ニューロティカ初の日本武道館ワンマンへ向けての前哨戦!「ニューロティカ 新宿LOFT出演300回 カウントダウンシリーズ」がスタート!対バン&LOFTの思い出、日本武道館への意気込み…Vo.アツシが全部語る!

インタビュー | 2021.08.13 12:00

──ロフトの思い出も聞きたいんですけど、西新宿ロフトの時代から一緒にやってたのは、コレクターズくらいですか?

そうだね。あの頃はリハーサルからピリピリしてた気がするな。でも、MAGUMIさんと話したんだけど、あの頃の話ってあんまり覚えてないんだよね。オーケンもあんまり覚えてないっていうし、アンジーとも何度かやってるけど覚えてないし(笑)。

──西新宿ロフトでの思い出深いライブとか、強烈に残ってる記憶ってありますか?

やっぱり初めて出演した時かな? 一番最初に出たのがPCMって事務所の企画(1985年9月3日「BIG MAGNUM 2-DAYS」)で、高校の後輩とか30人くらいロティカが好きなヤツがいたから、すごい盛り上がって。終わってすぐに「次もやりたいんですけど」って企画書を書いたら、「いいよ」って次が決まって。2回目は自主企画の『ネオファミリー大作戦Vol.1』(1985年12月3日)だったね。そこに出たのが、ゲンドウミサイルとHYDRAで。みんな、いまもバンドやってるから、すごいよね。

──お客さんとして初めて見に行ったのは、ARBでしたっけ?

中3の時にARBを見に、初めて新宿ロフトに行って。その後もアナーキーやザ・ルースターズを見に行って……自分でやるとは思わなかったけど、ロフトに出れるようになって。やっぱり嬉しかったし、なんとも言えなかったですね。

──当時はライブの後に打ち上げをやってると、バンドマンがふらっと現れてみんなで飲んでって感じだったんですか?

そうだね。俺も22時になると打ち上げが始まるから、「よし、ロフト行こう!」って。俺、ロフトが好きすぎて落合に住んでたから。毎晩、22時になると自転車でロフトに行ってましたね(笑)。22時になるとライブが終わって機材も片付いて、誰かが打ち上げやってるか、仲間が集まって酒飲みだしてるから、一緒に飲んで。ちょうどARBやアナーキーとかが一旦、卒業になって。俺らの世代が飲みだした時代だったんだよね。

──ライブも見てないくせに打ち上げだけ行って?

そうそう(笑)。そこではまた演奏するヤツがいたり、麻雀やってたり、女の子もいたり……22時に来るなんていうのは、戦闘態勢入ってる子たちだからね(笑)。信じられないかも知れないけど、ライブが終わって機材を車に運んで、打ち上げが始まって飲みだすんだけど。また車から機材を下ろして、演奏が始まるんだよ。スタッフが「え、また入れるんですか?」なんて言いながら機材を入れて。凄いよね、あり得ない!

──逆にロティカがライブやった時は、打ち上げにみんなが集まってきて。

その頃、ロフト10日間とかやってるのに、全然給料が上がらないから。「どうなってんだよ」って事務所の社長に言ったら、「お前ら、一回ライブやって、打ち上げで40万円飲んでるんだぞ!」って言われて。「じゃあ、しょうがないか」って(笑)。

──あははは。カタルさんやナボさんが加入したのは、歌舞伎町移転後ですか?

いや覚えてるのはね、カタルとナボちゃんとシズヲで、西新宿で年末に1本やってるんだよ。だから、西新宿ロフトに間に合ってるんだよね。その頃、俺のファンの子が歌舞伎町のキャバクラで働いてて。西新宿ロフトの打ち上げの最中に1時間だけ抜け出してこっそり飲みに行って、帰って来てまた飲むっていうのをやってたんだけど。歌舞伎町の移転が決まって場所を聞いたら、そのキャバクラのビルだったの! それで「なんだよ、もう行けねぇや!」ってなって(笑)。

──なんのエピソードを聞かされてるんですか(笑)。

あと覚えてるのは、(宮田)和弥が打ち上げに遊びに来てて。「帰るわ」って言うから、階段の所まで送っていったら、「俺たち、来週からホールツアーだから。あっちゃん、ライブハウスよろしく!」って言われたから、いまもずっとライブハウスを守ってるんだけど……。

──和弥さんが「もういいよ」って言ってくれないから、まだ守ってるんだ(笑)。

そうそう(笑)。でもあの頃の仲間たちは、戦友みたいなもんだよね。ライブハウスはいまよりも殺伐としてたし、怖いイメージだったけど、俺たちにとっては西新宿のロフトが青春だったし。良いのか悪いのか、ニューロティカがライブハウスのイメージを変えたところがあって。ライブハウスにも少し行きやすくなったと思うし、ライブハウスが世間に見てもらえるようになったってところはあるかな。

翼なきもの達 / ニューロティカ

──いまとなっては、ライブハウスがみんなが来やすい場所になって良かったと思います? それとも、殺伐とした雰囲気が良かったと思います?

両方かな? 昔はライブハウス、本当に怖かったもん。「バカヤロー!」って声が聞こえたと思ったら、ビール瓶が割れる音がしたりして。あと、俺の時代までギリギリあったからね、「今日、攻めてくるから気をつけろ!」ってのが(笑)。

──わははは! ライブハウスじゃなくて、工業高校みたいなエピソードですね。

そうそう、そんな感じ(笑)。俺たちは“小滝橋大学”って言ってるけど。

──じゃあ、小滝橋大学で一番勉強になったことはなんですか?

「ケンカが強いヤツが勝つ」ってことかな(笑)。ライブハウスにもルールがあって、それを守れないヤツはぶん殴られるから。みんなトンガってたし、色んなものを背負ってたし、時代も時代だったからね。まぁ、面白かったけどね。

──理不尽にぶん殴るんじゃなくて、自由な中にもちゃんとルールがあったし。バンドマンには意地やプライドがありますからね。

そうそう。俺もプライドがあるからさ、はるくんの時も「はるくんがあんなに暴れてるなら、俺も負けてられない!」ってもっと暴れたり。そうやって生きてきたからね。

──それはバカ比べの話じゃないですか(笑)。

下北ロフトで飲んでた時は、MAGUMIさんと(甲本)ヒロトさんが酔っ払って、二人ででんぐり返しをしてて。それを見た時、「先輩たちがこんなバカなことしてるなんて、俺はまだまだ修行が足りないな!」と思ったしね。

──まだまだバカが足りないと(笑)。たくさんの思い出が詰まった新宿ロフトに、恩返ししたいって気持ちもありますか?

いや、恩返しどころか、新宿ロフトに俺の銅像を作ってもいいでしょう? 300回ライブやって、150回はワンマンやって、打ち上げでたくさんお金使ってるんだから。東村山に志村けんさんの銅像が立ったみたいに、ロフトにピエロの銅像立ててもらわないと!

──十分すぎるほど尽くしてましたね(笑)。では、最後に告知的な話も。カウントダウンシリーズ以降、299回、300回目のライブも決まってるんですか?

10月30日(土)に『G.D.FLICKERS結成36周年記念LIVE』に出演させていただいて、12月12日(日)に300回記念ワンマンやります! そして、いよいよ日本武道館って感じですね。俺は武道館で言うつもりだから、「ライブハウス武道館へようこそ!」って。他のバンドはなかなか言えないと思うけど、ロフト育ちの俺は言える権利があるでしょう。それは言おうって、決めてる。でも、その話をツアーで言ったら、カタルやRYOくんが「SE鳴ってステージに出たら、あっちゃんが出る前に俺が先に言ってやる」って言い出して。「それはやめてよ~!」って言ってある(笑)。

──あはは。でも、BOØWYがその言葉を残したように、あっちゃんには歴史に残るオリジナルの言葉を残して欲しいですけどね。

そっか。じゃあ、一緒に考えて!

──なんで俺が一緒に考えるんですか(笑)。武道館に向けてやっておきたいことは?

何だろう? 武道館に向けての新曲はいま考えてるので、楽しみにして下さい。あと心配なのが、リハーサルって一日しかないんでしょ? もうちょっとやらないと不安だな。どれくらい広いんだろうね? 失敗しても「もう一回!」ってわけにいかないしね。

──ニューロティカが武道館で残した名言が、「もう一回!」は恥ずかしいですからね(笑)。

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