佐久間レイ、日髙のり子、佐田詠夢、TAIRIKU座談会。「奇跡の瞬間をお見せできると断言します!」異なる個性と才能が集結する奇跡の一夜~四つ葉のクローバー 奇跡の四重奏~

インタビュー | 2019.07.25 15:00

2014年のクリスマスイブに上演されて好評を博したコラボレーションイベント「~四つ葉のクローバー 奇跡の四重奏~」が帰ってくる。4年ぶり2回目となる本公演は朗読劇の脚本も務める声優の佐久間レイ、ピアニストの佐田詠夢、ヴァイオリニストのTAIRIKU(TSUKEMEN)に加えて、佐久間とは35年来の付き合いで、アニメ「らんま1/2」や「トップをねらえ!」など多数の作品で共演している声優の日髙のり子が初参加。さらに、前回も語りで出演した声優界のレジェンド、池田昌子もスペシャルゲストとしての出演が決定した。朗読劇、クラシック音楽、アニソンやトーク。一日限りの夢の競演。果たしてどんなステージが繰り広げられるのか。
──四つ葉のクローバーの成り立ちを教えてください。
佐久間レイVol.1の時は日髙さんではなくて、池田昌子さんが入ってくださっていて。そもそもは本当に勢いだったんです(笑)。私のコンサートのあとかな。詠夢ちゃんと2人で「クリスマスに何かやろう」って話していたときに、その場にいた池田さんも「あら、楽しそうね。」っておっしゃって参加してくださることになり、さらにTAIRIKUくんも「絶対にやる!」って言ってくれて。本当に友達感覚でスタートした話だったんです。

TAIRIKUもともと僕も、別のジャンルの人との異種格闘技戦を自分で企画してやったんです。能の方とか、絵を描く方とか。だから、ジャンルの垣根には全然抵抗がなくて、しかも、レイさんは昔から家族ぐるみでお付き合いしてきた超綺麗なお姉さんですし、レイさんの声—(バタコさん)で育ってるので、会わない期間を経て大人になってからその声を聞いて、とんでもなくテンションが上がる自分がいたりして。だから、僕は個人的にレイさんからの誘いはすべて快諾しようと思っているんですけど(笑)
佐田詠夢レイさんから電話が来て、「あのさー」って言い始めただけで「やります!」って言うからね(笑)
TAIRIKUそうなんですよ。なので、前回も個人的には仕事っていうよりいい意味で遊びというか、Job感が全然なくて。ただみんなで楽しもう!みたいな感じだったんですね。そしたら2回目のお話で、まさかの日髙のり子さん……こんなことあります?っていう。僕が子どもの頃から見てたトトロのサツキの声の人ですよ。普通だったら会えないですよね。だから、<~四つ葉のクローバー 奇跡の四重奏~>ってありますけど、自分がご褒美をもらう会みたいな感じですね。
佐田コンサートをするっていうよりはクリスマスプレゼントをもらって、すごい幸せな人生だな~っていう感じでしたね(笑)。「あ~、幸せだった! 楽しかった!」っていうふうに終わったので、まさか2回目ができるとは思わなくて。それが今回、ノン子さん(日髙のり子さん)が来てくださるって聞いて、ええええええ~! って。大喜びです。
──日髙さんは今回、参加するにあたってどんな心境でしたか?
日髙のり子いよいよその時が来たか!って思いました(笑)。一緒にやろうって話は5年くらい前から言ってくれていて。

佐久間それぞれまったく年齢も仕事も違う人たちが集まって、その才能を持ち寄った形でコラボしたら面白いことできるよねっていうスタートだったんですけど、常日頃から、またやりたいなって思ってたし、ずっとノン子さんの作品を書きたいなって言ってたんですけど、なかなか実現できなくて。ようやく、今回その夢が叶いました。
日髙ずっと言ってたよね(笑)。詠夢ちゃんとは池田さんの朗読の会にレイちゃんと一緒に鎌倉まで行った時に面識があったんですけど、TAIRIKUくんにかんしてはレイちゃんから話をずっと聞いていたので(笑)、初めてお会いした時も初めまして感がなかったんですよね
TAIRIKUありがたい根回しをしていただいたんですね。
佐田楽器やっててよかったな。続けててよかったなって思います。
TAIRIKUそうだね。自分も出るんですけど、ちょっと傍観者のような気分になれるというか。すごい大きな大船にただ乗っかるだけみたいな感覚なんですね(笑)。そんなことなかなかないので楽しみです、本当に。

佐久間詠夢ちゃんのピアノやTAIRIKUくんのヴァイオリンに感動して、池田さんやノン子さんの声の力に身震いをして……。むしろ私が一番お客さんとして観てみたいと思っています。
──日髙さんが加わった今回の朗読劇はどんな内容になりそうですか?
日髙物語の内容としては、ちょっと不思議なお話なんですね。
佐久間タイトルは“水鏡”です。風が無く、水面が完全な鏡のようになる瞬間がありますよね。透明な水に映る秋の紅葉をじっと見ていると、どちらが現実の世界かわからなくなる。そんなイメージのお話です。
日髙どちらが本当の世界なんだろう、みたいな感じでしょうかね。
佐久間そういうコンセプトのもと、ノン子さんのキャラクターに救われるような作品を書いています。ノン子さんはよく、明るいって言われると思うんですけど、私がもってるイメージは、ものすごく一本通っていて強いんだけど、脆さがあって。その脆い部分を明るさや前向きさで補って、一生懸命に前に進んでる人みたいなイメージがあるんですね。そのひたむきさや健気な感じをあえて若くないキャラクターにして書きました(笑)。あと、やなせたかし先生のメッセージも入ってますね。聴いた人が最後に「あれ、どこかで聞いたような言葉だな」って思うようなことも入ってる。
日髙そうですね。日常的な会話、私たちがポンポンと交わす会話の面白さを楽しんでいただきながら、「え、こんな話だったの?」って途中からガラッと変わっていくっていう、その変化。そして最後に、こんな結末だったのかって。その時皆さんはどんな思いを胸に抱かれるんでしょうか……って感じです(笑)
佐久間2人の掛け合いも楽しんでいただけるかなって思うんですね。10代から長年ずっとずっと一緒にお仕事をしてきた二人ですから。
──35年来の仲ですよね。
佐久間あははははは!ノン子さんは、サンデーズ(NHKの歌番組『レッツゴーヤング』内のユニット)の先輩だもんね!
日髙そんなに経ってますか!(笑)
佐久間なので、あうんの呼吸で2人が丁々発止でしゃべる面白さと、お話の中のどんでん返しもお楽しみいただけるかなと思います。そして、池田さんの登場が物語の鍵となり、詠夢ちゃんとTAIRIKUくんの曲で世界観を創ってもらって。
佐田こうしてお2人の話を聞いてるとすごくイメージが湧いてきますね。今、頭の中で「あ、これだな」っていう曲がもう浮かんできてます。

佐久間何が素敵って、2人が生で演奏してくれることですよね。私たちも人間なので、その日その場でテンポが変わっちゃうし、お互いにいかに合わせていくかっていうのが、語りと生演奏の面白さで。言葉では表現しきれないところを、音楽で表現したりするのも醍醐味かな。
TAIRIKUさっき、いい意味で遊びって言ったんですけど、知ってる人が見たらありえないくらいの内容なんですよ。僕らには、神々の遊びの背景をどう彩るかっていう責務があって(笑)
佐田そうそうそう(笑)
TAIRIKU普段のライヴとは心持ちがちょっと違っていて。いかにお2人の素晴らしい語りを引き立てられるかなっていう感じですね。
日髙おそらく私たちのしゃべりのテンションやドラマの流れに反応して、たぶん2人の演奏も変わるんですよね。で、2人の演奏が変わってきたのを耳にすると、こちらもまた刺激されてきっとより深く物語の中に入っていく。そういうことがきっと起こると思うんですよね。当日に生の演奏を聞いて、自分たちがどう変わるかっていうのは、私たちもまだ分からないことなので、それがすごく楽しみですね。
佐久間いつも詠夢ちゃんとあちこちでやってるんですけど、その日の会場のお客様の気配で変わるんですね。だから、実は今回参加してくださるお客様が空気を作ると言っても過言ではないくらいなんです。投げかけたものが受け入れられてるか、届いてないのであれば攻めなきゃダメだなとか。そういうことを感じながら作っていくので、その日その場にいた人しか体験できないものを見ていただけるかなと思います。

──朗読劇以外の部分でいうと、チラシには「クラシック音楽」「アニソン」「トーク」とありますが、どんな形になりそうですか?
佐田クラシックに関しては、前回はみなさんが聴いたことのある曲をやったんですけど、今回はあまりご存じないと思いますが、ストーリーがちゃんとあるものをやろうと思っていて。ちゃんと説明してから聴いてもらうと、クラシックってこんなにわかりやすく聴けるんだっていう発見があるので、そういうこともやってみたいなって思いますね。
TAIRIKU前回はどんな感じになるかあまり予測せずに楽しんでたんですけど、もっと音楽と朗読で分かれるかなって思ってたんです。でも、そういう垣根が思った以上になくて。だから、今回も一応コーナーは分かれているんですけど、朗読も音楽もいろんな演出込みで、トータルでで混ざり合ったものを楽しんでもらえたらいいかなって。

佐久間まさに奇跡の四重奏ですよ(笑)
TAIRIKUそう。混ざって色が変わるみたいな。赤と青が混ざって紫になるみたいな。
佐久間化学反応を楽しむっていうかね。
日髙だから、クラシックコーナーにも、私たちは何らかの形で参加しようと思ってます。全部にからんでいくような感じで考えています。

公演情報

DISK GARAGE公演

~四つ葉のクローバー 奇跡の四重奏~

2019年8月24日(土)品川プリンスホテル クラブeX

[開演]14:00 / 18:00 ※1日2回
[出演] 佐久間レイ / 日髙のり子 / 佐田詠夢 / TAIRIKU
スペシャルゲスト:池田昌子

チケット一般発売日:
[開演14:00]2019年7月6日(土)
[開演18:00]2019年7月13日(土)
※1ドリンク付

  • 永堀アツオ

    取材・文

    永堀アツオ

  • 堀 清香

    撮影

    堀 清香

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