彼女の名は五条院凌。麗しきピアノの音色を携え舞い降りたニューヒロインにインタビュー!

インタビュー | 2022.08.12 18:00

──音楽の根幹にあるものは分かりました。それでは、次にこの五条院さんのキャラクターの原点にはどんなものがあるのかを知りたいのですが。

まずわたくし自身、おクラシックバレエをずっとやっておりまして。そもそもおクラシックバレエというものは衣装を着て、何かの役になりきって表現する訳ですが。そういうものがわたくしは好きだったということと。その上で、お宝塚様であったり、「ベルサイユのばら」のおオスカル様のように、麗しくて勇ましくておゴージャスな世界にいる存在にすごく憧れを抱いていましたので。自分が理想とする人間像がそのまま五条院という存在に投影された感じです。

──ピアノの上にバレエも特技。となると、いつかその2つをステージで披露するときがくるではないでしょうか?

それは厳しいです。おバレリーナとしてはまだ修行が足りないですから。ただ、踊らないにしても、自分がピアノを演奏するとき、わたくしの場合はそこにおクラシックバレエのおエッセンスも含んでいるのです。

──そのエッセンスとは?

例えば、美しい音を奏でるときにはバレエを踊るときのような美しい姿勢、凛とした姿勢が保てていなければならないのですが。五条院は麗しい世界を表現する主なので、わたくし自身が一番そういう存在でなくてはならないということで、毎回音を奏でるときは爪の先からつま先、髪の毛の毛先まで美しくありたい。そうあることによって美しい音色を奏でることができると思ってやっております。

──なるほど。

あとは、空間を感じるということもわたくしは音を奏でるときにとても意識しておりまして。空間には必ず風が流れているのですが。その風を感じるという感覚は、バレエを踊っているときと同じ感覚なのです。おミスしないようにただひたすら鍵盤に向かってピアノを弾いていた時期もあったのですが。そうすると自分だけの世界になってしまって自己完結で終わってしまい、演奏しているときもものすごく緊張するのです。わたくしの場合、それが合わなくて。自分はどういう演奏スタイルが向いているのかと考えたとき、バレエがヒントを与えてくれたのです。それが、さきほどお話しした空間の風を感じるということです。これをもう少し詳しくお話ししますと、鎖骨に目があるようなイメージでピアノを弾くのです。目ではなく、鎖骨の目で会話をし表現する。これは、わたくしがバレエの先生によくいわれていたことなのです。

──鎖骨に目があると思うと、自然と目線が上がり、視野が広がりますね。

姿勢も良くなりますし、緊張感がとれてマインドもおアゲになりますので、自然と自信に満ち溢れてくるのです。ステージでもっとも自分らしくいられる方法を、わたくしの場合はバレエが教えてくれたといっても過言ではないです。

GoJoinRyo "CASTLE~迷宮の城~" Official MV

──そうだったのですね。では、言葉や会話の頭に“お”をつけるようになった理由は?

全てに敬意と品位をと思っておりまして。

──分かりました。五条院さんはまずTikTokで話題になった訳ですけど。Tik Tokをやろうと思った理由はなんだったのですか?

自分の存在や音楽を知ってもらうには、いま流行ってるものの力を借りなければいけないと思って、おヤングな世代にて非常に流行っているおTikTokという表現世界にちょっと舞い降りてみようと思ったのがきっかけです。

──TikTok、YouTubeなどのSNSメディアで表現するとき、五条院さんが一番心がけていることは?

おスワイプさせないなにか強烈なインパクトを与えたいというのを常に意識しております。それが見た目なのかピアノの技量なのか言葉なのか。それ、は時と場合によって違うのですが。

──TikTokをきっかけにテレビの情報番組なのにも出演されて、いまどんどん知名度が広がってきている。この状況に対して、どう思ってらっしゃいますか?

おバズした当初は、世間は五条院という存在を意外と受け入れて下さるんだなと思いましたね。やっとこの世界で自分が呼吸をしているというのを感じました。いままで、自分はこの世に本当に存在しているのかどうか。それさえも分かりませんでしたから。

──え、そうなのですか?

はい。だから「自分はこの世に存在していいのだ」、「自分がこの世でやるべきことはピアノ、音楽なのだ」ということに改めて皆様のお陰で気づけて、強くなれた気がします。心のなかのポジティブな世界が広がりました。小さい頃からピアノやバレエ、なにかを表現しているときだけは、私はずっと無敵だったのですが、その無敵であるはずの表現舞台の場がおコロナ禍でどんどん失われてしまい。そこに、自分を表現する音楽はおクラシックではないのかもという葛藤時期も重なり、おアゲおバイブスが下がってどんよりした世界が続いてたのですね。だけど、勇気を振り絞ってTikTokの表現世界に降り立ってみたら、皆様が認めてくれた。ですから、本当に生きる活力になってますね。皆様の反応が。

──そんな皆様の反応が楽しみな2ndミニアルバム『Marvelous』が発売されました。今作のコンセプトは?

前作(『Gojolous』)が勇ましく麗しい五条院の城をテーマのもと、Piano Beat Musicというものを掲げ、攻めたサウンドで作ったものだったのですが。今作はそれとは表情を変えて、ピアノ1本でどういう表現ができるのかというものに挑戦いたいました。夏に出るアルバムですので、「お暑いでございますね、皆様」というのがコンセプトです。

──暑中お見舞いのようなものですね。

五条院の(涼)を感じていただけたら。

──それを伝えるために、ジャケットでは幼児プールに? これもまた、インパクトある仕上がりになっていましたね。

そうですね。これは夏休みという感じを出したくてちょっとお茶目な五条院を表現してみました。ジャケットはお茶目なのですが、サウンドはまったくお茶目でないところがギャップなのかしらと思っております。

2ndミニアルバム『Marvelous』ジャケット写真

──このお茶目なジャケットイメージに一番近い夏をテーマにした軽快な「ENDLESS SUMMER」もありますが、それ以外は「Rose Waltz」など、かけ離れてますものね。

この曲はRose、赤いバラの一生を描いております。バラは私のイメージだと大胆だけれども繊細で、麗しくて勇ましいけれども儚い。それを表現したくて書きました。赤は情熱的、クラシック用語でいうとアパッショナート。そういうイメージで生まれた曲です。

──今作をこのように楽しんでもらえたという要望はなにかありますか?

皆様自由に聴いていただいて。そこから何かしらインスピレーションがをうけていただけたなら,それは誠に光栄でございます。

──11月3日には品川インターシティホールでの単独公演も決定しています。こちらはどのような公演になりそうですか?

五条院が活動を始めて2年目ということで、2年目の五条院。その集大成を堂々と披露できる場にしたいです。

──コンサートで五条院さんがいつも心がけていることは?

聴いてくださっている皆様を緊張させないことです。ずっと安らぎの場であって欲しいと思っております。

──ピアノのコンサートだけれども、クラシックのように緊張して聴く必要はないということですか?

わたくしは、音楽はそのような緊張感を皆様に与えてはいけないと思っているので、鼻をすすっちゃいけない、咳払いしちゃいけないということはまったくありません。わたくしの音楽世界に浸って、周りの目を気にせず、自分のお魂のままに音、そしてこの空間をラフに楽しんでいただきたいと思っております。ですから、曲中でお手拍子をしてもいいですし、踊っちゃってもいいですし、なんでもいいのですよね。とにかく、お魂を解放して欲しいです。わたくしのお生コンサートでは。

──ドレスコードはなにかあるのでしょうか?

五条院のおギャル(女性ファンの呼称)たちは「お洒落して行きたい」という方が多くて、お洒落していらっしゃるのですが。お洒落したい人はお洒落すればいいですし。なんでもいいですよ。わたくしのコンサートに人生最大のお洒落をしてきてもいいですし、おパジャマでいらっしゃってもいいですし。皆様が本当に自分らしくいてくださるならなんでもいいのです。自分らしくいるときの心が一番お美しいと思っておりますので。

──それでは最後に、読者の皆様にコンサートに向けてメッセージをお願いします。

お美しい皆様、一緒に麗しい世界でお魂を解放しましょう。

PRESENT

メッセージ付き直筆サイン色紙を1名様に!

※転載禁止

受付は終了しました

  • 東條祥恵

    取材・文

    東條祥恵

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