halcaが2ndアルバムを引っ提げ、初のフルバンド編成でのツアーに挑む!

インタビュー | 2023.04.15 12:00

──このアルバムでも新録曲でチャレンジされていますね。例えば北川勝利さん(ROUND TABLE)の「なんで?なんで?なんで?」は80年代ディスコっぽい雰囲気のポップチューンで。

デビュー前から、いつかアルバムを作れる日が来たら北川さんに「曲を作ってほしいです」と言おうと思っていました。だけど1stアルバムではタイミングなどが合わなくて、実現しませんでした。それから「誰彼スクランブル」で田淵智也さん(UNISON SQUARE GARDEN)、「告白バンジージャンプ」で前山田健一さんなど、すごい方たちに曲を書いていただきましたが、曲に飲み込まれず、halcaっぽさは残そうと必死でやってきた今、このタイミングで実現できて良かったです。「なんで?なんで?なんで?」は誰が歌ってもかわいくなれる曲だと思うけど、halcaスパイスを加えて、かわいいだけで終わらせないようにしたくて。そのバランスが難しかったんですが、今までの経験が活かせたかなと思っています。

──北川さんのほかの新録曲の作家陣も豪華ですね。

「LOVEして」は、ミニアルバム『white disc+++』で「君だけ」を作詞作曲してもらったコレサワちゃんにお願いしました。「君だけ」を好きだと言ってくれるのがファンの方だけでなく、身近にも多かったので、早く第二弾ができたらいいなと思っていました。でも同じことを繰り返すのは違うなと。コレサワちゃんといえば「たばこ」のイメージがあるかもしれないけど、私の中ではコレサワちゃんは明るくて、ポップな印象があるし、ライブでもクルクル回りながら歌うのもかわいかったので、私もできるようになりたくて。あとアルバムはお祝い事でもあるからハッピーな曲が欲しいなと思って、「みんなでかわいく願望を伝える曲にしたいです」とリクエストしました。

「LOVEして」YouTube ショート

──「LOVEして」はサビの「愛してよ」や「なでなでして」がかわいいし、「ねぇ」はお客さんと掛け合いできる、まさにライブチューンですね。そしてthe peggiesの北澤ゆうほさん作詞・作曲の「BUZZER BEATER」はさわやかでアップテンポな青春ソングっぽいですし、タイトルや歌詞の内容はバスケットボール中継のテーマソングにピッタリです。

ゆうほちゃんとは、『彼女、お借りします』というアニメで、the peggiesがOP曲「センチメートル」、私がED曲「告白バンジージャンプ」を担当する縁があったんですけど、実はその前に、アニメ『青ブタ(青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない)』のOP曲「君のせい」で初めて知りました。「君のせい」の編曲が、私もお世話になっている川口圭太さんという共通点があったので、何とか近づけないかと思っていました(笑)。その後、『彼女、お借りします』でご一緒することになって、運命的なものを感じましたね。ゆうほちゃんにも曲を作ってほしいと思っていたところに、「2ndアルバムで曲を書いてほしい人はいますか?」と尋ねられたので、ゆうほちゃんの名前を挙げようと思っていたら、スタッフさんもゆうほちゃんがいいと思っていたそうで。すぐにお願いのメールを送ったらOKをもらいました。事前の打ち合わせで、the peggiesのライブでお客さんたちを引っ張っていくようなパフォーマンスがカッコいいなと思っていたので、そういう曲がいいということと、私が最近思っていることなどを伝えたり、ライブで私が歌っていたらどんどん自信を持てて、カッコつけられるような曲にとお願いしました。ゆうほちゃんも「halcaちゃんがライブで歌っているのを想像しながら作ったよ」と言ってくれて嬉しかったです。「まだ、まだ、やれるはずだろう!」など、ひと踏ん張りしたい時に聴くと元気が出るんじゃないかなと思います。

──1stアルバム同様、「weather through」はご自身で作詞もされていますね。

自分で作詞させてくださいとお願いしましたが、すごく緊張しました。デビュー曲「キミの隣」の作・編曲してくださった川崎(智哉)さんの曲に詞を書いたのですが、川崎さんに作曲していただく時は宮嶋(淳子)さんに作詞していただくことが多かったので、「宮嶋さんが書いたほうが良かった」と言われたらどうしようと。でもレコーディング後に川崎さんから「僕も気に入ってます」というメッセージをいただいて、頑張って書いてよかったとホッとしました。

──ファンやリスナーの方たちへのチアソングであると同時に、自分を奮い立たせるような内容ですね。

活動を続けていく中で、しんどいなと思う時もあったし、「私は毎日、幸せ100%です!」みたいな歌詞を書きたくなかったので、少しリアルな自分の気持ちを入れつつ、きっとみんなもそういう日があるだろうなと思ったので、聴いてくれる方も自分も励ませる曲にしたくて。

──アルバム全体を通して聴くと勢いがある「時としてバイオレンス」からジェットコースターのような曲の連続だったのに、終盤のエモい「キミがいたしるし」、ラストはミディアム系で歌い上げる「ロマンティックマニフェスト」で終わって、まとまりのある1枚になったと思います。ただ4月29日から東名阪ツアー『halca first tour 2023 "nolca solca culca"』が始まりますが、このアルバムを中心にライブをやるのは大変そうですね。

どうしようかなとちょっと心配かも(笑)。アルバムを引っ提げてのライブ、更にツアー自体も初めてなので、アルバムからどのくらいやったらいいのか悩みました。でもせっかくアルバムを作ったし、いろいろな場所でアルバムを聴いてくださいと言い続けてきた以上は全曲やらなきゃと(笑)。ツアーで初めて私のライブを見る人やアルバムを聴いていない状態で来てくれる人に1曲でも好きだなと思える曲を見つけてもらえたら嬉しいです。

──ちなみにツアーはアルバム制作時には決まっていたんですか?

正式に決まったのはアルバムが発売される少し前です。でも1stアルバムの時も発売後にツアーが決まったので、何となく予想はしていました。残念ながらその時は中止になってしまいましたけど。

──2020年5月に初めてのツアーを東名阪で行う予定が新型コロナによる緊急事態宣言、イベント自粛要請によって中止になってしまって。

中止になった時はすごくつらかったけど、みんなも同じ気持ちと思って、この機会を待ちわびて、遂に3年越しのリベンジです! すごく嬉しいんですけど、プレッシャーも大きくて。お待たせした分、皆さんの期待も大きいと思うし、ツアー自体が初めてなのでどういうものなのかもわからないので。でも初心に帰るつもりで、皆さんに「私がhalcaです!」とわかってもらえて、皆さんに楽しんでもらえるように、たくさん歌いたいなと思っています。

──3年前と比べて、曲数が大幅に増えたので選曲も悩みの種では?

いつものライブよりも多めの曲数を歌えるのですが、2ndアルバムもあるし、3年前にやる予定だったツアーで歌いたかった曲もいっぱいあって。3カ所あるので、各会場ごとに楽しんでいただけるようなセトリにしたくて、かなり悩んでいます!(笑)。

──今回歌えなかった曲は次のツアーを実現させて、その時に歌おうという気持ちでいいんじゃないですか?

最初だからと全部詰め込もうとせず、自己紹介モードでやって、またツアーで行く時に、歌おうと思いました。セットリストを組んでいたら、全曲ライブやりたいよねという話にもなりました。アルバムが3枚や5枚とキリがいいところになったら、やってみたいなという新たな夢ができましたね。

──ここ数年は、1日でアッパーな楽曲中心でみんなで盛り上がる「Help Me」とアコースティックでじっくり聴かせる「live playground」と昼夜で2パターン分けるケースが多かったんですが、今回は1日1ステージというところにも全力投球、完全燃焼する意気込みを感じます。

昼夜公演があると、それだけ曲を歌えたり、会えるお客さんも増えるので楽しいんですけど、ペース配分も考えなくてはいけなくて。今回は各会場その1回に集中できるのがいいですね。1回しかない分、失敗しちゃいけないというプレッシャーもあるけど(笑)。

──halcaさんのライブはエネルギッシュでお客さんを引っ張っていくパフォーマンスだし、今回は特に2ndアルバムを中心に構成する以上、1日2ステージはいくらhalcaさんでも体がもたないと心配だったので安心しました(笑)。

私はリハーサルでも全力でやってしまうタイプで、1日に「Help Me」と「live playground」を一緒にやる時は4ステージやっている感覚で。今回は更にかなり歌うし、動くし、ライブ後には干からびてしまうかも(笑)。あとこのツアーで初披露する曲も多いので、楽しみにしていてください。

──今回のツアーの見どころや注目ポイントは?

フルバンド編成での初めてのライブになります。ステージでひとりで歌うライブも好きですけど、バンドさんが一緒にいてくれるとステージも華やかになるし、楽器が発する生音の響きや迫力を感じられるのも気持ちいいと思います。演奏中にアドリブがあったり、終わり方など完成音源と違うところもあるので、その違いや予想外の部分も楽しんでいただきたいです。バンドにはお世話になっている川口さんも参加してくださるのも心強いです。これまで作曲や編曲で関わってくださっている方ですから。

──そして今年の5月にメジャーデビュー5周年を迎えます。感想はいかがですか?

「もう5周年なのか?」って。私の体感ではまだ3年くらいなんですけど(笑)。2020年からコロナ禍に入って、あまり活発に動けなかったこともありますが、ステイホームで家にこもっていた時期も今振り返れば大切な時間だったなと。私がデビューした時に既に5周年を迎えていた先輩や周りのアーティストさんたちみたいには、自分はまだなれていないと思っていますし、どんどん新しい子たちがデビューしているので、私が先輩たちに憧れ、目標としたように、私もそう思ってもらえる存在になりたいです。貫禄を付けて、ちゃんとやることをやって(笑)。ライブパフォーマンスで感じてもらえるよう頑張ります。

──この5年の中で印象深かった出来事やターニングポイントになった曲やライブなどを挙げていただけますか?

「自分が変わったのかなと思ったのは『キミがいたしるし』の時です。曲自体は苦戦した記憶もないし、自分ではいつも通りやっていたつもりだったんですけど、お世話になっている方や周りの方から『halcaちゃん、成長したね』という声をいただくことが多くて。この曲のリリース後にライブパフォーマンスも変わった気がしました。フェスで初めて歌った時、『こうやって動いてみたい』とか『パンと鳴る音に合わせて大きく手を広げたいな』という感情が湧き上がってきて。それはジャケットやMV撮影の時、イメージを膨らませながらやっていたことも大きかったと思います。『会いたかったけど会えなくなってしまった大切な友達を想い浮かべで歌って』というディレクションをいただいて、どうしようもない、やるせない気持ちを表情で作ったり。ライブやMV、ジャケットすべてが歌うこと、表現することにつながっているんだと再認識できました。

──近況ですが、この4月からFMヨコハマで放送中の生ワイドラジオ番組『Tresen』の月曜アシスタントを担当されています。

実はこの取材の前日が初回放送でした。オーディションを受けて、合格したよ!と連絡がきた時、すごく嬉しかったけど、「私で大丈夫ですか?」と思わず聞いてしまいましたが、スタッフの皆さんは「halcaちゃんらしく、楽しくやってくれたらいいから」と言ってくださいました。レギュラーの生放送も4時間という長時間のラジオも初めてですが、DJの方ってすごいなと改めて思いました。メインDJの植松哲平さんは、CM中などオンエアにのっていない時は緊張する私に「どんな食べ物が好きなの?」とか、「これから悩むことがあっても気にしなくていいと思うよ」と気を遣ってくださったり、優しい言葉をかけてくださって。雑談をしていたのにオンマイクになると急にトークモードになって、私も少しでもそうなれるように頑張らなきゃと思いました。
番組には私にとっての先輩や後輩、仲のいいアーティストさんなど、様々な方がゲストでいらっしゃると思いますが、皆さんの良いところを引き出せるようになりたいです。小さな目標としては人見知りしてしまう私なので、この番組をきっかけに人見知りも克服したいです(笑)。この番組では、私の声や楽曲を聴いたことがない、幅広い方が聴いてくださっていると思うので、たくさんの出会いも楽しみです。アシスタント前任のSakuさんが大事にしてきたものを守りつつ、受け継ぎつつ、私のキャラクターもアピールできるように頑張りたいと思います。まだ始まったばかりで緊張しっぱなしだと思いますが、全力で頑張りますので、応援してください。

──他に今後のご予定やお知らせはありますか?

『Animelo Summer Live 2023 -AXEL-』の8月27日公演への出演が発表されていますが、あとはまだ発表できないことがたくさんあって。まだ言えないですが、今後、いいお知らせを必ずお届けしますので、お楽しみに!

──では皆さんへメッセージをお願いします。

2ndフルアルバム『nolca solca』は私が胸を張っていいものができたと皆さんにオススメできる1枚です。そんな大好きなアルバムを引っ提げて、初めてのツアーができて嬉しいです。3年前のリベンジも込めて、新曲だけでなく、デビューの頃からの懐かしい曲やみんなが好きと言ってくれる曲なども歌います。カッコいい曲からかわいい曲までhalcaにお任せあれ!(笑)
私がテーマ曲を歌ったアニメで知ってくださった方、フェスやイベントなどちらっと見たことがあるという方たちの印象を、このツアーで変えてみせます! 今まで見たことがないhalca、いつものhalca、いろいろなhalcaを感じてもらえるライブにするつもりなので、まだお会いしたことがない方にもたくさん来ていただきたいです。気合を入れて頑張ります!
まだhalcaのライブを見たことがない方は『nolca solca』の初回生産限定盤Bにhalca
7th LIVE『Help Me!!!!!!! PRESSURE PRESSURE & live playground #003』のセレクション映像を収録していますので、予習してみてはいかがでしょうか?(笑)
5月に6年目に突入しますが、halcaらしく頑張っていきますので、これからもよろしくお願いします!

PRESENT

サイン色紙を1名様に!

受付は終了しました

公演情報

DISK GARAGE公演

LAWSON presents halca first tour 2023 “nolca solca culca”

2023年4月29日(土・祝) 大阪・Shangri-La
2023年4月30日(日) 愛知・SPADE BOX
2023年5月6日(土) 東京・Spotify O-WEST

チケット一般発売日:2023年4月15日(土)10:00

RELEASE

『nolca solca』

2nd ALBUM

『nolca solca』

(SACRA MUSIC)
2023年1月25日(水)SALE
※初回生産限定盤A・B[CD+DVD]、通常盤[CD]

※画像は上から初回生産限定盤A、初回生産限定盤B、通常盤

INFO

FMヨコハマ(84.7MHz)で放送中の生ワイド番組『Tresen』月曜日アシスタントDJにhalcaが決定!

<番組名>『Tresen』
<放送局>FMヨコハマ(84.7MHz)
<放送日時>毎週月~金曜日15:00~19:00(halcaの出演は月曜日になります)

番組HP
https://www.fmyokohama.co.jp/program/tresen

  • 永井和幸

    取材・文

    永井和幸

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