「おはよう世界」BURNOUT SYNDROMES、新章スタートを告げるニュー・シングルリリース!バンド史上最大規模の全国ツアーも開催!

インタビュー | 2019.07.05 12:00

今年2月に3rdフルアルバム『明星』をリリースし、同作を引っ提げた全国ツアーを全会場ソールドアウトするなど、活動の規模を大きくし続けている青春文學ロックバンド、BURNOUT SYNDROMES。7月5日から放送開始のTVアニメ『Dr.STONE』のオープニングテーマとして「Good Morning World!」を書き下ろし、同曲を7月6日から先行配信スタート、表題としたシングルを8月21日にリリースすることが決定している。結成15周年を迎える2020年に向けて、年末からバンド史上最大規模の年またぎアニバーサリーツアーを行うことも発表され、ますますその勢いは増すばかり。波に乗る彼らはいったい現在どんなモードなのだろうか。シングルの制作の真っ只中のフロントマン、熊谷和海(Gt/Vo)をキャッチした。

自分の作るものには飽きたくない、ただシンプルに面白いと思うことをずっとやってる

──BURNOUT SYNDROMESはインディーズ時代から3ピースの枠にとらわれないサウンドメイクをして、徐々にその音像を拡大しているのが特徴的だなと。

今まで意識したことなかったんですけど、言われてみると詞曲ともにそうかもしれませんね。音的なところでいうと、シンセサイザーを使うようになったからだと思います。じつは生楽器よりもシンセの持つ宇宙的な音や、有無も言わさず広がっていくあの感じも好きなんです。昔はその使い方がわからなくてなんとかギターでやってたんですけど、シンセを勉強してから、だんだんシンセの割合が多くなっていって。シンセは人間には聴こえない周波数の音域が出るし、それを入れることで空間の広がりは生まれるんですよね。それに引っ張られて歌詞の景色も広くなっていくのかな……と今思いました。

──では、進化の実態は、理想を追求した結果ということ?

というよりは、同じことを何度もやっていると自分が飽きちゃうからですね。クリエイターにとって「飽きる」という感情はいちばん恐ろしいことだと思うので、自分の作るものには飽きたくないなと。最近はレコーディングが終わるたびに、持ってないプラグインやソフトシンセを買ってみて。「これで曲作ってみよう」とチャレンジ――というか遊びですよね(笑)。だから音像が広がったことも意識してないし、考えてないんです。ただシンプルに面白いと思うことをずっとやってるだけ、ですね。

──たしかに。BURNOUT SYNDROMESは周波数帯域面での音の作り方は現代的だと思いますが、音楽性に関しては独自性が強く、流行に左右されていない。

流行の曲もよく聴いてます。そのなかで「かっこええ~!」と思うものは取り入れるので、クオリティは上がっていっているんじゃないかなと思ってますね。

──まさしく。最新アルバム『明星』はその真骨頂だと思います。

アルバムは僕にとって手札を増やすための実験なんです。ほぼセルフプロデュースの『明星』を、シンセに振り切ったサウンドにしたのは、バンドとシンセの融和を見つけたいという目的もあったんですよね。3ピースバンドは出す音に隙間があるぶん、そこに否が応でも工夫する余地が生まれるんです。もちろんそれを生かした音楽もあるけれど、僕が好きな音楽はそれとは違うので、その隙間をどう埋めるかが鍵ですね。その埋め方で、誰もやったことがない発明が生まれる気がしています。

原作とジャンプが持つ「雰囲気と人間味が融合したサウンド」にしたかった

──新曲「Good Morning World!」が、バンドサウンドを軸にした楽曲になったのは、『明星』を完成させた経験があったからこそ、ということですね?

『Dr.STONE』はビルが一切立っていないジャングル、荒野のように、世界観が大きな作品なので、その広がりをシンセで出しました。そしてなにより、人間味や人間ならではの強さが軸になっているのが週刊少年ジャンプ漫画であり、バンドだと思うんですよね。雰囲気と人間味が融合したサウンドにしたくて、バンドの音の隙間にシンセを入れていきました。シンセの面では『明星』で得たノウハウを多数盛り込んでいますね。

──間奏にうっすら入っているのはコーラスでしょうか、それともシンセでしょうか?何度聴いても「どっちなんだろう?」と判別が難しくて。

これはオペラ歌手の声をサンプリングしている「コーラスシンセ」なんです(笑)。僕はクラシックやオペラみたいな声がたくさん重なってるのがすごく好きで、『明星』でも多用しました。自分ひとりで声を重ねるより、実際にオペラを歌う人の声を使うほうが、やっぱり雰囲気が出ますよね。

──まさに雰囲気と人間味の融合。アニメや漫画における背景と登場人物のようです。タイトルの「Good Morning World!」は主人公の千空が石化から目覚めたら目の前に広がっていたのはストーンワールドだった、というあらすじを受けてつけられたと思うのですが、この言葉を楽曲のシンボルとして置いたのはなぜでしょうか?

今年に入って、僕が山の麓みたいなところに引っ越したのが影響してますね。窓の外から見える景色はほとんど緑一色で、ビルとか一切見えないんです。そこから出てくる朝日がすごく好きで、その景色が『Dr.STONE』とすごくマッチするなと。科学漫画で科学をテーマにした曲を作ってもアニメを広げることができないないから、精神面を描いたほうがいいなと思って。引っ越しという高揚感も手伝って、神話のような「今から始まるぞ!幕開けだ!」という広大な世界、宇宙のイメージ――そういう意味でも「おはよう世界」というワードはすごくしっくりきたんですよね。

──なるほど、腑に落ちました。でもまさか、そこまで熊谷さんの個人的なトピックが土台にあるとは思わなかったです。

どんな曲でも自分のことを書いているのは変わらないんですよね。タイアップソングを書き下ろすということは、作品と自分の共通する景色を書いていくことなのかなと思っています。目覚めたらストーンワールドだった、というのを絶望として切り出すのではなく、わくわくするオープニングにしたかったんですよ。だから曲もマイナー調にはしたくなかった。

──『明星』で夜に入り、「Good Morning World!」で朝を迎える。バンドの物語とも重なりますね。

3rdアルバムはひとつの区切りだなと思っていたので、次はひとつ皮がむけたものを出したいなと思っていたんです。「おはよう」という言葉はバンドにとっても同じですね。ここから新章が始まることをタイトルで示したかったんです。

公演情報

DISK GARAGE公演

15th ANNIVERSARY TOUR
全国ワンマンツアー2019→2020

2019年12月15日(日) 愛知・THE BOTTOM LINE
2019年12月20日(金) 東京・Zepp Tokyo
2019年1月11日(土) 宮城・Rensa
2019年1月24日(金) 福岡・BEAT STATION
2019年1月25日(土) 広島・VANQUISH
2019年2月11日(火・祝) 大阪・なんばHatch

チケット一般発売日:2019年7月27日(土)

RELEASE

「Good Morning World!」

4th SINGLE

「Good Morning World!」

(エピックレコードジャパン)
2019年8月21日(水)SALE

※TVアニメ「Dr.STONE」オープニングテーマ
※初回生産限定盤(CD+DVD)、通常盤(CD)、Dr.STONE盤(CD+DVD)の3TYPE
※Dr.STONE盤は12月末までの期間限定生産

上:初回生産限定盤

下:通常盤

≫7月6日(土)〜ダウンロード先行配信スタート!
  • 沖 さやこ

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