ASKA、デイヴィッド・フォスターとの競演コンサート&全国ツアーについて語る

インタビュー | 2023.02.22 15:00

──4月からはバンド形態での全国ツアーがスタートします。詳細は未定とのことですが、今の時点でイメージしていることはありますか?

前回のツアーとはセパレートで考えています。前回のツアーはSATOKOがドラムということで、独特のツアーになりました。同じものを狙ったら、超えられないので、今回はASKAバンドのレギュラー江口信夫が叩きます。前回のイメージを捨てて、真逆のステージで押そうと考えています。

──全員男性という編成のバンドになるわけですね。

そうです。ゴリゴリのロックをやります。ストリングス(Get The Classics Strings)がいないのは、ちょっとさびしいですけどね(笑)。

──ツアー・タイトルは『ASKA Premium Concert Tour -Wonderful World- 2023』で、“Wonderful World”という言葉が入っています。最新アルバム『Wonderful World』を中心としたツアーになるのですか?

いえ、毎回そうなのですが、“44年目のありったけ”という気持ちでのぞむので、新旧の曲を織り交ぜてやる予定です。

──最新アルバム『Wonderful World』にも「どんな顔で笑えばいい」のようなゴリゴリのバンドサウンドの曲もありますし、個人的には「だからって」「誰の空」なども、生演奏で聴きたい曲です。

最新アルバムの曲も数曲やるかもしれませんが、まだ曲目は確定していません。バンドでやる強みとしては、ステージ上での一体感に優るものはないんですよ。一体感のある熱いライブをなるのは間違いないですね。

──今後、追加の日程が発表される予定とのことですが、アジアでのライブも入ってきそうですか?

アジアでも何か所かやりたいので、現在調整中です。初めての国も入ってくるかもしれません。たとえば、マレーシアは税制など制度の関係で、海外のアーティストがコンサートをやるのは難しい状況があります。でも“文化交流”という趣旨であれば、可能性があるとのことです。環境が整ったら、やりたいですね。以前、シンガポール公演をやった時にも、多くのマレーシアの方々が観に来てくれました。開催できたら喜んでくれると思うので、実現に向けての努力は惜しまないつもりです。

──ASKAさんは、これまでも“文化交流”という趣旨のもと、アジアでの公演を積極的に行ってきました。

韓国公演もやりたいですね。2000年の韓国公演の現地スタッフが大勢残っているんですよ。「もう1度、日本との関係を修復したい」との思いを持っている人たちが、声をかけてくれているので、望まれているのならやりたいという気持ちは強いですね。

──韓国との音楽交流がほとんどなかった2000年に行ったCHAGE and ASKAでの韓国公演も意義深いものでした。当時、韓国で観させていただきましたが、さまざまな困難を乗り越えての2日間の公演、感動的でした。あのコンサートにかけるASKAさんの強い思いと大きな志に胸を打たれたことは、今も強く印象に残っています。

当時は、一部ではありますが、日韓の親善コンサート開催を快く思わない人たちもいたので、命をかける覚悟でやっていました。薫も家族も不安がっていましたが、「お父さんは強いから、怖がらなくていいから。大丈夫だから」と言ってステージに立っていました。今、世界は緊張状態が続いています。どこかで新たな火種が生じたら、日本が巻き込まれる可能性もあるでしょう。音楽を通じて、隣国との民間交流に少しでも貢献できたらと考えています。

──2022年のASKAさんの音楽活動はとても密度が濃かったですが、2023年の活動も早くも、とんでもないことになっています。ツアー後の活動については?

ツアーが終わったら、すぐにアルバムを作りたいですね。デイヴィッド・フォスターとの共演、アジアも含めたツアーなど、さまざまな刺激を受けることが、曲作りにもなんらかの形で反映されるでしょうし、曲を作ること、ライブをやることが自分の役割だと考えています。

デイヴィッド・フォスター氏から日本の音楽ファンへ

  • 長谷川 誠

    取材・文

    長谷川 誠

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