the GazettE、「18TH ANNIVERSARY『DAY/6576』」開催&ライブDVDリリース!!

インタビュー | 2020.02.15 18:00

昨年9月に行った横浜アリーナ公演のBlu-ray&DVD DVDの発売と、18周年ライブの開催を3月に予定しているthe GazettE。’20年のthe GazettEに対する期待の高まりを受けて、葵(Gu)とREITA(Ba)にライブ周りのことを語ってもらった。

*このインタビューは2020年2月26日に発表された「18TH ANNIVERSARY DAY/6576」公演中止の案内以前にインタビューしたものとなっております。

「DVDはthe GazettEのライブをリアルに味わえることにこだわった」(REITA)

──the GazettEが昨年9月に横浜アリーナで行ったライブを収録したBlu-ray&DVD『LIVE TOUR18-19 THE NINTH / FINAL 「第九」LIVE AT 09.23 YOKOHAMA ARENA』が3月4日にリリースされます。まずは、あの公演の感想などを、話していただけますか。
横浜アリーナは本当にいいライブができたんじゃないかなと思います。始まる前にすごくいい感じの緊張感があって、いい状態でステージに立つことができたんですよ。それに、今になって思うと『DOGMA』まではサウンドの中でシーケンスが占める割合が結構大きくて、どちらかというとバンドのサウンドをそこに合わせていくスタイルだった印象があるんです。『NINTH』はその逆で、バンドの音に対してシーケンスを乗せていく、合わせていくという考えになっていた気がする。『NINTH』はバンドの塊みたいなものを押し出したアルバムだったし、ツアーもそういうものになって、それが今のthe GazettEにすごくフィットしたんですよね。だから、横浜アリーナのライブはすごく楽しめた。来てくれた人達にも楽しんでもらえたんじゃないかなと思います。
REITA俺も、あの日のライブには納得できました。いつもはライブが終わって少し時間が経つと、もうちょっとできただろうと思うけど、今回はそれが最小限だったんです。ちゃんとツアーの成果が出せたことを感じますね。葵も言ったように、『DOGMA』の時は雰囲気を創るライブという感覚で、気持ち的に構えたところがあったんですよ。今回はもうちょっと自然体というか、シンプルに自分も楽しめるんじゃないかと思っていて、実際そういうライブになった。『DOGMA』を否定するわけじゃなくて、今回はバンド感を活かしたアプローチがいい方向に出たなと思います。
──アルバムツアー『THE NINTH』を観て、the GazettEはストレートなライブでも世界観を創れるバンドだということを痛感しました。
世界観、出ちゃうんですよね(笑)。
REITA俺ら、どっちもいけちゃうんです(笑)。
──それは間違いないです(笑)。そして、今回のライブBlu-ray&DVDはストレートなthe GazettEの魅力を、リアルに味わえる一作に仕上がっています。
REITAそこは、みんなこだわっていました。たとえば、今回はオーディエンス・ショットが多いけど、前回のライブBlu-ray&DVD(『LIVE TOUR 15-16 DOGMATIC FINAL -漆黒- LIVE AT 02.28 国立代々木競技場第一体育館』)は少なかったんですよね。あがってきた映像を見させてもらった時に、もうちょっとオーディエンスの画がほしいと言ったけど、素材がなかったんです。今回はそういうことがないように、カメラの台数を増やしました。まぁ、<漆黒>の時は客席を真っ暗にし過ぎたから、使える映像が少なかったというのもあるんだけど(笑)。そういう反省点も踏まえて、今回はthe GazettEのライブをよりリアルに味わってもらえるものにすることを目指しました。
今回のBlu-ray&DVDについては、僕もREITAさんと全く同じですね。REITAさんが素晴らしい話をしてくれたので、もうなにも言うことがありません。
REITAやめろっ!(笑)ちょっとは、なにか違うことを言えよ(笑)。
いえ、本心ですから(笑)。
──あ、葵さん……(笑)。ええーっと、カメラの台数が増えたこともあってか、今作はメンバーそれぞれのカッコいいシーンがより多くなっています。
そう、REITAさんはカッコいい瞬間を全部抜かれていますよね。
REITAやめろって!(笑)
もうREITAさんあっての我々ですから(笑)。実際、リアルなBlu-ray&DVDになったなと思いますね。映像も、サウンドもすごく生々しくて、会場にいるような感覚を味わえる。そういう作品になったかと思います。
──あの日のライブを体感された方は熱気が蘇るでしょうし、ライブにいけなかったファンの方もすごく楽しめると思います。さらに、本作の初回生産限定盤には『THE NINTH』のドキュメント映像を収めたディスクがパッケージされていて、2019年に行ったワールド・ツアーのライブ&ドキュメントBlu-ray&DVD『LIVE IN NEW YORK&WORLD TOUR19 DOCUMENTARY THE NINTH [99.999]』も3月4日に同時リリースされます。
REITA『THE NINTH』のドキュメンタリーは『NINTH』をリリースした後の“01ツアー”からファイナルまでを追っていて、完全に網羅しているわけではないけど、時系列がわかる内容になっています。小箱のライブも撮っておいたほうがいいんじゃないかなと思ってカメラを入れていて、そこが一番面白いんじゃないかなと思いますね。『[99.999]』はワールド・ツアーに特化した映像で、俺らが海外のどんな会場でライブをしているのか、どんな人達がライブを観に来ているのかといったことがわかってもらえると思います。
REITAさんが良いことを全部言ってくれたので、僕は話すことがありません(笑)。
──いやいやっ!(笑)ツアー中のメンバーの皆さんの素顔を見れることもポイントです。
the GazettEのメンバーがどういう人かをあらためて…みたいな部分ですよね。でも、なにか面白いことしていたっけ?
REITAしてない。もうちょっと、なにかやっておけば良かったと思った。
だよね。それが、ちょっと悔やまれます。
──個人的には、海外にいかれた時の皆さんが平常心でいる姿を見て、“おおっ!”と思いましたよ。
REITAたしかに、みんないつもどおりでしたね。冷静というか。
今回の海外ツアーは初めていく場所もなくて、おっかなびっくりな感じはなかったし、せっかく来たからには自分達のすべてを見てほしいという思いがあったんですよ。だから、観光いこうぜ…みたいな感じには誰もならなかった。純粋にライブをしにいくという感覚で、浮ついた雰囲気はなかったですね。
──貫録を感じます。それに、海外のライブの熱い盛り上がりにも圧倒されました。
前回は恋人に無理やり連れてこられた感じで無反応の兄ちゃんとかもいたけど、今回は本当にライブを楽しみたい人だけが来てくれている印象があった。どこのライブも本当に、お客さんの反応が熱かったです。
──Blu-ray&DVDを観て、the GazettEが海外でも浸透していることを実感しました。それにしても、邦楽アーティストで1年を超えるロングツアーを行うのは本当にレアなことですよね。長いツアーを終えて、今はどんなことを感じていますか?
REITAライブは、あれくらいやらないとダメじゃないかなと思う。もうお腹いっぱいを通り越すくらいやらないと昇華できない気がするんですよ。やっとできたアルバムを昇華させられないのは、もったいないじゃないですか。昔は20数本でツアーが終わって、じゃあ次へという時もあったけど、今はそれじゃあ納得できないですね。
昔は消化不良がすごかったよね。
REITAうん。
今回は本当に長いツアーだったけど、楽しかった。最初はメッチャ長いなと思って、気持ち的にツラかったりしたんですよ。でも、途中から慣れて、楽しめるようになりました。それに、長いツアーができるのは、来てくれるお客さんがいるからこそじゃないですか。みんなが来てくれて、本当にあり難いなと思いましたね。熱いファンが沢山いてくれて、僕らはすごく恵まれていると思います。

「the GazettEのライブ関連で笑える話はいっぱいある(笑)」(葵)

──いい機会ですので、改めてお二人のライブ観もお聞きしたいです。まずは、それぞれの人生初ライブは、どんなライブでしたか?
僕は、中学生の時ですね。近所の体育館でした(笑)。先輩に、ライブをやるから、お前達も出てと言われて、チケットを売って…みたいな。体育館だからステージがあって、近所のPA屋さんのシステムも組まれていたんですよ。少年にとっては本格的な舞台ですよね、お客さんは全然いなかったけど(笑)。そこで、たしかBOØWYとZIGGYのコピーをやったんです。2~3曲しかやらなかったから、もう一瞬で終わってしまった。それに、親も観に来ていて、ライブの後に“お前は手元ばかり見ていて、地味だったよ”と言われたという(笑)。でも、いい思い出になっています。
REITA俺は高校2年の10月28日ですね。先輩のバンドとライブハウスで2マンをしたんです。そのライブハウスは10万円で借りられるから、1人1万払えばライブができたんですよ。その時は麗(Gu)もいました(笑)。LUNA SEAを7曲くらいやって、ROUAGEを1曲みたいな感じでしたね。初めてのライブで、それまでサウンド・チェックとかをしたことがないから、リハの時にいきなりPAさんに“ベースの音ください”と言われて、なにを弾いたらいいかわからなくて困るという(笑)。
でも初ライブがライブハウスというのはすごいよ。都会の子という感じがしますね。僕の地元にはライブハウスなんて、なかったから(笑)。その時は、どんな格好でライブをしたの?
REITA髪をスプレーで真っ赤に染めて、首にロザリオをぶら下げて…みたいな(笑)。もうメッチャがんばってライブをしたから、次の日メチャクチャ首が痛かったんですよ。でも、後でビデオを観たら首は全然動いてなくて、キツツキみたいになっていた(笑)。力みかえっていたんでしょうね(笑)。で、ライブの2日後に、40度近い熱が出ました(笑)。
ハハハッ!!
REITAライブに向かってものすごくテンションがあがっていって、緊張の糸が切れたんだと思う(笑)。
──お二人とも青春の真っただ中でしたね(笑)。では、the GazettEの初ライブのことは覚えていますか?
覚えています。初ライブは目黒の鹿鳴館だった。
REITAそう。酷かったよね?(笑)
うん(笑)。演奏とかも酷いし、衣装とかもバラバラだし…という感じで。まずはコンセプト決めてこいよ…という(笑)。それぞれが見ている方向がバラバラで、そのままライブをしてしまったんです。
REITAそういう状態なのに、出番がトリ前だったんですよ。当時所属していた事務所の社長のバンドがトリで、俺らはトリ前で初披露だった。動員は18(人)とかでね。そんな華々しいデビューでした(笑)。
──な、なるほど(笑)。でも、the GazettEも最初は18人だったということは、若いバンドマンに夢を与えると思います。
REITAどうなんでしょうね。その後、動員が6まで落ちたんですよ。メンバーより1人多いだけかよという(笑)。前橋ラタンじゃなかったっけ?
そうだった気がする。
──10人を切ると、さすがにヤバいと思ったでしょうね。
いや、思っていなかった。
REITAうん。“6か、ダメだ俺達……”みたいにはならなかった。
時代が自分達を放っておくはずがないと思っていたから(笑)。
──いいですね(笑)。とはいえ独りよがりになることなく、ライブを重ねていく中でダメなところは修正していって、バンドのコンセプトも固まって、結成から1年後に戒(Dr)さんが加入されて…という感じで、パワーアップしていったんですね。
REITAもう、戒さんに引っ張ってもらってね(笑)。戒さんはリーダーにもなって、the GazettEを乗っ取られちゃったという(笑)。
リーダーになったのも他薦じゃなくて、立候補だったし(笑)。
REITAそう。だから、戒さんのお陰ですよ、すべては(笑)。
ハハハッ!

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