フレンズ 今やれること、今やりたいことをすべて注ぎ込んだような「コン・パーチ!」ツアー、TOKYO DOME CITY HALLライブレポ!

ライブレポート | 2018.12.08 13:00

PHOTO:Ray Otabe

2018年11月29日(木) TOKYO DOME CITY HALL 〜コン・パーチ! Release Tour〜 シチュエーション・コメディ season3

「ツアー初日!」「初日へようこそ!」「初日なんです!」

「常夏ヴァカンス」でスタートし、「NO BITTER LIFE」で「NO BITTER LIFE!」「イェイ!」の掛け合いを盛大に行い、続くアルバムのタイトル・チューン「コン・パーチ」でオーディエンスを右に左にステップを踏ませたあとの最初のMCで、おかもとえみ(Vo)とひろせひろせ(MC,Key.)は何度もそう叫び、フロアに笑いと拍手が広がった。

8月1日には初のフル・アルバム『コン・パーチ!』をリリースし、精力的に各地の夏フェスを回り、9月30日東京ドームシティホールを皮切りに全国12ヶ所のワンマン・ツアーに出る、その初日に関東圏を台風が直撃。延期になってしまったがゆえの、このMCだったわけだ。

PHOTO:近藤みどり

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当然ながら相当無念だったようで、ひろせひろせ、「あんなに台風嫌いになることないよ!」。その次のMCでは、振替公演をどうしても今年中にやりたいと主張したこと、そんなの普通会場が空いていないものなのに、フレンズのスタッフチームは敏腕で、今日こうして開催できるようにしてくれたことを改めて報告。フロア、また拍手。

という無念を晴らすぞ!という気合いに満ち満ちていたであろうこと、ツアー11本回って来ただけあって歌も演奏もパフォーマンスもすべて仕上がっていたこと、その両方が力いっぱい表れた、すばらしいライブだった。

『コン・パーチ!』のアートワークに使われた人物イラストのパネルが、8体ディスプレイされたステージ。中盤でサルの着ぐるみダンサー4人が加わり、三浦太郎(Gt,Vo)のネタ曲「元気D.C.T~憧れのマチュピチュ~」で、映像も使って小芝居をくり広げる。続く「Fisherman」では、全員魚の被り物を装着。10曲目「そんな感じ」から12曲目「街」まではアコースティック・コーナー。大詰めの15曲目「オールタイムラブ!」では特効の金テープ発射、16曲目「塩と砂糖」では、恒例、オーディエンスに振りを教えてみんなで盛大に踊る。福岡でメンバー揃って観に行ったという『ボヘミアン・ラプソディ』にいたく感銘を受け、そのあとも2回観に行ったと話したひろせひろせは、ライブのヤマ場になるとフレディ・マーキュリー・スタイルのマイクスタンド(上半分しかないやつ)を、ことあるごとに持ち出す──。

という、アルバムのツアーというよりも、「バンド結成10周年記念ライブ」とかみたいな、今やれること、今やりたいことをすべて注ぎ込んだステージだった。17曲目=本編ラストが、最初におかもとえみとひろせひろせが一緒にこの曲を作ったことでフレンズが始まった「ベッドサイドミュージック」だったことにも、そう感じた。

PHOTO:Ray Otabe

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あと、2年前の渋谷WWWワンマンあたりから「目標は東京ドーム!」と公言していたバンドが東京ドームシティホールでワンマン、ということで、ことあるごとにお隣の東京ドームのことがMCで出て来るライブでもあった。本編後半でのおかもとえみの「いつか東京ドームで待ってて!」「みんなを引き連れて東京ドームへ行きたいの!」という言葉には、特に切実な思いがこもっていたし、オーディエンスもそれを強く共有していたように感じた。

アンコールの1曲目の「Don’t Stop」は「振替になっちゃったから今日は特別に、バラードを」と、東京ドームシティホールでだけ披露。続く「夜にダンス」「ビビビ」で本日最大のピークを作ったあと、着ぐるみダンサーズも加わって記念撮影をする前に、ひろせひろせ、思わず「終わっちゃったなあ……」と漏らす。「フレンズ、韓国とブラジルで再生回数が多いんです。コメント、だいたい『この太ってる人はいらない』って書いてあります」などという自虐ネタをぶっこみながら、ライブ全体をおもしろく楽しく回す役割を担っている彼の言葉だけに、なんだかとても印象に残った。

なお、次の東京ワンマンは2019年1月31日(木)のNHKホール!ということは、すでにアナウンスされていたが、その日から3曲入りのライブ会場限定シングルをリリースすることが、アンコールで新たに発表された。2月2日(土)大阪GANZ toi,toi,toi、2月3日(日)名古屋JAMMIN’ のワンマン3会場のみでの発売される。

PHOTO:近藤みどり

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SET LIST

01. 常夏ヴァカンス
02. NO BITTER LIFE
03. コン・パーチ!
04. TITLE ROLE
05. ナイトタウン
06. 元気D.C.T ~憧れのマチュピチュ~
07. Fisherman
08. またねFOREVER
09. シルエット
10. そんな感じ
11. とけないよ
12. 街
13. Hello New Me!
14. love, ya!
15. オールタイムラブ!
16. 塩と砂糖
17. ベッドサイドミュージック

EN1. Don’t Stop
EN2. 夜にダンス
EN3. ビビビ

公演情報

DISK GARAGE公演

フレンズ 2019新春ワンマンライブ「グランパーティー!」

2019年1月31日(木) NHKホール[東京]

チケット一般発売日:2018年12月16日(日)

フレンズ 2019新春ワンマンライブ「プティパーティー!」

2019年2月2日(土) GANZ toi,toi,toi[大阪]

チケット一般発売日:2018年12月16日(日)

フレンズ 2019新春ワンマンライブ「ミディパーティー!」

2019年2月3日(日) 伏見 JAMMIN'[愛知]

チケット一般発売日:2018年12月16日(日)

PROFILE

フレンズ

2015年結成、おかもとえみ(Vo)、ひろせひろせ(MC, Key)、長島涼平(Ba)、三浦太郎(Gt)、SEKIGUCHI LOUIE(Dr)からなる男女混合5人組バンド、フレンズ。ライフスタイル、友情や恋愛を、オフビートな独特のユーモアで耳なじみのいいPOPサウンドと、お客さんと一緒に楽しみながら作り上げる自由なスタイルのライブパフォーマンスが人気の自称神泉系バンド。

  • 兵庫慎司

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