世界中が注目!サウンド・ビジュアル・パフォーマンス…全てが予測不能なNEMOPHILAの2周年記念配信ライブをレポート!

ライブレポート | 2021.10.23 21:00

NEMOPHILA 2nd Anniversary Live 離れていてもミライは1つ!
2021年10月17日(日)インターネットライブ

ガールズ・メタルバンド、NEMOPHILA(ネモフィラ)が10月17日、配信ライブ<NEMOPHILA 2nd Anniversary Live 離れていてもミライは1つ!>を有料配信サイト、さらにはYouTubeからはその1部を無料配信し、話題を集めた。新衣装を着て、4ヵ月ぶりに配信ライブに挑んだバンドはこの日10月13日にリリースしたばかりの配信シングル「REVIVE」はもちろん、初披露となる新曲3曲を含むトータル16曲を熱演。そのなかで、重大発表として12月15日に1stアルバム『REVIVE』をリリースすること。さらに、このアルバムを提げて2022年1月9日、2年ぶりとなる有観客でワンマンライブを東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で開催することを発表した。メンバー5人全員が揃った完全体での有観客ワンマンは、LINE CUBE SHIBUYAが初となるNEMOPHILA。この日は、バンドとして記念すべきワンマンになるのは間違いない。ここでは、その前哨戦ともいえる今回の配信ライブのレポートをお届けしよう。

“地獄のゆるふわバンド”というキャッチコピーのついたNEMOPHILAは、“音は地獄のように激しく、その他はゆるふわ”をテーマに華のあるビジュアルとゆるふわなキャラ、それと相反するようなバキバキにヘヴィでラウドながらもキャッチーなメタル・サウンドで、YouTubeのチャンネル登録者数10万人超、動画総再生回数は2000万回以上を誇る世界中が注目するガールズ・メタルバンドだ。開演時間になると新曲「REVIVE」の新衣装でmayu(Vo)、SAKI(Gt)、葉月(Gt)、ハラグチサン(Ba)、むらたたむ(Dr)の5人のロックの女神がオンステージ。

mayu(Vo)

SAKI(Gt)

葉月(Gt)

ハラグチサン(Ba)

むらたたむ(Dr)

「MONSTERS」で勢いよくこの日のパーティーを始めると、そのまま「雷霆 -RAITEI-」へとなだれ込み、電光石火のごとく強靭なメタル・アンサンブルを女性ならではの華麗なアクトで叩き込んでいく。サウンド、パフォーマンスに加え、テクニックまで問答無用のカッコよさ。コメント欄には「カッコいい!」の書き込みが並んでいく。そこには国旗の絵文字とともに「from Germany」など、海外からもコメントもたくさん書き込まれていて、NEMOPHILAの海外人気の高さをリアルに実感。それに対して日本のファンが「Welcome!」と歓迎の言葉を返し、コメント欄を通して異文化交流が生まれていたところは、まさに配信ライブならではの素晴らしさ。

バンドは2曲を演奏し終えたところで「こんにちはー、初めまして。NEMOPHILAです」とmayuが挨拶。「まずここでデッカイこといわせてもらいます」と前置きして、12月15日に1stアルバム『REVIVE』をリリースすることを発表。「私たちの血と汗と涙がぐっちゃぐちゃに入ったアルバムです」とアルバムについて語ったあと「さらに爆弾級の告知いきますよ」と続け、有観客で2022年1月9日にLINE CUBE SHIBUYAでワンマンライブを行なうことを発表。冒頭から2つのビッグニュース投下に驚愕しっぱなしの視聴者に向かって、mayuは「1stアルバムのリード曲やりたいと思います。爆発的に盛り上げってくれー!」と叫びかけ、配信でリリースしたばかりの「REVIVE」をアクト。ヘヴィでありながらもハイエナジーで疾走するサウンドで、これまでの楽曲にはないような爽快感を撒き散らしたあと、「Fighter」が狼煙をあげるとファンは一斉に拳の絵文字とともに“オーオーオー”でコメント欄でシンガロングを開始。そうして、シャウトとノーマルを別人のように歌い分けるmayuの緊迫感あるヴォーカルが炸裂するなか、手数の多いたむのドラミングと5弦ベースを操るハラちゃんが鉄壁のリズムを鳴らし、SAKIと葉月の7弦のツインギターコンビが掛け合いで速弾き、ユニゾンを聴かせる彼女たちの最強のアンセムにして最高のhell(地獄)ナンバー「DISSENSION」へ。これがきたらぶち上がらない訳がない。

ここで、残念ながらYouTubeでの配信は終了。有料配信のほうは、そこからロックンロールな「SORAI」へノリノリのまま展開。サビパートがくると日本勢は“ソーライ、ソーライ”、海外勢は“SO LIGHT、SO LIGHT”と書き込んでシンガロングしていくという配信ライブならではの現象がコメント欄では起こっていた。

続いて、たむがドラムを叩きながら「Breaking Out」を歌いだすと「たむさんのボーカルかわいい!」、「Oh my god! This is lovely」と視聴者たちはたむの心弾むゆるふわなボーカルを絶賛。そこにmayuがデスボシャウトを差し込み、間奏では楽器隊が一丸となって変拍子、難解なフレーズを切れ味抜群のプレイでバシバシきめていくカッコよさ。ハードロックやヘヴィメタル、そこだけには収まりきらないこの落差、この振り幅の広さ、それなのにサビはどの曲も圧倒的にメロディアス。こんなことができてしまうのがNEMOPHILAのすごいところなのだ。だから、歌い終えたあとmayuが「じつは今日は2周年ライブ。私たち2歳になりました~」と笑顔をうかべながらフレンドリーに話しかけても、なんの違和感も感じないのだ。

バンドはこのあとさらに振り幅を広げた自由度の高いサウンドを繰り広げていく。mayuの攻撃なシャウトにベースのハラちゃんのかわいい“ハラップ”をフィーチャーした「Blooming」はキャッチーなサビが心地よさをそそる。オリエンタルな音階をギターの葉月が奏で、エキゾチックなムードを搭載した新曲「HYPNOSIS」は、mayuが“ハ~ラハラ”と呪文を唱えるように歌いながら体をくねらせる姿や、ハラちゃんがその後ろで不思議なポーズを決めるというなんとも奇想天外なアクトでファンを驚かせた。「新しいテイスト!」とコメント欄が沸く中、メンバーのトークを通して「HYPNOSIS」はハラちゃんが曲を作り、葉月が「怪しい感じがいいな」というイメージから作詞を担当したこと、この曲の仮タイトルが「ハラビアン」だったことなどが次々と明かされた。SAKIは「LINE CUBE SHIBUYAではお客さんも心の中でこの曲の呪文を唱えてもらって、手でポーズをとってもらおうよ」と提案。だが「それ、怪しい集会だから」と他のメンバーに一蹴されたところで「Game Over」からライブは再開。NEMOPHILA渾身のバラードは、ロストラブソング。ここでは歌と同じテンション感で歌詞のない間奏パートもギターが哀愁の旋律を朗々と響かせ、視聴者の涙を誘っていった。

さらにメタル度控えめな「Creature」では、2本のギターのアルペジオ、メンバーのコーラスをバックにmayuが激唱。そうしてエモーショナルな空気を生み出していったところで、ハラちゃんのいまや定番化したMCが始まるとコメント欄が「クサいMCきたー!」一色に。ハラちゃんがとつとつと人生訓を語り、クサいトークを「みんな、自分のLifeを進めましょう」と締めくくって、始まったのはもちろん「Life」。メタルでもヘヴィでもラウドでもない、それなのにファンのコメントは「涙」、「泣かせにきた」の文字で溢れていく。シンプルにいい曲、いい歌詞でリスナーを感動に浸らせていった最後は“ウォオーオー”の合唱をコメント欄でも巻き起こしていき、ステージと視聴者が一つになったところで、ライブは終盤戦へ突入。

ハラちゃんがいきなりセンターに出てきて、シンセが鳴り響く中、高速スラップをブチかますなか、始まったのは新曲「Rollin’Rollin’」。アゲアゲの楽しいこの曲で勢いよく音に飛び乗ったあと、さらに新曲「鬼灯」を投下。mayuのラップ、サビの掛け合い、oiコールなど早くもアンセムの予感を漂わせるこのナンバーについて、コメント欄でファンも「曲名がヤバイ」、「カッコいい!」と大興奮。

「さあさあみなさん、ラストスパートだよ。ぶちかましていこうぜ!」とmayuが雄叫びをあげ、ライブはいよいよクライマックスへ。聴こえてきたのは「REVIVE」。再演ということもあって、たむが笑顔でドコドコ踏み続けるツインペダルの破壊力はさらに凄みを増し、バンドアンサンブルを燃え上がらせていく。そうして、サウンドが絶頂まで高まったところでこの日のラストナンバーに彼女たちが選んだのは「OIRAN」。フロントに4人が1列に並んで頭をふるヘドバン、mayuのシャウトからのツインペダルの連打、”そいやそいや“の和風な掛け声、ツインギターのハモリ。初期からこのバンドを支えてきた見せ場満載のこの曲でファンをどこまでも熱狂させ、ライブは終了した。

さっきまで最高に熱いロックアクトを見せていた5人は、演奏が終わると「ありがとー!」と画面に向かって満面の笑顔を浮かべてかわいく手を振り、とたんにゆるふわモードに。こんな地獄のゆるふわガールズバンド、NEMOPHILA。このギャップを2020年1月9日、LINE CUBE SHIBUYAで開催するワンマンライブで、生でぜひとも体感してみてほしいと思う。

SET LIST

01. MONSTERS
02. 雷霆 -RAITEI
03. REVIVE
04. Fighter
05. DISSENSION
06. SORAI
07. Breaking Out
08. Blooming
09. HYPNOSIS
10. Game Over
11. Creature
12. Life
13. Rollin'Rollin'
14. 鬼灯
15. REVIVE
16. OIRAN

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