ニューロティカ 新宿LOFT295回目は初対バンから34年、THE COLLECTORS! それぞれのロック道を貫いてきた両者が再び交わる!

ライブレポート | 2021.09.13 18:00

武道館deロックバカ やれるもんならやってみろ!
ニューロティカ 新宿LOFT出演300回 カウントダウンシリーズ 295回目
(ゲスト:THE COLLECTORS)
2021年9月5日(日) 新宿LOFT

2022年1月3日(月)に初の日本武道館ワンマン『ニューロティカの『心燃会』 ~俺たちいつでもロックバカ!!~』を控えたニューロティカが、すでに武道館を経験している“武道館のパイセン”を招いて行う対バンシリーズ『武道館deロックバカ やれるもんならやってみろ! ニューロティカ 新宿LOFT出演300回 カウントダウンシリーズ』。ロフト295回目のステージとなり、シリーズ2戦目となる対バンは、2017年に日本武道館で『THE COLLECTORS live at BUDOKAN "MARCH OF THE MODS "30th anniversary 1 Mar 2017』を開催した、THE COLLECTORS! あっちゃんが保管していたチラシ(フォトギャラリーに画像あり)によると、コレクターズとの初対バンは1987年6月3日@新宿ロフト。あれから34年、それぞれのロック道を貫き、新宿ロフトで再び交わった両組の対バンは一体どんなライブになったのか? 期待せずにいられない!!

先攻はコレクターズ。観客の大きな拍手に迎えられてメンバーが登場すると、楽器隊は揃いの“武道くんTシャツ”を着用! ロティカへの配慮と愛情に優しさを感じる中、加藤ひさし(Vo)がステージ中央にスタンバイ。ドラムのカウントから、1曲目「ヒマラヤ」でライブの幕を開ける。丁寧に力強く、堂々とした歌と演奏で観る者を圧倒するコレクターズ。加藤の胸に迫る歌声や、古市コータロー(Gt)のうねるギターにゾクゾクと鳥肌が立つ! 新宿ロフトで観るコレクターズ、ヤバい!! さらに間髪入れず始まったのは、YouTubeでニューロティカがカバーした「MILLION CROSSROADS ROCK」。重厚かつドライブ感のある歌と演奏が胸踊らせるこの曲に、フロアを埋める観客が両手を挙げて応える。カバーしたロティカへのアンサーにも、武道館を目指すロティカへのエールにも聴こえた、この曲。<ああ 遠い空に虹が伸びてゆくよ>の希望に溢れた歌詞が、なんとも心強い。

加藤ひさし(Vo)

古市コータロー(Gt)

山森"JEFF"正之(Ba)

古沢"cozi"岳之(Dr)

ヒートアップした会場の雰囲気を、甘く切ない「ミッドナイト・レインボー」で一変すると、「どうも、コレクターズです。ロフト、懐かしいですね!」と加藤の挨拶でMCが始まる。「ニューロティカが武道館やるってことで、今日は2022年1月3日ということ以外は喋らないです!」と宣言する古市に、「なに、年賀状でもくれるの?」と加藤がボケると、会場に笑い声がこぼれる。「ニューロティカとはアマチュアの頃からやってて、ロフトが遠くにあった頃からやってんだよね? レコード会社で一緒だったこともあるから、レーベルメイト?」(加藤)「レコーディングスタジオのロビーにテレビがあってさ、メロドラマみたいなのをやってたんだけど、修豚がそれ見て泣いてたね」(加藤)と息の合った掛け合いでロティカとの思い出を語ると「俺たちも武道館でやったけど、ロックバンドが目指してやるにはいい場所なんで。ぜひ成功させて欲しいですね!」と力強い言葉を掛け、「お願いマーシー」の痛快なロックンロールでさらに勢い付ける。

ドラムのビートに観客が手拍子合わせて軽快に始まり、観客を踊らせた「TOUGH」に続くMCでは、「2022年1月3日……」と繰り返し呪文のように唱える古市が、「あっちゃんに言い忘れたけど。武道館はリハの時にバスドラ踏むと“ドン、ドン”って跳ね返りがあるけど、本番は綺麗に消えるんで気にしないで下さい」とアドバイスを告げると、「ほら、俺らは(藤井)フミヤさんのイベントで武道館出て、知ってたから良かったけど。ロティカはフミヤさんのイベントに出てないから!」と加藤。「フミヤさんから愛されるくらいのピエロにならなきゃダメだよ!」と笑いながら、「みんな武道館行って、音を吸い込んであげてね」と観客に呼びかける。終盤戦はロックバラード「僕は恐竜」を熱くエモーショナルに披露し、<やりたい事は 全部やれ>と力強く心強いメッセージを送る「全部やれ!」で最高潮の盛り上がりを見せると、<超えようぜベイビー>と高らかに歌う「限界ライン」で限界の向こう側まで観客を導き、熱く激しく華麗にフィニッシュ! メンバーが去った後も、ステージには熱と余韻がしっかり残っていた。

「夏、続行!」とばかりに、ド頭からスイカマンが登場! 「夏・スイカ・27才」で所狭しとステージを飛び跳ね、手を振り合わせ、賑やかに派手やかに始まったのは、後攻のニューロティカ。スイカマンが勢い余って足を踏み外したり、前後逆になったスイカで窒息しそうになったり、サーフボードから顔を出して歌った「夏・渚・17歳」で、ボードの重みに頭ごと持っていかれそうになったりと、危ういくらいのエネルギッシュさで序盤戦を駆け抜ける! そう、ついでみたいで申し訳ないが、スイカマンの着替え待ちで楽器隊3人がステージに残り、カタル(Ba)がボーカルを取って披露した「風の中のロックンロール」も、クールで無骨な歌と演奏にロティカの違った魅力が見えて、すごく良かった!

カタル(Ba)

この日はコレクターズへの愛情とリスペクトを込めた、ユニオンジャックの衣装を着用していたあっちゃん。「コレクターズさん、ありがとうございました!」と大きな声でお礼を言って始まったMCでは、「俺さぁ、コータローくんって背も高いしカッコいいから、8年くらい前まで先輩だと思ってたら、同い年だったの!」と思い出を語るあっちゃん。「初めて対バンした1987年6月、西新宿のロフトから33年(本当は34年)! ライブハウスで久しぶりの対バンです。今日はよろしくお願いします!!」と叫ぶと、観客の大きな拍手に上機嫌! そのままの勢いで「日本コロムビア時代、TRIADの同じレーベルメイトだった頃の曲をいきたいと思います!」と、メジャー3rdアルバム『So Yes,Sir!』収録の「男達の心<うた>」をテンション高く披露。さらに「…to be HARLEM」と初期楽曲が続き、その勢いは増すばかり。

アツシ(Vo)

「武道館まで髪の毛を保たせるため、どくだみ草のエキスで育毛してます」という、バンドマンにはあり得ないMCから、「武道館のパイセンの曲を行きますか! 自分の曲も歌えないくせに、人の曲に手を出してと思ってるのか? コノヤロー!(笑) ニューロティカ、日本武道館まで右に曲がるのか、左に曲がるのか!?」と始まった曲は、本家も披露したコレクターズの「MILLION CROSSROADS ROCK」カバー。ナボ(Dr)の突き上げるパンキッシュなビートやRYO(Gt)の鋭いギターでイントロから印象の異なるロティカverは、あっちゃんの真っ直ぐで前向きな歌声が乗ると、本家とも異なる楽曲の新たな魅力を引き出す。無事歌い終えてコレクターズファンからも拍手が起き、安堵するあっちゃんに「後ろ向いてすげぇホッとした顔してんだけど!」とカタルがすかさずツッコみを入れる。

RYO(Gt)

ナボ(Dr)

緊張の糸が切れたあっちゃんの饒舌なMCから、「五十の夜」が始まると早くも終盤戦。<見た事の無い景色を お前に見せる 覺悟は承知のうえさ 答えは無いぜ>と歌う「永遠ピエロ」で日本武道館へ向かう覚悟を見せると、「声が出せなくても踊れる歌があります。好きなように踊って下さい!」と「絶対絶命のピンチに尻尾を高く上げろ!」を披露。会場中が手を挙げ手拍子を合わせた、ニューロティカコールで明るく楽しく本編を終えた。

アンコールでは、翌日9月6日に誕生日を迎えるカタルを祝福。カタルの写真がプリントされた、55歳を祝う“Go! Go! KATARU”Tシャツを着たあっちゃんの「カタル、誕生日おめでとう!」の合図で「FUCKIN’ BIRTHDAY」がサプライズで始まると、慌てながらも笑顔で演奏を合わせるカタル。ラストは「チョイスで会おうぜ」で最高潮の盛り上がりの中、ライブを締め括った。ロティカとコレクターズの34年ぶりのロフトでの対バンは、あの頃と変わらないロックへの愛と情熱を互いに確認し合えたであろう、貴重で素晴らしい夜となった。ロックンロール最高! 新宿ロフト最高!

▼ニューロティカ「THE COLLECTORS/MILLION CROSSROADS ROCK」をカバーしました

SET LIST

THE COLLECTORS

01. ヒマラヤ
02. MILLION CROSSROADS ROCK
03. ミッドナイト・レインボー
04. お願いマーシー
05. TOUGH
06. 僕は恐竜
07. 全部やれ!
08. 限界ライン

ニューロティカ

01. 夏・スイカ・27才
02. 風の中のロックンロール
03. 夏・渚・17歳
04. 男達の心<うた>
05. …to be HARLEM
06. MILLION CROSSROADS ROCK(THE COLLECTORSカバー)
07. 翼なきもの達
08. 五十の夜
09. 永遠ピエロ
10. 絶対絶命のピンチに尻尾を高く上げろ!
ENCORE
01. チョイスで会おうぜ

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