サニーデイ・サービス、yonawo、グソクムズ ライブレポート！ グッド・ヴァイブスが師走の街にきらめいた「UBC WINTER-JAM’ 22」

トリのサニーデイ・サービスは、メンバー自ら機材等をセッティングし終わると、いったんひっこむ→照明が暗転、の段取りを省略して、そのままスタート。1曲目は「海辺のレストラン」(11月19日リリースの14thアルバム『DOKI DOKI』より)。
2000年に解散する直前の時期、つまりアルバムで言うと『24時』『MUGEN』『LOVE ALBUM』の曲(「江ノ島」「スロウライダー」「夜のメロディ」「シルバー・スター」)と、コロナ禍以降に作ったアルバムからの曲(『いいね』から「心に雲を持つ少年」「春の風」、『DOKI DOKI』から「海辺のレストラン」「幻の光」「風船讃歌」)が軸になったセットリスト。

「幻の光」と「夜のメロディ」の間では、さっきのグソクムズのMCを拾って、「俺もほんと、7〜8人かなと思ってたんだけど。 (年末で)忙しいじゃん、だって。でも始まったら、こんなにみなさんいて、グソクムズもyonawoもはりきって、今めちゃくちゃ押してます」と報告、フロアに笑いが広がる。「押したら延長料金がかかったりするのね、ライブハウスって。プロだったらいいけど、学生さんっておカネないじゃないですか」と気遣う曽我部。と思ったら、「だからスタッフに『早稲田の子、おカネないでしょ？』って言ったら、『いや、持ってる子もいますよ』『あ、そ。じゃ、いいか』」。フロア、また笑いに包まれた。

8曲目の「セツナ」では、アウトロで延々とインプロヴィゼーションを繰り広げる(この日はアウトロだけで5分にも及んだ)。解散前は「ここで逢いましょう」がその役割を担っていたが、2016年にアルバム『DANCE TO YOU』で「セツナ」を発表して以降は、この曲でインプロをやるのが、ライブ後半の見せ場になっている。
「春の風」を経てのラストは、「新しいアルバムの1曲目の曲をやらせてください」と、「風船讃歌」。アンコールは、曽我部がサビのリリックを叫んでからの「青春狂走曲」。この曲が発表された22年前もそうであったように、今目の前にいる若者たちを魅了していくさまには、何かとてもマジカルなものがあった。

この日共演した3バンドとも、年明けにワンマンライブが控えている。グソクムズは2月4日(土) Shibuya WWW、yonawoは3月18日(土)日比谷野外大音楽堂、サニーデイ・サービスは2月10日(金)LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)を皮切りに、12本の全国ツアーが始まる。

01. 海辺のレストラン
02. 江ノ島
03. スロウライダー
04. 心に雲を持つ少年
05. 幻の光
06. 夜のメロディ
07. シルバー・スター
08. セツナ
09. 春の風
10. 風船讃歌

ENCORE
11. 青春狂走曲