SURFACEが再始動後2作目になるフル・アルバム『PASS THE BEAT』を10月7日リリース!現状、アルバムについて、椎名慶治・永谷喬夫にインタビュー!

インタビュー | 2020.10.05 12:00

反省点として「もうちょっと話すべきじゃない? 俺たち」というのがあって(椎名)

──で、ニュー・アルバム『PASS THE BEAT』をこのタイミングで出す、というのは、コロナ禍は関係なく、予定どおりだったんですか?
椎名そうですね、2019年の7月に『ON』というアルバムを出して、ツアーを回って……チームとして、ソニー・ミュージックダイレクト(レーベル)と組んで初めての作品だったんですけど、「すごく楽しかった」と言っていただけて。自分たちも「いいチームだったな」と思える終わり方をできた。その時に「もう1枚、一緒に作ってみません?」って、声をかけていただいたわけですよね。断る理由もないし、「ありがたい話です」って答えたら、「じゃあ来年ですね」って言われて、ふたりとも「えっ!?」て(笑)。
──まあこのキャリアでフル・アルバムを年に1枚、というのは、なかなかないですよね。
椎名ですよね。だから、すごくありがたい話だし、すごくスパルタだなと(笑)。それで去年の10月から、このアルバムの曲を作り始めて。ボイスメモを置いて、永谷と向かい合って、永谷がギター弾きながら「♪ラララ〜」って歌って、「今のよかったね!」って、俺がもう一回歌い直したりとか、俺が「♪ラララ〜」って歌うと、永谷が「今のよかったね」みたいな形で、どんどんボイスメモだけ録っていく、というスタートが10月からあって。再始動してからは、そういうふうに曲を作っていて。
──前は違ったんですよね。
永谷昔は別々で作ってました。
椎名でもまあ、反省点として「もうちょっと話すべきじゃない? 俺たち」というのがあって。仲が悪くて解散したわけじゃないですけど、もうちょっと話した方がいいね、っていうのは、再始動した時に自分たちで決めていたので。それで『ON』の時にその方法で制作をして、『PASS THE BEAT』もその延長線上ですね。
──その方法だと曲がどんどんできる?
椎名あの、自惚れのつもりはないですけど、俺たち、あんまり枯れないみたいで。「もうできない!」っていうことがなくて。毎日会って曲を作るのは無理なので、2週間に一回、「この日にやろう」って会う日を決めて、作っていったんですけど。必ずその日に曲の原石が、2曲とか3曲とかできていたので。
永谷4曲できた日もあった。
──ひとりで作っていたらこんなふうにはできない?
永谷まあ、そうでしょうね。作っていて悩むことは、椎名くんよりも僕の方が多いので。
椎名迷うタイプだもんね、ひとりにすると。あと、永谷を見てると、俺としてはすごい美味しいと思った部分を、切り捨てていったりするんですよ。だから「それ捨てちゃダメ!」みたいに、隣でジャッジメントした方がいい。ふたりでスタートから作る理由はあるなあ、と、今回も思いました。
──できあがったアルバムを通して聴いた時、どんなことを感じました?
椎名俺、いつもどっちかというと、アラ探しするんですよ、自分のことだから。「ああ、ここ、もっとこうできたのに」とか。それがなかったですね。マスタリング終わって渡されたものを、家でひとりで確認したんですけど、聴いてる時は、ワクワクしてました。コロナ禍でライブができない、大声出してみんなで騒げないのに、「これ、ライブで聴きたくなるだろうなあ」って、ニコニコしながら聴くことができましたね。だから、再始動して1枚目を出してから、1年2ヵ月足らずで作ったものとして言わせてもらえれば、よくまあこのクオリティのものをこの期間で作ったなあ、って自分を褒めたいところもちょっとあります。

聴く人と同じ位置にいる、絶対に上からものを言わない、ということを大事にした(椎名)

──歌詞に関しては、コロナ禍以降に書いたものの方が多いですか?
椎名多いです。それより前に書いたのは「スタートラインに立て」ぐらいで。あんまりコロナに寄りすぎないようにはしてますけど。コロナを感じさせるようなことを歌詞から抜きたいとか、逆にコロナを感じるようなものを入れたいとか、ポイントポイントで調整しながら書きました。
──じゃあ、あえて抜くにせよ、入れるにせよ、今のこの時期に書いた歌だからこうなった、というのは大きい?
椎名いちばん大きいと思います、はい。すごく難しいのは、ネガティブになりがちな時じゃないですか? あんまりポジティブにはなれない、だからといって、前向きになればいいってことを押しつけるような歌詞にはしたくない。ドーンと背中を押して「がんばれよ!」って言うんじゃなくて、「いやあ、俺もつらいんだよね」みたいな。聴く人と同じ位置にいる、絶対に上からものを言わない、ということを大事にしたというか。「こうしなさい」とか「願えば絶対かなうよ」みたいな歌詞は、一切……まあ僕はもともとあんまりないんですけど、そこはさらに意識しました。だから「励まされる歌が一切ないんだけど」とは、言われるかもしれない(笑)。
──でも本当に、早くツアーをやれるようになるといいですよね。
椎名あ、でも、日本橋三井ホールで2デイズ、ライブをやるんですよ。『PASS THE BEAT』の、バンドでのライブです。無観客ではなくて、お客さんの数は減らして、配信もありで。バンドでの配信ライブは初めてなので、そこで俺がいちばん怖いのは、自分たちのパフォーマンスではなくて、音の問題なんですよね。
──ああ、ちゃんといい音で、トラブルなく配信できるのかという。
椎名そう。そこがすごく不安なところなので、なるべくその不安を拭えるように、リハーサルも含め、音響を……だから、今までの倍、やることがあるっていうのが。
永谷そうなんですよね。目の前にもお客さんがいるわけだから。
椎名もう大変で。本番中、自分たちではわかんないもんね、配信で音がどんなふうに伝わってるか。そこらへんはスタッフを信頼するしかないので、僕たちは全力で演奏に集中できるように、みんな頼むね、っていう。なので、はい、不安です(笑)。
永谷でも、この形がきっとね?
椎名そう、コロナが収まっても、ライブで配信はする、っていうのが普通になっていくと思うので。慣れるしかないですね。がんばります。

PRESENT

直筆サイン入り「HANDS #2」マスクケースを3名様に!

受付は終了しました

公演情報

DISK GARAGE公演

SURFACE ONLINE LIVE 2020「PASS THE BEAT」

2020年11月7日(土)8日(日) 日本橋三井ホール・東京

出演:
Vocal:椎名慶治
Guitar:永谷喬夫

Drums:片山タカズミ
Bass:宮田’レフティ’リョウ
Keyboards:幡宮航太

詳細はオフィシャルサイトをご確認ください。

RELEASE

『PASS THE BEAT』

8th ORIGINAL ALBUM

『PASS THE BEAT』

(ソニー・ミュージックダイレクト)
2020年10月07日(水)SALE
※初回盤A(CD+DVD)、初回盤B(2CD)、通常盤

詳細はこちら
  • 兵庫慎司

    取材・文

    兵庫慎司

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