ビッケブランカ、メジャー1stフルアルバム『FEARLESS』リリース!大胆不敵なポップ・ミュージックに隠されたストーリーとは?

インタビュー | 2017.07.06 20:00

インタビュー/三宅正一

──メジャーデビュー以降、いろんな場所でビッケブランカの曲と名前を聞くようになって。

ありがたいことにいい感じの状況になっている雰囲気を自分でも感じることができてますね。

──ブラックミュージックでありグルーヴィーな音楽の需要が高まっている時代性とのマッチングを感じてるところもありますか?

ああ、なるほど。でも、僕自身は曲を作るうえでそういうことは考えてないですね。とにかく、今、自分がいいと思う曲と伝えたい言葉を書くという感じで。メジャーデビューしてからどんどん発想がシンプルになってますね。僕がシンプルにいいと思う曲を書けば、それを世の中に伝えてくれるチームに恵まれているので。

──そもそもビッケブランカ氏の曲はグルーヴィーであると同時に強固なポピュラリティをたたえていると思うんですけど。マイケル・ジャクソンとSMAPがルーツであることを貫いてるというか。

そうなんですよね(笑)。今でもアメリカのアイドル出身の人の曲とか大好きだし。今年、ワン・ダイレクションからハリー・スタイルズがソロデビューして、アルバム(『Harry Styles』)が最高なんですよね。ずっとブラックミュージックの歴史を踏襲したオーバーグラウンドに届く音楽が好きだから、自分も好きなように曲を書けば自然と踊れてポピュラリティのある曲が生まれると思うんです。

──最新のアーティスト写真ですけど、これっていつかグラミー賞を獲得するという宣言でもあるんですか?(笑)

いやいや、そういうわけではないんですけど(笑)、ニューアルバムをリリースするにあたって、アー写とジャケット写真のイメージが最初に決まったんですね。この写真についてはいろんな捉え方があるんですけど。

──では、その前に曲の話を。オープニングの「FEARLESS」を経て、アッパーなモータウンビートで、チェストとファルセットをナチュラルに響かせるボーカルワークがいきなり映える2曲目「Moon Ride」でビッケブランカの核を提示しているなと。

この曲はプリンスをイメージして作ったんです。僕はプリンスを通ってなくて。

──マイケルシンパだったから?

そうなんですよ。うちの母親がプリンスを好きじゃなくて、全然僕に聴かせてくれなかったんです(笑)。ザ・ビートルズとプリンスを聴かせてくれなかったんですよね。

──お母さんの独断で?

そう。母親はカーペンターズ、ABBA、マイケルが好きで。その影響を色濃く受けているので、プリンスを聴いてこなかったんですよ。でも、アルバムを作るにあたって担当ディレクターにガッツリ聴かされて。やっぱりドハマりはしなかったんですけど、「みんなはこういうプリンスが好きなんだな」というポイントはわかったんです。「Play In The Sunshine」は好きだなと思ったり。その感じを吸収して作ったのがこの曲なんです。

──8曲目の「Broken」はEMINEMとジェイソン・ムラーズが融合したような曲だなと思って(笑)。

あははははは!そうそう、僕、EMINEMは中高生のころにめっちゃ聴いていて。この曲はまさにそういう感じを狙って作りました。最初のヴァースは一息で歌ってるんですよ(笑)

──この遊び心がいいなと。

この曲は特に遊び心を出せたなと思います。

──今は自分がリスナーから求められている音楽像を客観視できてるんですか?

ライブで感じることとか、いろんなところでお話しさせてもらったときの感覚で思うのは、みなさんが求めてくれている部分と僕がやりたいことに相違がないということで。

──とても幸福なことですよね。

幸福ですね。僕がおもいきり自分が表現したい音楽を提示して、そこに丸を付けて求めてくれる人が少なくなかったのかなと。

──あらためてどういうアルバムになったと思いますか?

今までのビッケブランカ作品とはちょっと違う性質のアルバムが生まれたという実感があって。自分が表現したいことと、みなさんが求めてくれることに相違がなかったのは幸せだなと思いつつ、そのうえでこのアルバムはビッケブランカ然とはしてないと思うんですよ。大きな変革をしたアルバムだと思います。というのは、今までで一番まじめに作ったアルバムであるということ。僕はもともとゲイミュージックが好きなんですけど、その要素がちょっと減ったんですね。それでもこのアルバムは今のビッケブランカを表す作品であり、みなさんがどういう反応を示してくれるかすごく楽しみで。ここでアルバムタイトルとアー写とジャケット写真に込めた思いの話になるんですけど。

──『FEARLESS』は“大胆不敵”という意味がありますよね。

このアルバムタイトルになったのは、制作の最後に『THUNDERBOLT』という曲が生まれたからで。『THUNDERBOLT』が生まれた時点でアルバムのコンセプトが決まったんです。

──「THUNDERBOLT」のリリックは、〈強いわけじゃない 強くありたいだけ〉というフレーズが印象的です。

そこを踏まえると、写真でトロフィーを掲げている瞬間にもいろんな裏のストーリーが見えてくるというか。一生懸命がんばって賞を取ったようにも見えるけど、当の本人はどういう心境でいるのか。そういうところも想像できると思うんですよね。怖いもの知らずの強い人は、形容するなら“ストロング”であり“パワフル”なんですよ。でも、『FEARLESS』は怖いと思うことがそこにあって、それでも立ち向かう勇気を意味している。なので、恐ろしいものも感じてるし、つらいこともあるけど、賞を取って、トロフィーを掲げてるという。

──そこに今のビッケブランカのリアリティがある。

そうですね。そういう気持ちが自分のなかで明確になったのが『THUNDERBOLT』が生まれた瞬間なんです。「ああ、今の僕はこういう精神状態なんだ」ってわかったんですよね。

──決してイケイケな精神状態で大衆と向き合っているわけではないと。

そう。でも、ビッケブランカが「つらい、わかってほしい」って表現するのは違うんですよ。みんなのほうを向いて笑ってなきゃいけないし、それが楽しくもあるけど、その裏にはみんなと同じように人間的に抱えている葛藤がある。そして、それを僕は変革が起きたこのアルバムで表現しているので、このアルバムを聴いてくれた人にも何かしらの変化が生まれたらいいなという期待を持ってるんです。

──このアルバムを引っさげて回るツアーファイナルは赤坂BLITZで開催されますけど、どういう意識で臨みますか?

思った通りに言うならば、やっと自分が望む規模の会場でライブをやれるなと。いい作品を作るために制作としっかり向き合ってきた結果として、赤坂BLITZのステージに立てるならこれまでやってきたことは間違ってなかったと思いますね。あと、僕は身体がデカいので小さいハコでライブをするとお客さんが感じる圧がハンパないらしいんですよ(笑)。なので、やっとステージに立つ僕がちょうどいい見え方になるのかなと。僕は、ライブはライブ、レコーディングは録音芸術として切り離して考えてるので。ライブはとにかくおもいきりエモーショナルにこのアルバムを体現したいと思ってます。切ない曲はより切なく、楽しい曲はより楽しく聴こえるライブになると思いますね。

■ビッケブランカ /『Moon Ride』(official music video)

 

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FEARLESS TOUR 2017

9月14日(木) 名古屋ダイアモンドホール
9月15日(金) 仙台MACANA
9月17日(日) 札幌KRAPS HALL
9月29日(金) 梅田バナナホール
9月30日(土) 福岡INSA
10月14日(土) 赤坂BLITZ 【ツアーファイナル】
Tickets:8月1日(火) SALE

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8月5日(土) 国営ひたち海浜公園(茨城県ひたちなか市)

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Major 1st Full Album
「FEARLESS」

(avex trax)
7月5日(土) Release!
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