家入レオ×麻倉もも 日比谷野音で競演予定の二人のスペシャル対談

インタビュー | 2024.02.21 18:00

家入レオが3月16日(土)、17日(日)の2日間にわたって、日比谷野外大音楽堂で「家入レオ YAON ~SPRING TREE~」を開催する。1日目は家入レオのワンマン、2日目は福岡の中学・高校の同級生であり、声優として活躍する麻倉ももを迎えたツーマンライブとなっている。そこで、DI:GA ONLINEでは、学生時代に夢を語り合っていたという二人の対談を実施。当時の思い出を紐解きながら、10年以上の時を経て実現したコラボシングル「希望の名前」の制作秘話とツーマンへの思いを語ってもらった。また、対談後には家入に残ってもらい、約9年ぶりとなる野音ワンマンの意気込みも聞いた。
──ツーマンライブが決定した心境から聞かせてください。
麻倉ただただ嬉しかったです。レオちゃん本人から直接、電話で誘ってくれたことも嬉しかったですし、その時に自分にとって、ももちゃんの存在は他とはちょっと違う。今、こういう関係を大切にしていきたい、みたいな気持ちを伝えてくれて。ぜひ私も一緒にやりたいって思いました。
家入今回のことで、やっぱり自分が楽しんでると、人の熱って伝染していくんだなっていうことが一番嬉しい発見でした。彼女の歌ってる姿を見たい、一緒に歌いたいって思うだけでこんなに力が湧いてくるんだっていう。今から3月がすごく楽しみです。
──どうして一緒にやりたいって思ったんですか。
家入「希望の名前」という曲に出会って。メロディがすごくキラキラしていて。パッとももちゃんの顔が浮かんで。そのキラキラが、自分の中の潜在意識からももちゃんの名前を結びつけてくれたのかなと思うんですけど。そのとき、3月に野音ライブを2日間することが決まっていたので、両日ワンマンでやるのもいいけど、この曲をももちゃんと一緒に歌えたら、もっともっと喜びが大きな波動になっていくんじゃないかなって思って。本当は会って直接伝えたかったんですけど、なかなかスケジュールが合わなくて。せめて声で伝えたいと思って、ももちゃんに電話して、「ご一緒したい」ってお声がけをして。
──先ほど「他とは違う存在」とありましたが、家入さんにとってどんな存在ですか。
家入ももちゃんは自分の中で、言葉が追いつかない存在というか。紙資料に<親友>って書いてあるんですけど、もちろん親友なのかもしれないですが、親友っていうのにも照れくささを感じる(笑)。同志とか戦友とも違って。私が16歳のときに上京して、編入した高校は芸能科で。もう皆さんお仕事をなさってる方たちだったので、福岡の高校とは少し違った空気感だったんです。でも、ももちゃんは、私がまだ夢を志している、何者でもなかったときから、私の声を信じてくれてた1人なので、未だに会っても、その当時の自分に引き戻されるというか。なんか柔らかく自分の原点に返してくれるんですよね。焦りから「頑張ろう」と思うんじゃなくて、隣をふと見たときに、ももちゃんも自分の活動とこんなに向き合ってるから、私ももっと頑張ろうっていう。素敵な気づきをくれる存在かなと思います。
──ももさんにとっての家入さんは?
麻倉私にとってはもう始まりの人ですし、いつもきっかけをくれる、大事なところにいる人ですね。今、このお仕事をできているのも、本当にレオちゃんのおかげって言っても過言ではないぐらいで。
家入いやいや、恐縮です。
麻倉 私は学生時代、声優になりたいなと思ってはいたんですけど、本当にレオちゃんにしか言ってなくて。遠くない職業をお互い目指してたので、私は伝えたんですけど、レオちゃんは、夢のために福岡から東京に出るっていうタイミングで学校を辞めなきゃいけなくなって。学校を辞めるときに、「ももちゃんも頑張ってね」って言われたその言葉をきっかけに、今いる事務所のオーディションに応募して。その時、私は置いていかれているような感じがしたんです。とりあえず何かやってみなきゃ駄目なんだと思って、オーディションを受けたので、本当に今、こうして声優をやれているのはレオちゃんのおかげです。その言葉がなかったら、オーディションを受けてなかったと思います。普通に無理だろうなと思って、そのときはもう保育士を目指してて。進路も提出してましたし、担任の先生にも言ってたので、多分、保育士の道に進んでたんじゃないかなって思います。そういう意味でも大切な人ですし、毎回、会うたびに初心を思い出させてくれるような存在だなって思います。
──ももさんは、いろんなところで「声優の世界に飛び込むきっかけになった人」として話してますよね。家入さんはその話を聞いたときにどう感じましたか?
家入私は中学に入学して、その学校は大学まである女子校だったので、人間関係につまずいたら、10年間友達いないんだっていう怖さの中で同級生とコミュニケーションをとっていた部分があって。どこかでその心配をしながら、いつでも明るい自分でいるようにしていたというか。クラスの大半は、私は悩みもなく、常に明るいという印象を持っている子が多かったと思うんですけど、ももちゃんの隣にいると、当時から、変におどけたり、頑張らなくていいっていうのがあって。当時いたグループは全然違うし、キャラクター的にも全く違うんですけど、自分がちゃんと自分のままでらいれる人だったから、自分にとっては学校での支えだった人なんです。だから、自分は無意識でしたけど、そのお話をファンのみなさんやスタッフの方から聞いたときは、すごくびっくりしたし、逆に、その言葉に恥じぬように、私も自分の道をしっかり極めていこうと思いました。
──当時、お互いが夢を語り合えるような仲になる何か出来事はあったんですか?
家入それは、音楽部が大きいのかな。
麻倉最初にしっかり話すようになったきっかけは思い出せないんですけど、きっと、レオちゃんが私に話しかけてくれて。
家入うん。私がちょっかい出しに行ったんだと思う。
麻倉(笑)そこからいっぱい話すようになって。当時からレオちゃんが歌手を志していて、歌が上手っていうのは知っていて。私はそのとき、ミュージカルをやる音楽部に入っていたので、「入らん?一緒にやろうよ」って勧誘して。音楽部に入ってくれたのがきっかけですかね。部活が一緒だと行動を共にする機会も多いですし、そこから2人で話す機会が多くなって。
家入音楽塾ヴォイスに行く道と、ももちゃんの帰り道が同じ方向だったんですよ。だから、一緒にバス乗ったりとかしてて。でも、当時の私はクラスで明るく笑っている自分を、曲を作ることによって保ってたっていうのがあって。10代のとき作ってた曲には、学校で明るい分の影みたいなのが如実に出てるんですね。ももちゃんも、何となくそこは察してたと思うんですけど、「大丈夫?」って聞くのではなく、ただ普通に隣にいて、人生や未来の話ができたっていう存在は、当時の自分の中ではかなり珍しかったなって思います。
──お互いの夢の話を聞いたときはどう感じてましたか。
家入ももちゃんから「声優になりたい」って聞いたときは、やっぱりそうなんだというか、答え合わせをしているような気持ちになりました。「サウンド・オブ・ミュージック」をやった時に、ももちゃんが私のお姉ちゃん役で、私が弟役だったんですけど、講堂にももちゃんの声が心地よく響いていたのを覚えてて。この声を持ってたら、その道に自然に運ばれていくだろうなと思ってたし、初めて将来の夢を聞いた時は、やっぱりそうなんだって思いました。
麻倉私は、自分に言ってくれる前から知ってたので。
家入そうね。みんなに言ってたから。
麻倉出会ったときから、「私は歌手になりたい」っていうのも言ってましたし、教室でも廊下でも歌ってたので、学年全員知ってるくらいで(笑)。
家入あははは。懐かしいなー。私が今、何組にいるかがわかるっていう感じだったかもしれないです。
麻倉同じクラスになったことない子でも、「あの歌手を目指してる子ね」っていう感じでした。
──家入さんが15歳の時に作った「サブリナ」もデビューする前に聴いてました?
麻倉今、振り返ると、あれが「サブリナ」だったんだっていう感覚なんですけど、バスの中でiPodに入れた曲を聴かせもらってましたね。でも、ただの素人なので、「すごい」としか言えなくて。「こういう歌詞があるんだけどどう思う?」とかも聞いてくれて。前段階の歌詞にコメントしたりしてたんですけど、あのピースの組み合わせがこうなるんだっていう驚き。一つの曲になった時の感動というか。純粋にすごいなって思ったし、日々努力してるんだなっていうのを感じてました。
家入私は、母親が「想像できることは全部叶っていくんだよ」って育ててくれたんです。だから、気持ちや夢を言葉にすることへの抵抗感が全くない子で。授業中に手紙交換したりしてたんですけど、教科書の下に引いてたノートに書いた歌詞をみんなに回して、コメントを書いてもらったりしてて。(笑)でも、実際に曲を聴いてもらったのは、限られているから。バスの中で、ももちゃんにイヤホンを片方渡して「これどう思う?」って聴いてもらったときに、いいんじゃないって言ってもらえて。何気ないやり取りだったんですけど、それが今に繋がってたのかなと思います。
──青春ですよね。お二人の学生時代の話を聞けば聞くほど。コラボシングル「希望の名前」がぐっときます。
家入嬉しいです、そう言ってもらえて。
麻倉本当に二人の世界がもうギュッと詰まってるんですよね。こうやって今インタビューで掘り下げていただいて、エピソードを話してるんですけど、これってこのことだなってすぐ直結するような歌詞もたくさんあって。本当に私達二人にしか歌えない曲になったんじゃないかなって思います。
──<さよならに変わる言葉探してた>もそうですよね。
麻倉さっきお話した、「ももちゃんも頑張ってね」から始まった私の物語でもありますし、<2人だけの秘密が ほらこんなに。誰かの笑顔になっているよ>とか。私はレオちゃんにしか、声優をやりたいってことを言ってなかったですし、廊下に出て二人で話してたことが……。お互いのライブに遊びに行ってるんですけど、レオちゃんのライブを見てても、本当にパワーがあって。お客さんたちはそのパワーを受け取って、音楽を心から楽しんでる。あの隅っこから始まったことが、こんなにたくさんの人たちにエネルギーをあげる存在になってるんだっていう感慨深さがあるし、やっぱりグッときますね。
家入私はお受けいただいたからには、絶対にももちゃんの魅力をさらに伝えられたらいいなと勝手に思って。(笑)ももちゃんが今までリリースした曲も聴いて、彼女の持ってるかわいらしさだったり、人の心を軽くしたり、柔らかくしたり、癒やす雰囲気も感じ取っていて。でも、きっと活動する中で、苦しかったり、悲しかったりすることもあったんじゃないかなって。ステージに立って輝いてるももちゃんも気づいていない、心の奥底にある気持ちを書いてみたいと思って。2番の<鳴り止まぬ胸の鼓動/掻き消すように叫んだ>っていうところは、歌詞を書きながら絶対にももちゃんに歌ってもらいたいと思ってました。
──レオさんはそんなももさんに向けて<悲しい過去も涙も後悔さえも/あなたを照らす光に変えるの>と歌ってます。
家入「希望とか愛って何ですか?」って言われると大きすぎて、うまく言えないけど、ももちゃんがいるから私も頑張れるし、ファンのみなさんがいるから頑張れるし。ちゃんと過去と今と未来を線にするような曲にしたいと思ってたから。始まりは福岡の中学校だけど、気づいたら、お互いの周りにたくさんのスタッフがいて、さらに支えてくれてるファンのみなさんがいるっていうことを歌いたかった。
そして、いろんな壁にぶち当たるたびに、立ち止まるたびに、「レオちゃんが楽しんでいたらファンも楽しいのよ」っていう言葉をいただくことが多かったんですけど、頭ではわかるんだけど、心で理解ができなくて。でも、今回、この曲をももちゃんと歌いたいと思って、二人で歌ったときに、本当に楽しくて。気づいたらずっと笑顔でいたんです。そうすると、すごくいい雰囲気が漂って。不安の中で歌っていた時期もあった。もちろん、何かと対峙している姿が人の心を打つ瞬間に繋がるのもわかりつつ、今はそこを超えて、本当にドキドキわくわく、みんなを光の方に導いていく気持ちで歌っていきたいって思えたんです。これがデビュー当初の二人であっても、なかなかこうはならなかったと思うし、お互いがお互いの眠れぬ夜とか、傷ついたことがあったからこそ、今、伝えられるものがあるんじゃないかなって思います。

公演情報

DISK GARAGE公演

家入レオ YAON 〜SPRING TREE〜

2024年3月16日(土)17日(日)日比谷野外大音楽堂

2024年3月16日(土):ワンマン
2024年3月17日(日):ツーマン・麻倉もも

チケット一般発売:2024年1月27日(土)10:00

RELEASE

「希望の名前」

Digital Single

「希望の名前」

2024年2月21日(水)SALE
https://jvcmusic.lnk.to/kibounonamae
※本URLは2月21日0時より有効となります

■家入レオ - in the House #27
ゲスト:麻倉もも
2月21日(水)20:00より生配信!
詳細

PROFILE

家入レオ(いえいり・れお)

福岡県出身。1994 年12 月13 日生まれ。
力強さと切なさが同居するその声、感情豊かな表現力が魅力の28 歳。
2012 年2 月「サブリナ」でデビューし、その年の第54 回日本レコード大賞最優秀新人賞他、数多くの新人賞を受賞。
代表曲には、「Shine」、「Silly」、「君がくれた夏」、「未完成」、「空と青」など、しっとりとしたバラードから爽やかなミドルナンバー、バンドサウンドまで、幅広い楽曲を独自の感性と歌唱力で表現し、多くのファンを魅了している。

PROFILE

麻倉もも(あさくら・もも)

1994 年6 月25 日生まれ、福岡県出身。
2011 年の第2 回ミュージックレインスーパー声優オーディションに合格。
代表作は『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』環いろは役、『告白実行委員会~恋愛シリーズ~』瀬戸口雛役など。

  • 永堀アツオ

    取材・文

    永堀アツオ

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