あゆみくりかまき、インタビュー＆横浜フリーライブレポート！結成6周年を迎える5/5(火祝)、EX THEATER ROPPONGIでのリベンジを誓う。

2020年あけおめフリーライブin横浜
2020年1月25日タワーレコード横浜ビブレ店 niigo広場(屋外イベントスペース)

ヘヴィでクールなSEが流れる場内に、「やったんで！」と書かれた巨大フラッグを持ってくりかが颯爽と登場。お立ち台に乗るなどして客席を煽りDJブースにつくと、まきとあゆみもステージに現れ、3人が天目がけてピースサインを掲げる。まきの「あゆくまー！？」の掛け声から観客の高らかな「やったんでー！」の声が上がり、1曲目に煌びやかなロックナンバー「未来トレイル」を披露した。
ステージの背は一般道。ステージをほぼ取り囲むように大勢の観客が彼女たちのステージへと熱視線を送っている。まきは盛り上げ役という肩書きに相応しく、アイドル的な可愛らしさを持ちながらも特攻隊長のように果敢に、こちらの心の壁を壊すがごとく切り込んでいく。笑顔を絶やさないくりかは華麗かつクールな佇まいで魅了。MC中はどこか引っ込み思案な様子のあゆみは、音楽が鳴った瞬間に堂々とした姿に切り替わり、エモーショナルな歌声を響かせる。まさに真正の歌うたいといった様子だ。「ジェットクマスター」では観客のコールも巻き起こり、より一体感を強めた。
新年初ライブということで、MCでは3人が今年の抱負を発表。くりかは「ずっと笑っていたい。またぎのみんなと一緒に生活しているようなもんやから、みんなと一緒に笑って生きていけたら」、あゆみは「高さがあるちゃんとした枕を買いたい」、まきは「忘れ物をしない」と、それぞれのキャラクターが出た回答に場内も一気にアットホームなムードとなった。そのあとまきが新衣装に触れると、観客からは「かわいい！」の声が。それに対してまきも「今回の新曲が、こんな感じの曲なんです！まさにHAPPY ROCKな曲が出来ました」と言い、観客へタオルを手に持つよう促した。
そのなかで初披露された「Grateful」はゆったりと低いキーから始まるも、サビではレゲトンとロックを掛け合わせたような夏を感じさせるサビへと突入する。かと思いきやそのあとに正統派アイドルのように可愛くきゅんとさせるセクションもあるなど、彼女たちがインタビューで話していたように目まぐるしい展開の楽曲だ。ソロパートもあり各メンバーの人間性も見えるところも注目点。特にあゆみのダイナミックな歌声の存在感は格別だった。
続いての「自分革命」では少々風が強まり、3人の逞しさや勇敢に突き進む様子を際立たせるという、野外ライブならではの偶然ながらにお誂え向きの演出だった。観客ものびのびと彼女たちの作り出す空間を楽しんでおり、あゆくまの現在の器の大きさが見える一幕だった。
そのあとのMCで5月5日にEX THEATER ROPPONGIでのツアーファイナル＆6周年記念ライブを発表。バンドセットでの初ワンマンであること、バックバンドを務めるのはkuboty率いる面々であること、5年ぶりのDJプレイを行う2部構成であることを告げると、まきは「またたくさんのまたぎを連れてEX THEATERでワンマンしたいし、その先もみんなと一緒に見たいと思って、リベンジの場所・EX THEATERでもう一度ワンマンをすることにしました」と真摯に力いっぱい語り、観客が一斉にあたたかい拍手を送った。勢いを殺すことなく、ステージ全域を使いながら一言一言大事に歌を届けていく3人。「MILLION」のあとの「ぼくらのうた」では、観客がクラップとシンガロング、携帯電話のライトで起こすワイパーで彼女たちを後押しした。

よりステージとフロアが気持ちを通わせると、まきが長めのMCをする。「あゆくまは武道館という場所を本気で目指しています。（目標がでかすぎると）笑われてもいいけれど、またぎのことだけは笑われたくはない」「目標が先に見えなくてもいい。自分たちが行けるって信じてたらいつか行けると思う。これだけの人がわたしたちの目標を応援してくれることが幸せやし、絶対に武道館に行けると信じています」と迷いなく語る彼女。観客も一言も取りこぼさずその想いをまっすぐ受け取っていた。
「遅すぎる夢なんてないって信じてるから、これからもあゆくまについてきてください！」と彼女が叫ぶと、ラストは「ナキムシヒーロー」。観客たちも3人が身体を振り絞って発する情熱に感化されるように、大きな歌声を轟かせる。3人が歌い切ったあとの揃いのジャンプの美しさに、あらためて3人が心をひとつに夢へと突き進んでいることが窺えた。集合写真を撮影したあと、3人はマイクを通さずに「ありがとうございました！」と叫び、深々と一礼。あゆくまの2020年を照らすような、新年1発目に相応しいライブだった。