KREVA 15周年にホーム・日本武道館でワンマン開催。KREVAがたどり着いた境地、これからのヴィジョン、ヒップ・ホップの現況を語る

インタビュー | 2019.05.30 12:00

最近、神視点になっちゃってて、悟り開いた奴みたいな発言ばっかりしてる(笑)

──冒頭で、日本においてヒップ・ホップはまだまだイロモノとしてみられているというようなお話がありましたけど、同時にリスナーとしての実感としてはシーンとして盛り上がってきているなぁという感覚もあって。KREVAさんは、どのように現状を診てらっしゃるのでしょうか?
いやぁ、でも、シーンってものがないと思うんですよね。若い奴らもそれを求めてないし、発表の場も自分たちでどうにかできる。「みんな、集まれよ!」って俺が音頭とったって「それってヒップ・ホップなの?」って思うし。勝手にやってるのがいいんじゃないですかね?音をもっとよくするとか、そういうテクニカルな部分に関しては俺もいろいろ若い奴らに手助けできることもあるのかもしれないですけど、みんな勝手にやってるっていう感じがいいんじゃないかなって思ってます。
──最近、アメリカのラッパー・Eminemが若手のラッパーをディスる楽曲をリリースして話題を呼んでいましたが、KREVAさんとしては若手に対して思うところはありますか?
いや、Eminemが言ってることでわかるところもあるんだけど、俺は正直ないっすよ(笑)。BAD HOPとか、KOHHとかめっちゃいいし……いいなぁって思うことの方が多いですね。なんていうか……俺の考えだとヤバい奴って「神」だと思うんですよ。アメリカとかだと一神教だから「神」っていうと、そのまんまの意味だけど日本は多神教だから。それでいうと、俺のスキルはもはや「神」だな、と。「神」って降りてきて、人間と争ったりしないじゃないですか。
──あー、なるほど!
自分的には天空にいて、下見てる感じなんですよね。最近、神視点になっちゃってて、悟り開いた奴みたいな発言ばっかりしてる(笑)。同じ土俵の競い合いじゃないから、そういうのを求めてる人たちからすると面白くないと思うんですけどね。まぁ、争うフィールドの成熟度とかもありますよね。やり合うのが面白そうだったら、やってたと思うんだけど。バトルを昔やってたのは、それが一番自分にとって表現できる場だったからやってただけなんですよ。だから、ヒップ・ホップ・シーンって呼ばれるものもないことはないだろうとは思うんだけど、そういうの気にしなくなっちゃいましたね。あと、たくさんの大物たちに会うことも多いんで、その人たちからすると俺なんかまだまだ小物で。小物がその下の小物と争ってても仕方ないでしょ(笑)。そう言う意味でいうと、俺が今、文句を言うべき相手はMr.Childrenの桜井さんクラスの人ですよ(笑)。でも、今、文句言うところ探しても特にねぇんだよな……みたいな(笑)冗談です。喧嘩を売っていくなら、自分と同じぐらいかそれよりも大きい存在に売りたいなって思ってます(笑)。
──すごい発言が、バンバン飛び出してきますね(笑)。KREVAさんの15周年のその先も楽しみです。
いやぁ、本当は片がつくんだったらつけときたかったですけどね。やりきったって全然思えないし、まだまだ曲作りたいって思ってるから。30周年では「衰退の一途」ってアルバムを出してるかもわからないけど(笑)。正直、先のことは考えている余裕がないですね。五十何歳とかでどんなラップしてるかとかも想像つかないし。

三十人ぐらいのクラブで、一人一人に目の前で直に歌ってるような感覚

──これまでのKREVAさんがそうだったように、モードがどんどん変わっていきますもんね。リリックも、サウンドも変化しているし。
そうですね。2011年以降、リリックの感じは明確に変わらざるを得なかったんですよね。世の中に向けて「これでいくぜ!」って言う感じじゃなくなった。そうじゃなくてもミニマムな視点になっていた中で、もっと自分のファンに対して向かったなって思います。自分のライヴを観にきてくれている人たちの笑顔とか、こんな人たちが俺のファンなんだって言うのが完全にイメージできているので、その人たちにこれは言えないなとかそう言うのが多くなってきて。だいぶ言うことが変わってきたし、考えて言うようになったなって思います。
──さっきのライヴの話もアルバムの話そうですけど、今、目の前にいるファンに向けて生の自分の言葉と音楽を届けようというスタンスが感じられます。
15年の中で目の前にいる何万人もの観客がいるって言う状況を体感した今だから思うんですけど、曲を作っている時のイメージって、初期の頃は15万人規模に向けて歌っていた気がするんですよ。最近は三十人ぐらいのクラブで、一人一人に目の前で直に歌ってるような感覚があって。自分がわかってる想定ステージみたいなものがあって、そこからは決して降りてないような気がします。
──武道館公演が本当に楽しみになる、お話でした。
ただやるだけじゃなくて、いいものにしたいと思ってます!

PRESENT

NEW BEST ALBUM『成長の記録 ~全曲バンドで録り直し~』のポスターを1名様に!

受付は終了しました

公演情報

DISK GARAGE公演

KREVA NEW BEST ALBUM LIVE - 成長の記録 -

2019年6月30日(日) 日本武道館
16:30 開場 / 17:30 開演
指定席 / ステージサイド席 ¥7,908(税込)
U-19 指定席 / U-19 ステージサイド席 ¥5,908(税込)
チケット一般発売日:2019年5月25日(土) 12:00〜

※3歳以上チケット必要
※入場に関する年齢制限なし
※客席を含む会場内の映像・写真が公開されることがあります

 

◉KIDS
託児所『あいね』のご案内

託児所(有料)を設置します。完全予約制で定員になり次第受付終了となります。
・お預かり日時:開場時~終演時間まで
・料金:5500円
・詳しいお問い合わせおよび予約電話番号
・あいね Tel.03-5287-2229(月~金9:00~14:00、17:00~21:00)

RELEASE

「成長の記録 ~全曲バンドで録り直し~」

9ヶ月連続リリース第6弾 NEW BEST ALBUM

「成長の記録 ~全曲バンドで録り直し~」

初回限定盤A[CD+Blu-ray Disc+写真集]/ VIZL-1604
初回限定盤B[CD+DVD+写真集]/ VIZL-1605
通常盤[CD]/ VICL-65198
(Speedstar)
2019年6月19日(水)Release!

〈Blu-ray / DVD〉
音色 ~2019 Ver.~
The Making of ”音色 ~2019 Ver.~” in London

〈写真集〉
「KREVA in LONDON 2019」

初回限定盤には、ロンドンで撮影した「音色 ~2019Ver.~」のMUSIC VIDEOとメイキング映像(約25分)に加え、自身としては初となる写真集「KREVA in LONDON 2019」(48P)が付属した豪華BOX仕様!

〈CD収録曲(共通)〉
01. Na Na Na ~2019 Ver.~
02. パーティーはIZUKO? ~2019 Ver.~
03. 基準 ~2019 Ver.~
04. ストロングスタイル ~2019 Ver.~
05. トランキライザー ~2019 Ver.~
06. イッサイガッサイ ~2019 Ver.~
07. 王者の休日 ~2019 Ver.~
08. I Wanna Know You ~2019 Ver.~
09. 存在感 ~2019 Ver.~
10. 成功 ~2019 Ver.~
11. KILA KILA ~2019 Ver.~
12. かも ~2019 Ver.~
13. 居場所 ~2019 Ver.~
14. アグレッシ部 ~2019 Ver.~
15. スタート ~2019 Ver.~
16. 音色 ~2019 Ver.~
17. C'mon, Let's go ~2019 Ver.~
「王者の休日 ~2019 Ver.~」

9ヶ月連続リリース第5弾 楽曲DLコード付きボクサーパンツ

「王者の休日 ~2019 Ver.~」

2019年5月30日(木)Release!
※完全予約限定生産商品(for MEN、 for WOMEN、for MEN & WOMEN ペアセットの3タイプ)
詳細、注意事項はWIZYプロジェクトサイトをご覧ください

  • インタビュー

    小田部 仁

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