筋肉少女帯人間椅子、6年ぶりのライブが開催!大槻ケンヂ&内田雄一郎&和嶋慎治によるライブ直前大鼎談

インタビュー | 2022.06.07 18:00

筋肉少女帯と人間椅子の合体バンド「筋肉少女帯人間椅子」(以下、筋少椅子)が、2022年6月11日(土)に、東京・LINE CUBE SHIBUYAで、ライブ『地獄のアロハreturns』を行う。
「バンドふたつが全員で合体してひとつのバンドになる」という、国内でも海外でもなかなか例を見ないこの筋少椅子が、最初に活動したのは2015年。シングル「地獄のアロハ」をリリースし、建替前だった渋谷公会堂で6月にワンマンを開催。翌2016年の8月には、大阪BIGCATと東京豊洲PITでツアーも行い、人間椅子のライブ、筋肉少女帯のライブ、最後に筋少椅子のライブという三部構成で、観る者聴く者の度肝を抜いたのであった。
このたびこうして6年ぶりにリユニオンに至った理由や、そもそも筋少椅子を始めた経緯などを、筋肉少女帯の大槻ケンヂ&内田雄一郎と、人間椅子の和嶋慎治に訊いた。というか、3人で頭を寄せ合って、思い出していただいた、のが、以下のテキストです!

最初に大槻くんが言ったの、「似合わないことをしよう」と(和嶋)

──もそも2015年から2016年にかけて「筋肉少女帯人間椅子」を結成、シングル「地獄のアロハ」をリリースして、ライブを数本行いましたが。あの時はどのような経緯で?
和嶋それより前の2012年に、対バンやったんじゃなかったっけ?(2012年5月19日、赤坂BLITZ)
大槻そうだ。そもそも昔、人間椅子と大槻内田で、コラボがあったんですよね。あと、みうらじゅんさんの大仏連(1992年にテレビ番組の企画で結成されたバンド)で、僕と人間椅子が一緒にやったりとか。

大槻ケンヂ

和嶋ああ、1990年代ですね。
大槻その後、筋少が再結成したあと、ロック・イン・ジャパン・フェスティバルに、何年も続けて出してもらってた時があったのね。その時に、ちょっと異色で、人間椅子とコラボで出るとか、そういうお祭り的なことができないかな、と言ったことがあって。それは実現しなかったんだけれども、「一緒にやりたいね」みたいなのが、あったんじゃないかな。
内田筋少はその頃、いろいろなバンドと──。
和嶋ああ、対バン企画をやってた。
内田若手もいれば、ベテランもいて。
大槻POLYSICS、JUN SKY WALKER(S)、アーバンギャルド、打首獄門同好会、とかね。
内田で、人間椅子ともやって。やっぱいちばんしっくりくるよね。

内田雄一郎

和嶋昔から交流はあったけど、初めてちゃんと対バンして。で、お客さんが、実はけっこうかぶっていたりもしたんですね。だから評判もよかったし、僕らもうれしかったし。「これ、また続けたいよね」っていう話から、「せっかくなら音源を作ろうか」という。
大槻レコード会社も一緒だったし。
和嶋そうそう、筋少が移籍して来て、同じレーベルになった。それもよかったね。
内田でも、2バンドが合体って、大変じゃないですか?
和嶋そう、普通はやれない。
内田なんでやったんだろう?
和嶋デビューが同じ時期で、お互いキャリアも長いし、ちょっと似てる世界観もあるので。なんか「いけるかも」と思ったんですよね。で、最初、レコード会社で企画会議をやって。大槻くんが、「気持ち悪いこととか、怖いことは、みんなが期待するところだから、そこからちょっと外して、ハワイとか、アロハとか──」。

和嶋慎治

大槻ほんと? 僕が言ったの?
和嶋最初に大槻くんが言ったの、「似合わないことをしよう」と。で、落語の三題噺みたいにお題があって、それに合わせて曲を作って、みんなで持ち寄って。
大槻それをワジー(和嶋)がまとめた記憶が。
内田「僕がまとめます!」って言ってくれて。
和嶋僭越ながら。自分たちのバンドも、曲を作る人間が、ふたりとか3人とかなので、それを1曲にするっていうのは、わりと得意っていうか。それで、橘高(文彦)くんはリフをいっぱい持って来てくれたし、本城(聡章)くんは曲として提出してくれたし。その中から「ここだけ使う」っていうふうに選ぶのが、申し訳ない気はしたけど。落選部分が出るわけだから。
内田いやいや、全然。

筋肉少女帯人間椅子「地獄のアロハ」

20代だったら、ケンカしてたかもしれない(内田)

和嶋で、某所にある、筋少さんもよく使うスタジオで、デモを作ったんですよ。
内田そうだ、そこでプリプロをやったんだ。
和嶋そこに僕が、みなさんのアイデアを1曲にしたデモを持って行って、アレンジし直したりとか。だから、普通の曲を作るより、えっれえ時間かかったんだよね。
内田うん。バンドって、枠ができちゃってるじゃないですか。それを融合するのは、あんまりない経験ですよね。
和嶋世代が同じだから。影響を受けた音楽も、わりと近いから、ルーツがわかるわけですよ。「ああ、こういうことをやりたいんだな」とか。
内田でも、20代だったら、ケンカしてたかもしれない。
和嶋してただろうね。だから、譲るところは譲る、主張するところは主張する、そのへんができている年齢だったから。

──違うバンドのメンバー何人かで、とか、ヒップホップ・グループとバンドとかはありますけど。バンドふたつがまるごと合体するというのは、海外でも前例がないかもしれないですね。
和嶋白人のロックバンドは、無理な気がする。すぐケンカして、仲違いするじゃないですか。そのへんは日本人が得意な気がするけどね。
大槻でも確かに、国内でもきいたことないかもしんないね、ほかに。
和嶋普通、コラボするなら、内田くんなら内田くんの曲を全員でやる、とかっていうのが、やりやすいんだけど、そうじゃなくて、「合作にしよう」って、ハードルを高くしたんだ。
──どなたが言い出したんですか?
和嶋最初の会議で、共通の意見だったと思いますよ。で、タイトルと歌詞は大槻くんが、「地獄のアロハ」のアイデアを出したのね。で、僕と歌詞をやり取りして書いたんですけど、僕は、自分も曲を作るから、符割りを崩せないんですよ。
内田ああー。
和嶋でも、大槻くんが出してきたのが、「これ、どうやって歌うの?」っていう歌詞で(笑)。「符割りに合わした方がいいんじゃないの?」って言ったんだけど。「いや、これがいいんだよ!」って。俺、目からウロコで。
大槻僕は歌詞を書く時に、符割りっていうものは意識してなくて。そもそも僕、音符の数とかがわからないので、ざっくり歌詞を置く。そうすると、作曲者が、それに合わせてくれる。
和嶋そのへんは大槻くんの感性っていうか、俺が凝り固まってるんですよ。
大槻聴くと「符割りで書いた歌詞だな、これ」ってわかるんですよ。でも、自分は、それだと、詞の世界が音楽的になってしまうから。それはダメ! と思って。
内田音楽なのに(笑)。
大槻詞の世界を活かすためには、符割りなんて気にしちゃダメだ! っていう思いが、僕はすごいあって。筋少のメンバーは、それをわかってくれているので──。
内田いや、わかってるっていうか、「しょうがないなあ」っていう(笑)。
大槻僕、いろいろな人に、歌詞の提供もするじゃないですか? そうすると、詞を書いて、仮歌の人が歌ったのを聴くと、全然違う符割りの解釈でびっくりすることが、常々ある。
和嶋(笑)なるほど。とにかく、最初はびっくりしたんだけど、いざ大槻くんのその歌を聴くと、やっぱりチャーミングなんだよね。「ああ、そうか、この方が魅力的になるんだ」って。

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