泣き虫☔︎ 約9か月ぶりのワンマンライブ、東阪ツアー『曇天の霹靂。』東京公演をレポート!

ライブレポート | 2022.05.05 21:00

泣き虫☔︎『曇天の霹靂。』tour 2022
2022年4月30日(土)LIQUIDROOM[東京・恵比寿]

泣き虫☔︎が2022年4月30日、東阪ツアー『曇天の霹靂。』の東京公演を恵比寿LIQUIDROOMで開催した。
2019年に本格的な音楽活動をスタートさせ、「大迷惑星。」「くしゃくしゃ。」などがTikTok、YouTubeなどでバズり、大きな注目を集めた泣き虫☔︎。昨年2月に発表した初のCDアルバム「rendez-vouz」以降も、TVアニメ「トーキョーリベンジャーズ」のED主題歌の「トーキョーワンダー。」をはじめ、「アブノーマリティー。(feat. yama)」「アオイロリムーブ。」などを次々とリリースし、多彩な音楽性と表情豊かなボーカルによってさらに存在感を高めている。約9か月ぶりのワンマンライブとなったこの日のライブでも彼は、アーティスト/シンガーとしてのポテンシャルの高さを存分に見せつけた。

ライブは「からくりドール。」からスタートした。アルバム「rendez-vous」の1曲目に収められたこの曲は、泣き虫☔︎が生まれて初めて作ったオリジナル曲。エッジの効いたサウンドと叙情的なメロディが一つになった、まさに彼の原点とも言える楽曲だ。椅子に座って聴き入っていた観客は、泣き虫☔︎の「立ってもいいんですよ」という声に促され、フロアはスタンディング状態に。「トーキョーワンダー。」「Shake It Now.」とロックテイストの楽曲を続け、会場の熱気を引き上げた。

「だんだん緊張ほぐれてきたわ。今日は“曇天の霹靂。”ツアー、東京、お越しくださいましてありがとうございました。ぜんぜん晴れましたね(笑)」というMCの後は、キャリアを代表する楽曲を次々と披露。アコギを弾きながら“いつもいつも変わらないでと願っていて”というラインを響かせた「心配性。」、高揚感に溢れたバンドサウンドによって、観客が一斉に手を挙げた「Hello/Hello」(演奏中、泣き虫☔︎はオーディエンスに向かって“ありがとう”“最高です”と言葉をかけた)、そして代表曲「大迷惑星。」へ。ハスキーな声と“大嫌いで、大迷惑な存在なんでしょう?”という歌詞が響き合い、ライブは最初のピークを迎えた。これまでは映像やLEDを駆使したライブを行うことが多かったが、この日は(泣き虫☔︎を入れて)5人編成のバンドとともに、シンプルなステージを展開。泣き虫☔︎の音楽性とボーカルをダイレクトに体感できたことも、この日のライブの大きな収穫だった。

ここからはアコースティック・コーナーへ。ピアノと歌の編成による「ネモネア。」、そして「寝れない電話のうた。」、未発表曲「レモネード。」をアコギの弾き語りで披露した。最小限の楽器とボーカルだけで濃密なグルーヴを描き出し、思わず身体を揺らしたくなる。言葉の響きとノリを重視した歌詞、心地よく起伏するメロディライン、そして、しなやかなさと激しさを併せ持った声質。彼の楽曲の質の高さ、ボーカリストとしての魅力をじっくりと堪能することができた。

エレクトロ・ファンク的なテイストを取り入れた「アブノーマリティー。」からライブは後半へ。歪んだギターリフ、ラップを取り入れたボーカル、“君以外害害になっちゃうくらいもう。”という、鋭さ、切なさ、気持ち良さが同時に感じられる歌詞が突き刺さる「君以外害。」、シティポップの潮流を反映させたアンサンブル、どこか官能的な手触りの歌が融合した「ケロケ論リー。」と楽曲を重ねるごとに開放感が増し、オーディエンスも楽しそうに身体を動かしている。SNSやYoutubeなどで注目を集めた泣き虫☔︎だが、以前はバンドとして活動していた時期もあり、ステージ度胸とフロントマンとしての存在感も抜群。ライブ終盤で(自分のミスで)楽曲が止まるアクシデントもあったが、それをさらなる盛り上がりに結びつける対応力の高さも印象的だった。

本編ラストは、新曲「アオイロリムーブ。」。緻密に構築されたリズムからはじまり、エモーショナルなロックチューンに変貌するこの曲は、まさに泣き虫☔︎の最新モード。“くだらない世界に笑えるほどの余裕はない”など、一見突き放すような言葉ながら鼓舞されて行くような、泣き虫☔︎ならではの形で背中を押すようなメッセージが強く心に残った。

アンコールを求める拍手に導かれ、一人でステージに登場した泣き虫☔︎。まずは「(曲を間違えた)おわびとして、予定してなかった曲をやります」と「カエル。」を披露。泣き虫☔︎の歌声と観客の手拍子による“コール&レスポンス”も実現した。さらに「また会いましょう、という気持ちを込めて」と「おやすみヘブン。」を歌い、ライブはエンディングを迎えた。

筆者が泣き虫☔︎のワンマンライブを見るのはこの日が初めてだったのだが、楽曲の魅力を増幅させるステージングとボーカルは完全に想像以上。この人の生の歌をもっともっと味わいたいという思いが膨らむ、素晴らしいライブだった。

SET LIST

01. からくりドール。
02. トーキョーワンダー。
03. Shake It Now.
04. 心配性。
05. Hello/Hello
06. くしゃくしゃ。
07. 大迷惑星。
08. ネモネア。
09. 寝れない電話のうた。
10. レモネード。[新曲]
11. アブノーマリティー。
12. 君以外害。
13. ケロケ論リー。
14. Cider
15. 9
16. アオイロリムーブ。

ENCORE
01. カエル。
02. おやすみヘブン。[新曲]

▼『曇天の霹靂。』セットリスト
プレイリストも各配信サイトにて公開中
https://nakimushi.lnk.to/DontenNoHekireki

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