SUPER BEAVER、結成15周年でメジャー再契約のニューシングル発売!バンドのこだわり、史上最大規模となるツアーを控えた今の、率直な想いを訊いた

インタビュー | 2020.06.10 12:00

Photo:青木カズロー

バンドマンの前に人間でもあるので、その部分はすごくこだわっていきたい(藤原)

──歌詞の話で言えば、もう1つの表題曲「ひとりで生きていたならば」の中の「こだわって生きると/今一度 言い切るよ」というフレーズに、SUPER BEAVERの決意を改めて感じました。15周年を迎え、皆さんのこだわりを言葉にするとどういうものですか?
渋谷すごく根本的なことを考えて音楽をやっている気がするので、誠実であること、真面目であることは大前提ですね。それ以外のことっていうのは、割とそんなに大したこだわりじゃないです。基盤さえブレなければ、というのはすごく思っているので、誠実に、真面目に、ちゃんとやること、ですかね。
藤原”32才”広明(Dr)バンドマンの前に人間でもあるので、その部分はすごくこだわっていきたいですね。今までそういう面もこだわってきた4人ではあるので、何があっても人として大切な部分を見失わずに、これからもカッコイイ生き方をしていきたいと思っています。
上杉今までも何かしらにこだわってきたからこそ、今のSUPER BEAVERがあるとは思っていますが、じゃあそれが何なのか?を考えてみると、自分たちの意見をしっかり持って、アウトプットするということをやってきたなと思いますね。今までも自分の中で最初に生まれた「これいいな」とか「これは違うな」という感情を捨てないで、大事にしたり向き合ったりしてきたと思いますし、それはバンドの姿勢にも近いと思います。
柳沢みんなの意見に合意した上でそれに加えるとしたら、「楽しくあること」ですね。楽しいことがしたいし、楽しいと思ってバンドを始めているので、その姿勢には今までも貪欲だったと思うし、その意識はこれからも持っていきたいこだわりですね。楽しくないことは今までたくさん経験してきましたけど、楽しくないことを望んだ訳ではなくて、楽しいことを望む中での道中でどうしても楽しくない出来事がやってくるのであれば、極力楽しみたいなと思っています。
──この曲は、ストリングスが楽曲の世界観をより一層深めているように感じました。ストリングスを楽曲に入れることは、最初から決まっていたんですか?
柳沢ストリングスを入れたいというイメージは最初からありましたね。
──ストリングスが組み込まれた楽曲でいえば「人として」や「ひとこと」があると思うのですが、それらの楽曲での経験があったからこそこの曲で踏み込めたことなどはありましたか?
柳沢今回はストリングスとバンドサウンドがイーブンな割合で鳴っているというか、音量の問題だけじゃなくて、楽曲に与える雰囲気が今回が一番如実だったなと思います。バンドサウンドを組み立てていく中でも、ストリングスが入ることを前提としてアレンジをしました。いつもだったらギターで煽ったりドラムのリフで盛り上げたりするようなところをストリングスに任せるアレンジにしたので、そこは今までと違いますね。
──上杉さんと藤原さんは、ストリングス込みのアレンジをする上で、プレイヤーとしてどういったところを意識しましたか?
上杉本来ならギター・ベース・ドラムで成立させるべきところに、敢えて余白を残すように意識したところはありますね。これまでストリングスが入っていた楽曲は、3人の音で完結させたものから余白を見つけてストリングスを入れて下さいね、といった作り方だったんですよ。でも今回は、3人で作る段階からストリングスの席を空けておいたというか。それはアリーナを経験して、バンドが大きな会場でライブができるようになったからこそ生まれてきた思考なのかな?と思いますね。自分たちが、ストリングスを巻き込んだ表現ができるような規模感になってきたのかもしれないです。
藤原この曲では「ハイライト」とは違って、SUPER BEAVERのドラマーとしての脳みそを使うというよりは、アレンジャーとしての目線だったり、シーケンス的な考え方が必要だなと思ったので、いつもより他の3人の意見を取り入れたりはしました。
──3曲目には、約10年前のメジャー在籍時最後にリリースしたアルバムから「まわる、まわる」のセルフカバーが収録されていますが、この楽曲を選んだ理由は何だったんでしょうか?
渋谷この曲じゃなきゃダメだったという訳ではなくて、今、これが一番やりたかったんですよね。正直どの曲でも可能は可能だったし、時期によってはこの曲じゃなかった可能性もありましたけど、このタイミングで自分たちの歩んできた道のりや過去・現在・未来を照らし合わせた時に「まわる、まわる」が一番フィットしたし、この曲で今の自分たちを表したかったんです。
──なるほど。SUPER BEAVERの皆さんは、緊急事態宣言発令以降「自宅のラクダ」と銘打ち、メンバーそれぞれの"自宅"から届ける、一斉生配信をされていましたが、そういう手段を用いたファンとの交流についてはどう感じましたか?
渋谷具体化されるという点では、面白いなとは思います。今までは一つの拍手、一つの歓声から抽象的に汲み取ってきたし、それこそが醍醐味であると思っているんですけど、それが叶わない今、コメントなどで言葉を貰うことは分かりやすくて良いことだとは思います。でも、自分たちがやってきた本来やってきたこととは違うので、喜び半分、戸惑い半分という感じですね、正直。

Photo:青木カズロー

今がリセットされる訳ではなく、この間も生きて、考えて、行動できているので、その地続きの中でしかできない楽しいことを、最速で届けたい(渋谷)

──常にライブ現場で真正面からファンとの対峙をしてきたバンドとしては、やはり今の状況は歯痒く感じますよね……。先の見えない現状ではありますが、今年9月からはバンド史上最大規模の全国ツアー「SUPER BEAVER 15th Anniversary 続・都会のラクダ TOUR 2020 ~ラクダの前進、イッポーニーホー~」の開催、そして12月のツアーファイナルには横浜アリーナ2DAYSが予定されています。今の段階で言葉にするのは難しいとは思いますが、率直な想いを訊かせて下さい。
柳沢ぶっちゃけ今は何とも言えないし、不思議な気持ちです。でも、ツアーができると確定した時に、いつも通りライブを全力で楽しめるようにしっかり準備をしておきたいと思います。
上杉コロナ前の俺の想いとしては、アリーナで当たり前にライブができるようなバンドに成長するべくツアーにしたいと思ってましたし、大きい会場でもSUPER BEAVERらしさを出せる自信がついてきたところで、今年は更なるチャレンジができる1年になるはずだったんですよね、本当は。今までこんなにメンバーに会わない時はなかったし、ライブをしない期間はなかったから、今はもうアリーナがどうとかホールがどうという次元ではなくなってきてしまっているんですが、今まで何でも吸収して、音楽に落とし込んでこれたバンドなので、この期間を絶対に無駄にはしないですし、もしライブができるのであれば、生まれ変わったように強くなった姿を届けられるんじゃないかなと思います。
藤原いつもと変わらず最高なライブをやる自信はあるし、もしやれるのであれば前回のアリーナ以上に違和感ないようなバンドになりたいなと思っています。僕にとって音楽を発信したり、ライブをしたりするということは本当に大事なことなんですよ。それは今までも分かっていたけど、こういう状況になって改めて強く感じることができたので、こういう気持ちがあるからこそ、必ず良いライブができると思っています。
渋谷この状況を脱したことが、新しいスタートラインだとは思っていないです。今がリセットされる訳ではなく、この間も生きて、考えて、行動できているので、その地続きの中でしかできない楽しいことを、最速で届けたいということしか今は言えないですね。ライブをやれたらいいなと思いますし、やりたい。それだけです。

SUPER BEAVER「LIVE VIDEO 4 Tokai No Rakuda at 国立代々木競技場第一体育館」トレーラー

公演情報

DISK GARAGE公演

SUPER BEAVER 15th Anniversary
続・都会のラクダ TOUR 2020
~ ラクダの前進、イッポーニーホー ~

2020年9月5日(土)6日(日) 高松festhalle
2020年9月10日(木)11日(金) Zepp Fukuoka
2020年9月18日(金)19日(土) 新潟LOTS
2020年9月26日(土)27日(日) BLUE LIVE広島
2020年10月10日(土)11日(日) 仙台ゼビオアリーナ
2020年11月2日(月) 大阪城ホール
2020年12月6日(日) 名古屋ガイシホール
2020年12月8日(火)9日(水) 横浜アリーナ

★過去最大規模のキャパシティを全公演ワンマンにて開催!!

SUPER BEAVER 15th Anniversary
都会のラクダ TOUR 2020
~ ラクダの原点、ピーポーパーポー ~

※全公演開催延期

RELEASE

「ハイライト / ひとりで生きていたならば」

約10年の時を経て、メジャー再契約!
New Single

「ハイライト / ひとりで生きていたならば」

(Sony Music Records)
2020年6月10日(水)SALE
【初回生産限定盤 (CD+LIVE CD)】、【通常盤 (CD)】
※画像は通常盤
「LIVE VIDEO 4 Tokai No Rakuda at 国立代々木競技場第一体育館」

New DVD & Blu-ray

「LIVE VIDEO 4 Tokai No Rakuda at 国立代々木競技場第一体育館」

([NOiD] / murffin discs)
2020年5月27日(水)SALE
※画像はBlu-ray版
  • 峯岸利恵

    取材・文

    峯岸利恵

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    青木カズロー

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