fox capture plan対バンイベント「PLANNING」開催記念!ゲストの渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz)とスペシャル対談!

インタビュー | 2021.07.08 18:00

アンサンブルのよさがいちばん見えるのがトリオ

──fox capture planのトリビュート・アルバム『ESCAPE』に、Shroeder-Headzも参加されていますが。そもそもこのトリビュートを作ろうというのは?
カワイ10周年で、いろんな企画をやりたいっていう中のひとつで。単純に、自分たちの曲を、自分たちじゃない視点で見たら、どういうふうに映っているのか、とか、ほかのアーティストのカラーを入れてもらったらおもしろいんじゃないかな、とか。だから、単純に、「聴いてみたいな」っていうだけの思いつきなんですけど。
井上10年やってきたから、いろんな人とつながりができたので。それをまとめたい、っていうのもあって。
カワイでもほんと、思ってた以上に、すごいアルバムができたなと。みなさんそれぞれのカラーも出しつつ、僕らの曲のよさもちゃんと汲み取ってもらえていて。
──Shroeder-Headzは「衝動の粒子」を。
渡辺はい。まあ、おんなじ編成のバンドだけど、おんなじことやってもしょうがないから、どうしよう、と思って……でもまず、リミックスで、マルチをもらって聴きたい、っていうのが、すごくあって。「どうなってるんだろう?」っていう。

──ああ、マルチでバラバラで聴けば、各楽器がどんなことをやっているのか、どう組み合わさっているのかがよくわかる。
渡辺そう。そしたらすっごいおもしろくて。「こうやって作ってるのか!」とか。で、自分だったらそこにこういうアイデアをのっけるな、って、好き勝手やらせてもらって。
──この曲を選んだのは?
渡辺よく聴いてた曲だし、対バンした時も演奏していて、「かっこいい曲だな」と思ってたから。この曲がどうなってるのか知りたい、と思って。「あそこ、何拍子なんだろう?」とか。すっごい楽しかったです、作業自体が。
──こういうふうに、人の曲を触る仕事って、普段は──。
渡辺あんまりないので。で、普段、自分の曲だと、0から1にしなきゃいけないところがめっちゃつらくて。でも今回は、オモチャをもらったので、fox capture planという。すっごい楽しくやりました。
岸本でも、シュンスケさんに1曲やってもらうのを、もしこっちが選んでいても、「衝動」だったかもしれないです。Shroeder-Headzでfoxの曲、どれが聴きたいか、って考えたら。
──仕上がった曲を聴いてどう感じました?
岸本いや、めっちゃすばらしかったです。ちゃんとうちらのレコーディング・データを使ってるのは、はっきりわかるんですけど、かといって……foxを、いい意味で食ってくれてるというか。Shroeder-Headzカラーの方が強く出ているので。ピアノのアプローチも、音色とかタッチとかが全然違うので。一発でシュンスケさんだとわかる、っていうのが。
渡辺あの曲、どうやってできたの? デモを誰かが持ってきて、みんなで作っていくの?
岸本デモはありますけど、たぶん、このふたり(カワイ・井上)は、完成形がどうなるのか想像がつかないまま、レコーディングしていたような記憶があります。
渡辺へえー!
カワイそうですね。
岸本ピアノとかダビングし終わって、やっとわかる、という。
渡辺そうか……バンドっていいなあ。
岸本・カワイ・井上はははは。

──普段はサポート・ミュジシャンに、全部指定して頼んでいるんですか?
渡辺いや、半分投げるみたいにして「かっこよくしてくんない?」って頼む時もありますけど。でも、最終的な責任は全部僕にあるので。バンドだと……foxの曲を聴くと、ちゃんとそれぞれの顔が見えて、アンサンブルが成り立ってるから。アンサンブルのいちばんミニマムな形がトリオだと思うので。自由なところも、不自由なところも含めて、いちばん基本だから、そのよさがよく見えるというか。この曲は、特にそうだと思いました。
岸本あと、聴いて思ったのが、ミュージシャン的な感覚は、もちろん踏まえていながら、いわゆるトラックメーカー的な要素も、すごい入ってて。こういうのをできる人、他にいないなあ、と思いました。
──確かに、ダンス・トラック化している感じはしました。そこがよかったです。
岸本ミュージシャン的な考え方とトラックメーカー的な考え方、同時にできる人なんだなあ、というのは、改めて思いましたね。
──で、8月6日に、2マンのイベントが。
岸本はい。さっき言った月見ルの時も、TOKYO FMホールの時も、この組み合わせでやらせたいっていう第三者が主催したんですけど。そうじゃなくて、僕たちからShroeder-Headzにオファーしたっていうのが、今回が初めてなんです。そこは非常に大事なところです(笑)。ずっとやってきた、『PLANNING』っていう企画なんですけど。これまでは、けっこう変化球的に、9mm Parabellum Bulletだったり、フレンズだったり、全然違うジャンルのバンドとやってきたんですけど、同じ編成のインスト同士というのは、初で。で、今回は、『ESCAPE』のレコ発も兼ねて、っていう。
渡辺今、こういう時代なので、ライブできること自体ありがたいので。誘ってもらってうれしかったし。なかなかライブできない期間が長かったので、ライブで試したいアイデアとかあるし、新曲ができているのでそれも聴いてもらいたいし。
岸本あと、ちょっと意識してしまうのは……何回か対バンしてるので、Shroeder-Headzのファンの方も、foxを観たことある方、絶対いると思うので。そういう人たちにも、「同じことをやってるな」って思われないようなライブをしたい。より、普段やらない要素も、織り込んでいかないとな、と思いますね。
カワイその日のライブに来たからこその体験をして、帰ってもらえるようにしたいと思っていますね。

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