ラックライフ、バンド最大の転機から生まれた新作『Unbreakable』を掲げ全国ツアー開催! 激動の1年を振り返るメンバー全員インタビュー

インタビュー | 2020.01.25 12:00

自分を信じて貫いてゆけば、転機は何度だって乗り越えられる──。2019年、心を削られるような出来事に打たれ続けたラックライフは、それでも再び前を向き前進することを決めた。新しいミニアルバム『Unbreakable』は、ラックライフの新しい旅路の始まりに置かれる決意表明のような作品だ。そして2020年、4人は初のホール・ワンマンに挑む。痛みと悲しみの乗り越えて高々と旗を掲げる、ラックライフの力強い言葉と笑顔を今感じてほしい。
──2019年は、バンドを取り巻く環境ががらりと変わって。まずはその話から始めましょうか。
PON(Vo&Gt)事務所が変わったということが大きいんですけど、何が一番大きかったかというと、心の揺れ動きですね。一緒にやってきたマネージャーさんが大怪我をして前の事務所を辞める事になったんです。それで自分たちはどうしていこう?って。前の事務所に居続けるのか、新しい事務所を探すのか、いっそバンドをやめてしまうのか、三択の中ですごく揺れ動いてました。結局、前の事務所を辞めて、マネージャーさんと新しい事務所でゼロからやり直すという、一番チャレンジングな決断をするんですけど、そこまではすごく不安な気持ちがありましたね。それと、地元のライブハウスがなくなってしまったことも、僕らの中ですごく大きくて。
──そう。ホームグラウンドだった高槻RASPBERRYが、2019年3月に閉店。
PON自分たちを取り巻く環境が、嵐のように変わっていく中で、迷いがすごくあった1年だったんですけど、そこから立ち直って前を向く、4人とも同じ感覚でそれができたことが、これからの自分たちの武器になると今は感じてます。
ikoma(Gt&Cho)個人的にもいろいろあった年で、ラックライフになって初めてライブを欠席してしまう病気になったりとか、30年生きてきて一番いろんなことがあった1年でした。でも良くない変化もあったけど、いい変化もたくさんあったし、結果的に良い1年になったと思います。すごく成長できました。
LOVE大石(Dr)高槻RASPBERRYがなくなったことは大きかったですけど、「何年後かにまたやる」と店長が言っているので、できる限り協力するためにも、自分たちが先陣を切って続けなきゃいけない。地元の中ではほぼ一番上の先輩になりつつありますし、先頭に立ってやっていく使命を感じているので、自分たちが前に進んで行く限りは、下もちゃんとついて来ると思いますし、そういうことを考えた1年でしたね。気持ちが引き締まる年になったと思います。
たく(Ba)変わったこともいろいろあるんですけど、マネージャーさんも同じだし、音響の人とか、現場のスタッフは変わってないんですよ。チームとしては変わらずに、新しい人と関わることも多くなって、飛躍の準備ができた年なんじゃないかと思ってます。アルバムもできたし、ツアーも始まりますし、ここからグッと上がれたらいいなと思ってます。
──その、再出発を告げるミニアルバム『Unbreakable』。ということは、迷いの時期に書いた曲も入ってる?
PON真っ只中ですね。乗り越えかけた時期とか、乗り越えたけどまだ傷は残ってるみたいな、そういう時期に歌詞を書いてました。1曲目「理想像」はリード曲として、今の自分たちが歌う一番のテーマを探そうと思った時に、ファンの人たちにも不安があったと思うんですけど、それを払拭したくて、ずっと歌ってきたことをあらためて歌おうと思ったんですよ。ラックライフは12年間、理想やきれいごとを本気で歌ってきたバンドだと思ってるので、それをあらためて掲げて、なかなかライブに来れない人にも僕らの歌が届いて、それが道しるべになるようなバンドになりたいということを、「理想像」という曲にしました。
──そう思って歌詞を読むと、どの曲も、前向きなようでどこかに痛みや傷があるような…。
PONそうなんです。『Unbreakable』というタイトルは最後に決めたんですけど、6曲並べてみた時に、「この曲はあのことを歌っていて…」ということを考えると、辛いことや悩んだことがすごくたくさんあって、それが生々しく歌になってるなと思ったので、「ズタボロやん俺」と思った。でも全然心は折れてないから、『Unbreakable』というタイトルにしたんです。
──じゃあ1曲1曲、元になる出来事がある?
PON全部ありますね。
──それ聞いていいかな? 「理想像」の次の2曲目「サーチライト」は?
PON「サーチライト」は、高槻RASPBERRYの歌です。大好きな場所で、ずっと大切に思っていた場所がなくなって、胸にぽっかり穴があいてしまった。2019年3月31日に閉店した最後の日に、僕らは最後に歌わせてもらったんですよ。すごい寂しくて、守れなかった悔しさがあって、心がぐちゃぐちゃしてたんですけど、仲間のライブを見て、自分たちがステージに上がって目の前の景色を見た時に、扉が閉まらないぐらいお客さんがパンパンで、それがほとんど知ってる奴だったんですよ。昔バンドをやってた人とか、よく見に来てくれてた人とか、高槻RASPBERRYで出会った人たちがたくさんいて、それを見た時に、めっちゃ悲しいし悔しいけど、それ以上に幸せやし嬉しいし、この人たちに出会えたことがほんまにはハッピーやなと思った。高槻RASPBERRYという容れ物がなくなるだけで、中に入ってる人間は何も変わらずに、また会える場所を、この日出てたバンドたちの歌で作っていかなアカンなと思ったんですよ。当日思ったことを歌った歌です。
──ああー。なるほど。
PONそれと同じ気持ちを別の形で歌ったのが、最後に入ってる「Ravers」です。ラズベリーの略称が“Rav”なんですけど、僕らにとって高槻RASPBERRYは学校みたいな場所で、住んでる場所も歳も違う友達に会える場所だった。閉店する最後の1,2週間には、懐かしいイベントが復活して、ほとんど毎日通ってたんですけど、そういう奴がけっこういて。「明日も来る?」「ほな、また明日」って、学校でも職場でもない場所に「また明日」って言える相手がいるのは「高校の時もそうやったな」と思って、すごい嬉しくなって。それで「立ち止まらず前を向け」という歌詞のところに、高槻RASPBERRYの文字が入ってるんですよ。立ち止ま「らず」、鼻歌と川「べり」、空には「高」く夜に「月」って。
──ほんとだ!すごい。
PON高槻RASPBERRYがある摂津富田という街には、大きなお菓子の工場があって、雨の前日になるとチョコレートに匂いがする。それが「風運ぶ甘い匂い」です。誰がわかんねんって感じですけど(笑)。この曲を先行配信した時に、高槻RASPBERRYの店長が聴いてくれて、「“風運ぶ甘い匂い”にぐっと来たわ」と言ってくれたんですけど、「まだ甘いな」って、ほかにも文字が隠されてることを教えたら、「サブイボが止まりません」ってLINEが来た(笑)。
──「Don’t you say」は?
PON「Don’t you say」は、僕の歌です(笑)。やらなアカンのに、ソファーでだらだらしちゃう。朝方まで歌詞を書いたりしてて、寝て、昼前に起きて、ご飯食べて、ソファーにごろんとして「ヒルナンデス!」を終わりまで見ちゃう。「これ、ほんまアカンなー」という、そういう曲です(笑)。
──PONの日常ドキュメンタリーだ(笑)。
PON誰かに「やりやー」って言われるのが、めっちゃ嫌いなんですよ。わかってることを誰かに言われると、めちゃめちゃ腹立ちません? 「そっとしといて。やるから!」という曲です。これ、歌入れの時にすごい困ったんですよ。その前に「サーチライト」を録って、高槻RASPBERRYのことを考えながら、すごい気持ちを込めて歌ったあとに、「Don’t you say」を歌う時に、込めるものがゼロやなと(笑)。でもこの曲は、それがいいんですよね。何も込めてないのが込めてることやな、みたいな。
たくまさに、PONの歌ですね。
──そして「朝が来る前に」。
PONこれはほんまに、バンドやめようかなと思っている時の歌です。いつも曲作りをしている川べりで、アコギ持って、「これから先どうしようかな」という感じで、新しい人生に切り替えるなら今がラスト・チャンスかもなと。歌は趣味にして。それでもいいかなと思ったんですけど、その時に思い出したのが…僕が音楽を聴いて初めて涙を流したのが、高槻RASPBERRYやったんですよ。初めて見るシンガーソングライターの知らない歌を聴いて、僕はそこで涙を流した。それまで、音楽で泣くという経験がなかったし、何を歌ってるか知らんけど、音楽の力で感動できるんやって。バンドは目立つためにやるもんやと思ってたんですけど、その人の歌を聴いて「俺はこれをやろう」と思った。
──ちなみに誰?
PON世歌(ようた)さんという人で、高槻RASPBERRYで弾き語りをやってたんですよ。その後はすごく良くしてもらって、お兄ちゃんみたいな感じなんですけど、19歳ぐらいの時に「僕はどうしたらいいかわからない」と相談した時に、「迷わずに歌えばいい。しっかり自分を信じて、PONはPONのままでいなさい」と言ってくれたのを、31歳の川べりで思い出して、「自分を信じれば、まだ頑張れる」と思ってしまったんですね。そんな大昔にもらった言葉で、人はまた震えることができるんやというのが、僕の中ですごく大きな出来事だったので。「あの時夢見たキラキラを、俺はまだ手に入れてない。もっと頑張ってみよう」と思えたんです。
──そして「けんけんぱ」は?
PON寝屋川にSelf-Portraitというバンドがいるんですけど、同い年で、ボーカルとすごい仲良くて。二人とも暑苦しい感じのボーカルで、ウォー!ってなっちゃうんですけど、「熱いだけじゃ届かないよ」というご意見を、関係者各位からよくいただくんですね(笑)。だから「熱いって何なんやろ?」という話を、5,6年ずーっとしてるんですけど。「熱さのバランスがわからん」「どこまでが許されるんやろ」とか言って。
──そんな話をしてる時点で暑苦しい(笑)。
PONでも結局、そんなことを言われたり考えたりすることも、全部どうでもええわ、好きやから歌ってるし、それが一番の武器なんじゃないの?と。「熱さ以前に、好きという気持ちがあるからこんなに長く続けて来れたんやな」という話をしていて、それをあらためて見つめ直した歌ですね。
──歌詞もそのまんま。「そもそも熱いってなんですか?」とか。
PON「もっとホールをイメージしてライブをしないと」とか、「目の前の100人じゃなくてこの先の1万人を意識して」とか。その気持ちもわかるけど、「いや、この100人をないがしろにすることは、俺にはできん」と。だから「ちょっと黙っといて」という気持ちです。「そういうんじゃないから。好きやから歌ってんねん」という歌です。
──そんな思いの詰まったミニアルバムを引っ提げて、1月25日からリリース・ツアーが始まって、ファイナルは新装なった渋谷公会堂ことLINE CUBE SHIBUYA。なんと、3月15日はラックライフ結成記念日にして春休み前の日曜日という絶好の日取り。
PON目標としては「2021年にできたらいいね」と言ってたんですけど、こんなに素晴らしい日程が取れてしまったので、「よし、ほんならやろうか」と。
──それは気合を入れないと。ツアーの抱負、メンバー全員から言っときましょう。
たく事務所が変わったといえど、僕らのやることも伝えたいことも変わらないし、ありのままの僕らを見ていただきたいので。ホールと聞いてちょっと震えてますけど、ぜひともみなさんお越しいただきますようよろしくお願いします!
LOVE大石毎回ツアーをやるたびに、毎回気合を入れて頑張るんですけど、去年あたりからスタッフも入れた通しリハーサルをやるようになって。照明のスタッフから意見をもらったり、そういうことを踏まえて、今回は4人でもっと考えれるんじゃないかと思ってます。セットリストも楽しみにしていてほしいですね。ライブの展開も含め、今までとは違うと思うんで、それを楽しみにしていてくれたらと思います。
ikoma心機一転、事務所が変わって一発目のワンマン・ツアーで、ここでコケたら「何がUnbreakableやねん」「何がRaise The Flagやねん」という話で、そんなタイトルを掲げた意味がなくなるので、地に足つけてしっかりやりたいと思います。ここから再スタートというイメージを持ちつつ、ホールもすごい楽しみですし、いろんな人に、いい意味で「ラックライフはやっぱり変わってなかったよ」と言ってもらえるような、安心感を感じてもらいたいなと思ってますね。変わってない良さと、変わっていく良さと、どっちも感じてもらうために、しっかり準備してしっかりやりたいです。
PON『Unbreakable』というアルバムができて、今回のツアーは、自分たちが貫いてきたことは間違いじゃなかったことを再確認しに行く旅やと思ってます。「ここにラックライフがいるよ」という旗を掲げに行くツアーなので、いろんなことを考えて臨むつもりですけど、最終的にそれをどれだけ忘れられるか。衝動的な感覚に勝るものはないんで、準備していったものをどれだけ上回る瞬発力でライブができるか、そういう瞬間がたくさん訪れるツアーになればいいなと思ってます。

PRESENT

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公演情報

DISK GARAGE公演

TOUR 2020 「Raise The Flag」

2020年1月25日(土) 恵比寿LIQUIDROOM・東京 [SOLD OUT!!]
2020年1月31日(金) 仙台MACANA・宮城
2020年2月2日(日) 札幌COLONY・北海道 [SOLD OUT!!]
2020年2月5日(水) 心斎橋BIGCAT・大阪
2020年2月15日(土) FUKUOKA BEAT STATION・福岡
2020年2月16日(日) HIROSHIMA CAVE-BE・広島 [SOLD OUT!!]
2020年2月21日(金) 名古屋CLUB QUATTRO・愛知

チケット一般発売日:2019年12月18日(水)

TOUR 2020 FINAL & 12th ANNIVERSARY 「Raise The Flag」

2020年3月15日(日) LINE CUBE SHIBUYA [渋谷公会堂]

チケット一般発売日:2020年1月25日(土)

RELEASE

『Unbreakable』

New Mini Album

『Unbreakable』

(BAR)
2019年12月18日(水)SALE
  • 宮本英夫

    取材・文

    宮本英夫

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