今のユニコーンの場合、どのように決めていくんですか?

奥田民生

ABEDONとマネージャーで決めてるんじゃない?だいたいは。で、電大のスケジュールを訊いたり。まあ電大は逆で、ユニコーンの合間でやるみたいな。

手島いさむ

俺が「ユニコーンどうなん?」って訊いて。アルバムとかね、新曲の制作もあるから、うまく噛み合うように──。

奥田民生

なんか俺もあれだよ?今年は25周年とかさ、そんなムードなんだよ。
──ああ、そうか、「愛のために」でソロ活動を本格的にスタートしたのが1994年。

奥田民生

そうなんだよ。

EBI

じゃあソロをやらにゃあ。ユニコーンやっとる場合じゃないんじゃない?
ABEDON川西幸一手島はははは!

奥田民生

場合じゃなくない!じゃあ100周年に足して、125周年にしてもらって(笑)。

奥田民生

──この「いろいろ足して100年」というのを考えたのはどなたが?

ABEDON

それはこの人(手島を指す)。

手島いさむ

いや、俺とスタッフとでいろいろ話をしてて。「2019年は、あれとこれを足すと100年ですよね」っていうのは、2〜3年前から言ってたの。

奥田民生

「昭和☓年にあれがあった」とか、そういうのを憶えてる派なんでね、テッシーは。

手島いさむ

READY(奥田民生がユニコーンの前にやっていたバンド)が解散したのは1986年の3月22日、とかね。

ABEDON

よく憶えてんなあ。まあ、テッシーが、去年のファンクラブ・ツアーの時に、100周年とか言い出したのが聞こえてきた。で、「なんてすばらしいことを言ったんだろう!」と思って。

ABEDON

──『UC100V』は、いつ頃から制作作業を進めていったんですか?

EBI

けっこう今回は、アルバム作ろうって決めたのは早かったと思う。

手島いさむ

「アルバムは11月・12月でレコーディグしよう」ってスケジュールを押さえられたのが、5月とかだったかな。

川西幸一

でもずっと書かなかったけどね。

奥田民生

なんにもせんかったけどね。

EBI

はははは!
──メンバー全員で曲持ち寄る会みたいなのがあるんですか?

ABEDON

あるある。
──今回はそこに何曲持って行ったか、教えていただけます?

奥田民生

4曲ぐらいかな。

ABEDON

2〜3曲。

川西幸一

俺は、2曲じゃなかったけなあ……。

手島いさむ

俺は1曲。
──EBIさんは?

EBI

3.5キロ。
EBI以外全員はははは!

ABEDON

キロって!

手島いさむ

ボケようと思って、単位が間違っとるって──。

EBI

ボケようと思ってないって!

奥田民生

「.5」もおかしいし!

EBI

「.5」っていうのは、最後までできてないけど持って行ったってこと。

EBI

──曲を持ち寄った時点では、アレンジとかはどの程度までできあがってるものなんですか?

EBI

それはもう、毎回全然違いますよ。

手島いさむ

民生なんてもう今回、弾き語りだもん。

奥田民生

弾き語りっていうか、頭の中にあるやつを、その前の日にババッと録っただけだから。今までは俺、わりとデモをかっちり作る派だったけど、いろんな都合で、やめた。
──都合とは?

奥田民生

あの、いまいち、家に録音システムがないっていう。

手島いさむ

そういうのあるよな。

奥田民生

『カンタンカンタビレ』の部屋に、機材を持って行かれてて、「あの機材ねえじゃん」って。弾き語りになっちゃった。
──かっちりアレンジまで詰めて持って来る人は?

手島いさむ

ABEDON、かっちり作ってたよね。

ABEDON

今回ね。前回は適当だったかんね。

奥田民生

川西っつあんとかは、GarageBand(音楽制作ソフトウェア)でちゃんと作るよ。

ABEDON

あのアレンジを俺らがコピーしてるだけだもんね、川西くんの曲は。
──民生さんの弾き語りの曲とかは、どういうふうにアレンジしていくんですか?

奥田民生

いや、そりゃあもう、スタジオで、「じゃあまあこんな感じでいっていただけますかね?」ぐらいの説明を軽くして、音を出して──。

川西幸一

その場で作っていく感じよね。

奥田民生

だから、弾き語りで曲を出して、みんなが聴いたあとに、俺は「こういう感じのアレンジかな」っていうのを、一応頭の中で考えて……あたりまえか。

ABEDON

はははは。それはお願いしますよ!

EBI

それすらやらなくなったら!

曲を決めずにレコーディグに入るから(川西)

──たとえば1曲目の「10Nuts」にパーカッションを入れようとか、4曲目の「1172」にギロを入れようとか、ああいうのは?

奥田民生

まあ、やりながらですね。1曲目のパーカッションは、俺がやることなくて。だからやったのよ。「なんか入れなきゃ」と思って。

手島いさむ

あの曲は、最初に川西さん・EBI・ABEDONの3人で、セッションで作ってて。で、なんとなくリズムができたから、もじゃもじゃふたり(手島・奥田)がギターということで。で、先に俺がギターを入れたら、オケがいっぱいいっぱいになってしまって、民生が「じゃあ俺はパーカッションを」と。順番が逆だったら俺がパーカッションをやることになったかもしれん。

手島いさむ

──選曲は?選ばれる曲もあり、ボツる曲もあるわけじゃないですか。

手島いさむ

ムード、ムード。

川西幸一

曲を決めずにレコーディグに入るから。
──えっ!?

奥田民生

みんなで曲を聴く会の時は、お寿司食べながら聴いてるわけ。で、その時に、どの曲をやろうって言わないのよ。まあ、「レコーディング初日はこの曲からかな」ぐらいの話は、するかもしれないけど。あとはもう──。

EBI

1曲目、何やったっけ? テッシーの曲か。

手島いさむ

毎回俺の曲から始まる。

ABEDON

そう。なんかね、適してんだよね、各楽器の音決めに。変則的じゃない、オーソドックスな楽器編成だから。だから最初にやるのよ。

川西幸一

──どのあたりで「録るのはこの曲まで、残りはボツ」って決まるんですか?

川西幸一

アルバムの半分ぐらい、5曲とか6曲とか録ったあたりで、なんとなく空気で──。

ABEDON

何曲か録ると、アルバムの全体の感じが見えてくるじゃん。そこで足りないものを考え始めるんで、みんな。そうすると、だいたい1パッケージになるでしょ? で、「じゃあここで一回区切るか」っていうようなことになる。

手島いさむ

ABEDONはわりと地図を描くから。その方針に従って。

ABEDON

みんなわりとヒントをね、作業中に出すんですよ。絵を描いたりとか、しゃべったりとかで。それを拾っていって、なんとなくこう合わせると、なんか自動で進んでいくっていうか、いい感じに進んでいくわけさ。
──いつもは、自分が作った曲を自分で歌う場合と、自分が作った曲を他のメンバーが歌う場合があるじゃないですか、ユニコーンは。

EBI

うん。今回はね、ないんです。全部自分の曲は自分で歌ってる。

奥田民生

そう。忘れてた。

ABEDON

しまった。
──前回まであったのは──。

奥田民生

わざとしてた。

ABEDON

おもしろいもんね。

奥田民生

そう、「この曲は川西さんが歌ったらどうか?」とか。忘れてたね、今回。

ABEDON

忘れてた。言ってよ!(笑)。
──今回は誰もそれを言い出さなかった?

ABEDON

うん。まあ、その必要を感じないぐらい、スムーズにいい感じにいったんじゃないですか?だから、名盤と言えよう。
──あと、これは今回もですけど、EBIさんが歌う曲は違う人がベース弾くとか。

EBI

それはある。

奥田民生

そういうのはやっぱ、ライブのことを考えた時に、「たまにはギター持ってまんなかに立って歌ってみたらどう?」とか──。

手島いさむ

「ハンドマイクはどう?」とか。
──あれは再始動以降からですよね。

EBI

そうね。

ABEDON

ライブの絵面はけっこう重視よ?

川西幸一

そうだね。そこはまず大事だよね。

ABEDON

コーラスの配分も、配置的にボーカルの両側からきたらいいな、とか。
──「気まぐれトラスティーNo.1」はABEDONがドラムですが。レコーディングでドラムを叩いたのは今回が初?

EBI

初でしょ。

手島いさむ

初だと思う。
──川西さんが歌う曲は民生さんがドラムを叩くのが、これまでのセオリーでしたよね。

奥田民生

いや、なんかねえ、あの時ABEDONがハイテンションだったんですよ。曲をやる時、必ずキーボードじゃない楽器に飛びついて

川西幸一

EBIの曲だったらABEDONがベース、俺の曲だったらドラム──。

EBI

「これ取った!僕の!」みたいな(笑)。

奥田民生

テッシーの曲ではギターを弾き。
──で、みんなも「ABEDONドラム、いいじゃないか!」と。

ABEDON

不満?
──(笑)いやいや、全然不満じゃないですけど、すごいなと思ったのが、間奏のフィルで、スティックとスティックが当たったカチッて音が、そのまま入ってるじゃないですか。

川西幸一

そうそうそう。あれはね、わざとなの。
──「直さないんだ?」と思って。

ABEDON

直すわけないじゃない!あれはできないよ?

EBI

やろうと思ってもできない。

ABEDON

そう。憧れですよ!あれがきこえた時のね?

川西幸一

あれがきこえたら幸せになれる。

ABEDON

幸せのスティックだから、ほんとに。

公演情報

DISK GARAGE公演

ユニコーン100周年ツアー“百が如く”

2019年4月6日(土) 埼玉・三郷市文化会館 大ホール
2019年4月11日(木) 千葉・市川市文化会館 大ホール
2019年4月12日(金) 千葉・市川市文化会館 大ホール
2019年4月20日(土) 岩手・盛岡市民文化ホール 大ホール
2019年4月21日(日) 宮城・仙台サンプラザホール
2019年4月28日(日) 長野・ホクト文化ホール
2019年4月29日(月・祝) 新潟・新潟テルサ
2019年5月4日 (土・休) 福岡・福岡サンパレス
2019年5月5日(日・祝) 福岡・福岡サンパレス
2019年5月11日(土) 神奈川・神奈川県民ホール 大ホール
2019年5月12日(日) 神奈川・神奈川県民ホール 大ホール
2019年5月17日(金) 北海道・コーチャンフォー釧路文化ホール
2019年5月19日(日) 北海道・苫小牧市民会館
2019年5月25日(土) 広島・広島文化学園HBGホール
2019年5月26日(日) 広島・広島文化学園HBGホール
2019年6月1日(土) 愛知・アイプラザ豊橋
2019年6月2日(日) 静岡・富士市文化会館 ロゼシアター
2019年6月9日(日) 栃木・那須塩原市黒磯文化会館
2019年6月10日(月) 茨城・茨城県立県民文化センター ※ディスクガレージ先行受付[抽選]あり
2019年6月15日(土) 京都・ロームシアター京都
2019年6月16日(日) 兵庫・神戸国際会館こくさいホール
2019年6月22日(土) 三重・三重県文化会館 大ホール
2019年6月23日(日) 奈良・なら100年会館
2019年6月25日(火) 大阪・岸和田市立浪切ホール
2019年7月3日(水) 東京・日本武道館
2019年7月4日(木) 東京・日本武道館
2019年8月31日(土) 沖縄・宜野湾海浜公園屋外劇場
2019年10月5日(土) 東京・かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
2019年10月12日(土) 広島・呉市文化ホール
2019年10月13日(日) 広島・呉市文化ホール
2019年10月19日(土) 兵庫・あましんアルカイックホール
2019年10月20日(日) 兵庫・あましんアルカイックホール
2019年10月26日(土) 愛知・名古屋国際会議場センチュリーホール
2019年10月27日(日) 愛知・名古屋国際会議場センチュリーホール
2019年11月2日(土) 鹿児島・鹿児島市民文化ホール 第一
2019年11月3日(日・祝) 熊本・市民会館シアーズホーム夢ホール
2019年11月6日(水) 東京・オリンパスホール八王子
2019年11月9日(土) 群馬・ベイシア文化ホール 大ホール
2019年11月15日(金) 北海道・わくわくホリデーホール
2019年11月16日(土) 北海道・小樽市民会館
2019年11月22日(金) 香川・サンポートホール高松 大ホール
2019年11月23日(土・祝) 徳島・鳴門市文化会館
2019年11月29日(金) 山形・やまぎんホール
2019年11月30日(土) 山形・やまぎんホール
2019年12月4日(水) 東京・中野サンプラザホール
2019年12月5日(木) 東京・中野サンプラザホール
2019年12月7日(土) 石川・本多の森ホール
2019年12月8日(日) 富山・オーバード・ホール
2019年12月16日(月) 大阪・フェスティバルホール
2019年12月17日(火) 大阪・フェスティバルホール

チケット料金
全席指定¥8,500(税込)

チケット一般発売日
[2019年4月6日(土)埼玉公演~2019年5月12日(日)神奈川公演] 3月2日(土)
[2019年5月17日(金)北海道公演~2019年6月25日(火)大阪公演] 3月30日(土)
[2019年7月3日(水)4(木)日本武道館公演] 5月18日(土)
[2019年8月31日(土)沖縄公演] 4月27日(土)

RELEASE

「UC100V」

NEW ALBUM

「UC100V」

(ソニー・ミュージックレーベルズ)
2019年3月27日(水) Release!

※初回生産限定盤(CD+DVD)
仕様:暗闇でヒカール!蓄光ボックス仕様
DVD:再始動後の勤労から10年間の働き方を追体験するスペシャル映像作品「働き方改楽 なぜ俺たちは楽しいんだろう」

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