荻野目洋子の今がギュッと詰まったライブを開催!ツアーへの意気込みを語るロングインタビュー!

インタビュー | 2016.11.06 12:00

──3人の娘さんの長女が、ちょうど荻野目さんがデビューの準備をしていた年齢になってますよね。

そうですね。私は、遡ると9歳くらいからテレビに出ていたので、まず、娘が9歳になった時に、『もう好きなこと見つけた方がいいんじゃないの?』って思った時期があったんですよ(笑)。でも、待てよ、そういうわけにはいかないんだな、と思って。自分はずっと普通だと思い込んでいたんですけど、そうじゃないんだなってことに、はたと気づいたんですね。私はたまたま芸能界に入れて、デビューへの道ができたけど、それは特殊なことだったんだなっていうのを子育てしてみて実感して。娘は娘の人生があるから、そこは押し付けないように、焦らせないようにしないとなって。

──荻野目さんは、すでに小4の時に好きなこと=歌うことだと見つけたわけですよね。

そうですね。他のことは何も秀でてなかったので、それしかなかったっていう方が近いかもしれない。歌も最初から自信があったわけじゃないんですけど、音楽オーディションの番組に出るようになって、自信をつけていって。歌うことが好きだっていう気持ちは今も変わってない。だから、家でも『アメリカン・アイドル』とか、オーディション番組を見るのが大好きで。あの頃の自分を思い出すんですよね。オーディションに落ちたこともあるし、受かったときの喜びも知ってる。夢を持って見てしまうところがありますね。

──その好きなものを長く続けてこられたのはどうしてだと思います?

それはもう、スタッフの方やファンの方をはじめ、人との出会いが大きいと思いますね。17歳の秋、11月に『ダンシングヒーロー』のレコードが出て。その年の暮れから急に売れ始めたんですけど、それ以来、ずっと……月並みな言葉になってしまうけど、いろんな人に支えられて、今の自分があるなって、いつも思いますね。

──10代、20代、30代と音楽活動を続けていく中で、音楽に対する向き合い方はどこかで変わりましたか?

変わってきましたね。育児に専念していた時期があって、’05年に活動を再開して。’09年くらいかな? ウクレレをやり始めたんです。

──どうしてウクレレだったんですか?

10代の頃にスタッフから絶対にギターを始めた方がいいって言われたことがあって。リズム感を養うのにも役立つからって言われてたんですけど、教わってもコードがうまく押さえられずに挫折したんです。それっきり、ギターも家の中で眠ってたんですけど、ウクレレだったら、音もうるさくないし、その辺に置いておけるし、子育てしながらでもできるなと思って。そんな思いから楽器を始めたことで、音楽に対する考え方が変わって。それまでは、もっと声量が欲しいとか、高いキーを出したいとか、歌うことばかりを考えていたんですけど、音楽って歌だけじゃないよなと思って。楽器が奏でるリズムとメロディとが全部合わさった上に、自分の声は最後にくっついてくるようなものだなって気づかされたんですね。だから、改めて、ウクレレから始めて、ライブではギターの方がいいっていうことでギターをやり始めて。今、ものすごく、楽器が楽しいですね。

──ブログにもギター練習の様子をアップされてましたね。

毎日、やらないと上手くならないですからね。許されるならずっとやっていたいっていうくらい、好きです。

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