POETASTER、新体制でスタート!現在の“楽しい”バンドの状況を3人にたっぷりと訊く

インタビュー | 2022.02.25 18:00

──2021年11月にギターのYoshi Nakayamaさんの正式加入が発表されて、新体制で活動スタートしたPOETASTER。Yoshiさんはずっとサポートで参加していたんですよね?
Yoshi Nakayama(Gt./Cho.)そうなんです。2019年9月からサポートでやっていました。最初は「メンバーが脱退するんだけど、まだツアーが残っていて。いくつかのライブでギターを弾いてくれないですか?」って相談をされたんですが。メンバーが東京に住んでるんですけど、僕は甲府に住んでいるというのもあったりして、なかなかライブに出れなくて。
──Yoshiさんは甲府KAZOO HALLの店長さんなんですよね?
Yoshi はい。だから仕事もあるし、他にバンドもやってるので。「手伝うくらいだったらいいよ」ということで、「君に話があるんだ」ツアーを4本だけ回ることになって。僕はもともとパンクのシーンにいて、POETASTERは人としては知ってたんですけど、ライブで交わることがあまりなくて。自分がPOETASTERの色に合うイメージも無かったんで、「困ってる時は手伝うよ」と言っていたんですけど。一緒にライブをやってみたらすごく楽しかったし、バンドが想像以上にエネルギッシュで。CDでのイメージとライブでのイメージにすごい差があったし、「こんなに熱いバンドなんだ!」と驚いて。「これだったら、自分が手伝っていくのもいいかな?」と思って、大阪のライブが終わった後に高橋に「こっから先も手伝うよ」って話をして。それまで、僕以外にも何人かサポートギターがいたんですけど、だんだん僕のライブ本数が多くなっていって。
高橋 大樹(Vo./Gt.)そう。そこから、「『Imagination World』のレコーディングもお願いします!」と、レコーディングにも参加してもらって。
Yoshi そこからサポートが僕一人になって、「正式メンバーになって欲しい」という話になっていくんですが。スケジュールも僕次第みたいなところがあるし、住んでる場所の距離もあるんで。東京でメンバーを見つけた方がバンドは活動しやすいんじゃないか?と思ったり。僕が加入するなら、POETASTERをさらにレベルアップ出来る状況を作れないと意味がないなと思っていて。『The Gift of Sound e.p.』の制作前に、「正式メンバーになって欲しい」と改めて言われた時、「1stアルバム『声命力』を超えるような音源を作ったら、正式メンバーになるよ」と言ったんです。本当はその時、正式メンバーになろうと決めていたんですけど、そのまま制作に入って。『The Gift of Sound e.p.』に収録された「望碧」という曲なんですけど。最初、曲の断片的なパーツを俺が作って高橋に投げたら、すごい良い曲になって返ってきて。「これだったら自分に作れない音楽を作れるな」と思って、正式に加入することを決めたんです。

Yoshi Nakayama(Gt./Cho.)

──そういう経緯があったんですね、すごくいい話です! 2人はYoshiさんがサポートメンバーでやってた時、仕事や他のバンドもあるのに、自分たちのバンドに縛り付けてしまってることの申し訳なさや葛藤もありました?
高橋葛藤は無かったかな。サポートギターとして手伝ってくれた人たちは、みんなすごく頑張ってくれて、感謝もしているんですけど。Yoshiさんじゃないととライブの質が変わっちゃうんで、「Yoshiさんが出れないなら、ライブはやらない」って決めてたんです。何人かと一緒にやって、フィーリングが一番合って、自分が一番テンションが上がるのがYoshiさんだったんで。「もうYoshiさんしか考えられないよね?」って話はしてました。
Fuma-Z(Dr./Cho.)そうだね。「いっぱいライブやるよりは、自分たちのベストな状態でライブ出来る方がいい」って思い始めて。ライブの本数も減らして、Yoshiさんと一緒に出来るタイミングを作っていった感じだったよね。
高橋そう。Yoshiさんとやるのがとにかく楽しかったから、葛藤とか全く無かったです。だから「一緒にやりてぇ!」と思ったし、それをするにはどうしたら良いかもたくさん話して。一緒にやっていく上でのベストな方法を話し合って。前回のツアーで高知に向かってる時、車の中で「あれ、俺が正式メンバーになるって発表するのっていつだっけ?」ってYoshiさんに聞かれて。「このツアーのファイナルでは発表したいッスね」って答えたんですけど、内心は「やったぁ~~!」って気持ちでした。
Yoshiその割に2人ともリアクション薄かったけどね。
Fuma-Zいや、本当に嬉しい時ってそんなに喜ばないんだよ(笑)。

高橋 大樹(Vo./Gt.)

Fuma-Z(Dr./Cho.)

──サポートで入る前と一緒にやってみてのPOETASTERの印象の違いって、具体的にはどんなところがありました?
Yoshiもともと、高橋がメロディックパンクをやってて、その時代はよく対バンしていたんですけど。POETASTERになって、いわゆるギターロックの方に行って。甲府のライブの時、おとなしいライブが多かったんです。
高橋ステージで汗かかなかった頃、POETASTERの暗黒時代ね(笑)。
Yoshiそう。汗かかない感じのライブを良く見てたので、正直合わないだろうなと思ってたんですけど。サポートで入ったら、みんなすごいアグレッシブでビックリして。
高橋Yoshiさんが入ったら開放されちゃって、「いかに元気良く出来たか、いかに汗かけたか?」って、高校生みたいなライブになっちゃったんです(笑)。
Yoshiだから、人間もバンドも思ったよりエネルギッシュでした。

──結構、その時の気持ちがステージを左右してくる?
高橋いや気持ちというか、暗黒期は完全に迷ってましたね。「ギターロックに寄った方がいいのか? 歌ものに寄った方がいいのか?」とか、自分の心の中のやりたいことや解き放ちたいことを、自分でも分からないようにしまい込んで。「俺はこれでいいんだ!」って無理やり納得させていた感じで。棒立ちライブもやったことあるし、MC喋らない日もあったし、何が正解か分からなくて、かなりブレてました。いまは「音源は音源、ライブはライブ」って分けて考えられるんですけど、「音源みたいなライブをしなきゃいけない」みたいなことも考えてたし。それがギターがお休みになったくらいのタイミングから、「もう元気いっぱいやっちゃおうぜ!」みたいな気持ちになれたというか。
Yoshi僕がサポートで入った時は、「残ったメンバーで、なんとかこのツアーを走りきって、なんとかしなきゃいけない!」って逆境に立ち向かうパワフルさがあったよね?
Fuma-Zあの時は「まずはライブが出来ることに感謝しなきゃいけない」って気持ちでやってたから、そういう気持ちが自然と出てたかも知れない。
高橋そうだね……うん、そういうことッス。

公演情報

DISK GARAGE公演

POETASTER presents「anthology of ...」
"Sparkle&YOU" release event

“anthology of LOVE”
2022年3月23日(水) 恵比寿LIQUIDROOM・東京
w/ Saucy Dog

“anthology of FRIENDS”
2022年3月30日(水) 心斎橋JANUS・大阪
w/ KAKASHI / INKYMAP / LUCCI

“anthology of POETASTER”
2022年4月23日(土) 八王子RIPS・東京
※ONE MAN LIVE

チケット一般発売日:2022年2月26日(土)

RELEASE

「Sparkle&YOU」

1stシングル

「Sparkle&YOU」

(Paddy field)
2022年1月19日(水)SALE

※TOWER RECORDS限定
  • フジジュン

    取材・文

    フジジュン

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  • 撮影

    坂本彩美

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