米倉 利紀がハイクオリティーなコンサートを開催し続ける理由とは?自身のライブへの想いを語る!

インタビュー | 2019.03.29 12:00

──なぜこのタイミングで、そこまで自分を追い込みたいと思ったんですか?
それ、自分でもときどき考えます。きっと次にやってくる歌人生の大きな節目、30周年という大きな区切りに既に向かっているからだと思うんです。その準備期間というか。あと3年しかないですからね。その3年の間に自分はどんな準備ができるのか、どんな目標を立てられるのか。当然、ヒット曲を出したいという想いは変わらない。そして、出せるように頑張らなければいけない。でも、どんなにヒット曲を出そうと思っても、出せたとしても土台がグラグラだとなにも始まらない。家の建て替えのように、その土台をしっかり見直す時期だと思っています。
──30周年を見据えて、米倉 利紀ブランドをさらに価値あるものにするために、それを支える基盤となる土台からリノベーションしていこうと。
そうですね、毎日が清々しくすごく気持ちいいですよ。何年も前に治療した差し歯の根っこの治療をやり直すみたいで(微笑)。めっちゃ大変だし時間もかかるし痛いんだけど、再治療することでまた新たな向こう10年を期待できるというか。その10年のために、どんなに大変でも改めて土台を作り直し、見直し、神様からの新しいチャンスをキャッチできる自分にならなきゃなと思っているんですよ。
──チャンスはつかみにいくのではなく、与えてもらうものなんですね。
ここ最近はそう思っています。無我夢中でチャンスをつかみとる、必死になるような年齢ではない気がしています。だからといって、のんびり、のほほんと生きるという人生は自分にはまだ早い。どんな準備ができるかな?ということに情熱を注ぎ、一生懸命に生きたいなと思っています。必然的に“原点を見直している”というだけです。歌手になりたいなって思ったとき、当然デビューを目標にしていました。だけど、その前に歌が上手くならなければいけなかったし、ビジュアルも磨かなければいけなかった。同時に業界で生きていくために精神磨きもしていました。いまこうしてもう一度自分磨きをしながら次に繋がる“なにか“をしっかり受け止められればと思っています。
──米倉さんがMISIAさんの最新アルバム『Life is going on and on』 に楽曲提供したなかのバラード「LOVED」が、5月17日(金)全国ロードショー、松坂桃李さん主演映画『居眠り磐音』の主題歌に抜擢されたところも、自分磨きが次のなにかにつながった部分という気がしますけど。
僕からMISIAさんの事務所のドアをノックして“曲を書かせてください”っとチャンスをつかみにいった訳ではないのです。MISIAさんの事務所から“一度、お会いできませんか?”と連絡があり楽曲提供のオファーをいただいたんです。アルバムには10席ほどの座席しかありません。世界中の作家さんたちがその空席を必要としています。そんな中、米倉 利紀に2席、2曲もチャンスを与えてくださった。1曲(「恋人失格( feat.米倉 利紀)」)ではデュエットまでさせていただき、もう1曲は結果、映画の主題歌にもなった。
──まさに、与えていただいたチャンスという感じがしますね。
はい。僕は生活のために音楽をやってはいない。大好きな音楽を仕事して選んだ結果、生活ができているということ。その解釈の違いで人生の次の扉の色が随分変わるんですよね。さっき質問をいただいたツアーやライブの本数にしても、僕は毎年何本以上やるとか、本数のあるツアーを継続することが目標ではないんです。毎回行く会場でも完売しないこともあります。完売してもしなくても、そこでどんな歌をうたい、どんなライブをみなさんの心に残していけるんだろうかということに情熱を注いでいます。その結果が、あのツアー、あのライブの本数につながっているだけなんです。生活のためだけを考えるんだったら、確実に集客できる会場だけを回ってライブをやっていると思うんです。
──そのほうが効率的ですからね。すべてにおいて。なのに、米倉さんが毎年あれだけコンセプトの違うツアーをやって、地方の小さなライブハウスまでかけつけてライブをやり続けている理由って…。
会いたいんです。そして会いに行きたいんです、みなさんに。
──ああー。そんなシンプルな理由だったんですね(微笑)。
そうですね。本当だったら47都道府県全部回りたいです。でも、いまの自分ではそれができる環境、状況ではない。この間の“bestiesツアー”を1年間かけてやったのは、じっくりゆっくり47都道府県のみなさんに観ていただきたいという僕の理想的なツアーでした。毎年、スタッフさんにはアルバムツアーは1年かけてやりたいって投げかけているんです。僕はそれぐらいの想いで毎回オリジナルアルバムを作っていますし、そのアルバムからのツアーを2~3カ月で終えるのは“足りない”というか。だから本当は1年ぐらいかけてワンツアーをやっていくのが理想的。でも、なかなか現状は難しいですね。
──現在は最新アルバム『analog』を掲げ、18都市25公演を行なうニューツアー<sTYle72 inc. presents toshinori YONEKURA concert tour 2019 gotta crush on..... volume. twenty “analog”>開催中ですが。これだけのキャリアがあると、アルバムのツアーといっても、セットリストを作るときの選曲は大変なんじゃないですか?
そうですね。前回が“besties”というベスト盤を引っ提げてのツアーで、シングル曲を全曲やったセットリストだっただだけに、“今回はもちろん『analog』収録曲を全曲やるんですよね!!”というメッセージをたくさん頂いたんですが、全曲はやらないです。(笑)というよりも、全曲はできないんですよ。最新アルバムの曲ばかりをやると過去の曲も聴きたかったという方がいますし、過去の曲ばかりをやると最新の曲を聴きたかったという方がいらっしゃる。ここ数年のセットリスト作りはそのバランスが難しい。単純計算するとオリジナルアルバムが23枚、1枚のアルバムに10曲収録だとしても曲は230曲。カップリングやその他の楽曲を含むと300曲以上のオリジナル曲があります。そこからセットリストに組み込める曲を選択するのは至難の技。今回は“analogな心”というコンセプトに沿った曲たちを過去の曲たちからもピックアップしています。“besties”ツアーではシングル曲を全曲やったので、今回はシングルのC/Wであったり、アルバム曲で人気があった曲、更には他アーティストに提供した楽曲からセルフカバーだったり。久しぶりに歌う曲もたくさんあります。そして、気づいたらなぜかハッピーな曲ばかりを選んでいました。単純にいま僕がハッピーだからということだけではなく、ファンのみなさんの笑顔が見たい、そして僕も笑顔でいたいという想いからのセットリスト。ライブが終わって会場をあとにするとき “わー、楽しかった”“なんか無条件に心が温まったね!!”って声が聞けたら“analog”ツアーのコンセプトがみなさんに伝わったのだと幸せな気持ちになります。
──ツアー衣装はどんなイメージで選んだんですか?
“besties”ツアーが一貫して真っ黒だったので、“analog”ツアーはカラフルなものにしようと思っていたんです。なんですけど、今回のスタイリングを具体的にイメージし始めたとき、衣装の色でツアーのイメージを限定させたくないなというのが頭に浮かんできたんですね。それで今回の衣装は茶系の柔らかい中間色から始まり、色で僕の心の存在をを限定させないものにしました。ただ、着替えた後はかなり鮮やかな色合いに変わるんですけどね。
──“bestiesツアー”は3時間いきそうな公演時間でしたが、今回はいかがですか?
さすがに毎回あの長さはいろんな意味で無理が出てきます。(笑)“besties”ツアーと比べると、今回はものすごく短く感じるかもしれません。リハーサル中に僕がそんなことを言うと、“一般的にはこれが普通の長さですよ(笑)”とスタッフさんにいわれました。でも、長さ、時間よりも大事なのは中身です。今回はコンセプトが“analogな心”です。観にきてくださった方々の心をどれだけ動かせるか、それが一番重要なポイントです。
──本ツアーは会場がライブハウスだからこそ、コンセプトがより伝わりそうですね。
ライブハウスという距離感で僕が目の前に現れると、みなさんが緊張されるみたいなんですよ。でも、やっぱりそれももったいないです。せっかく僕たちに与えられた時間、生かされている時間を無駄にしない。そんなこともファンのみなさんと一緒にシェアできたら“analog”ツアーは大成功ですね。

4月12日(金)18:00に米倉 利紀流「人付き合い」のヒントを公開予定!

公演情報

DISK GARAGE公演

sTYle72 inc. presents
toshinori YONEKURA concert tour 2019
gotta crush on..... volume. twenty "analog"

2019年3月30日(土)31(日) 横浜BAY HALL
2019年4月24日(水)25(木) Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
2019年5月19日(日) Shibuya WWW
チケット一般発売日:2019年2月9日(土)

2019年7月25日(木)Zepp Tokyo
チケット一般発売日:2019年4月27日(土)

RELEASE

「analog」

NEW ALBUM

「analog」

[(株)徳間ジャパンコミュニケーションズ]
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  • 東條祥恵

    取材・文

    東條祥恵

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