ニューロティカ結成39周年!「ロックと共に生きていこうぜ!」THANK YOU ロックバカ TOURファイナルをレポート!

ライブレポート | 2023.06.09 18:00

ニューロティカ39周年
~THANK YOU ロックバカ TOUR~
2023年6月3日(土)渋谷CLUB QUATTRO

「ニューロティカの39年間は間違いじゃない!」

アンコールで披露した「チョイスで会おうぜ」の曲中、アツシ(Vo)が万感の想いでファンに叫ぶ。愛し愛され39年! 結成39周年を迎え、4年ぶり20枚目となるオリジナルアルバム『ピエロイズム』を完成したニューロティカ。39周年記念に加え、名古屋と大阪では『ピエロイズム』の先行販売も行われた『ニューロティカ39周年 ~THANK YOU ロックバカ TOUR~』の東京公演が、6月3日(土)渋谷CLUB QUATTROにて行われた。

開演前、全長3m超の巨大あっちゃんバルーンがみんなをお出迎えする中、39周年やアルバムリリースのお祝いムードもあり、ロティカアミーゴたちの笑顔が溢れていた会場。客電が落ちてSEが流れ、フロアに手拍子と共に力強い掛け声と拳が上がると、ナボ(Dr)、RYO(Gt)、カタル(Ba)がそれに応えるようにいつも以上にハイテンションで登場。カタルの「Yes,ニューロティカ!」の言葉を合図に爆音が鳴り、あっちゃんがステージに登場。RYOがギターを掻き鳴らし、始まった1曲目は『ピエロイズム』のオープニングナンバーでもある、新曲「全力男」。

アツシ(Vo)

ナボ(Dr)

RYO(Gt)

カタル(Ba)

ロティカ節全開、まさに全力男! といった勢いと疾走感溢れた曲調に、あっちゃんとカタルの掛け合いがさらに拍車をかけるこの曲。ライブでまだ数回しか演奏してないにも関わらず、異常に完成度の高い歌や演奏にも驚いたが。初見と思えない、観客の盛り上がりっぷりにはすごく驚いた。これは「全力男」に限らず、この日披露した新曲全般に思ったことだが、『ピエロイズム』収録の新曲たちはライブに直結した、一発で乗れるライブチューンばかり!

それはロッキンピエロの生き様がにじみ出た『ピエロイズム』が、現在のロティカど真ん中な作品になったことの現れだと思うし。コロナ禍でも諦めずに日本武道館を成功させたり、ライブハウスに立ち続けたりと、ロティカがライブにこだわり続けた結果だと思うのだが。ようやくライブの規制が緩和されて、ライブハウスにあの頃の風景が戻ってきた時、ライブで全力で楽しめる新曲たちが詰まった『ピエロイズム』というアルバムがあって。遠慮なく声を上げて拳を上げて、みんなで楽しめることが本当に嬉しいし、本当に素晴らしいことだと思ったし。このハッピーな風景こそ、前作以降、逆境にも負けずに戦い続けて来たニューロティカが勝ち取った、ひとつの大きな成果だと思った。

続いて、「俺が新しいジャンルを作りました!」と、これまた新曲である「アクションパンクロッカー」を披露し、曲中にシンバルキックを決めて、勢いあまってひっくり返りそうになるほど、いつも以上の派手なアクションで元気っぷりをアピールしたあっちゃん。ツアー前に糖尿病が発症したことを明かしたばかりだが、心配無用の絶好調ぶりにひと安心。「持病の糖尿病が悪化しちゃって。一ヶ月禁酒して復活しました!」と笑顔を見せてファンを安心させると、健康の話に終始したMCから、「五十肩の男が、50代の方にお届けします」と「五十の夜」へ。

続く、「気持ちいっぱいビンビンビン!!」のタオル回しで会場に一体感を生むと、「中学の時から体型が変わっていない」というあっちゃんが、母校である明治学院東村山中学の野球部時代のユニフォームを着て、ふたたび『ピエロイズム』からの新曲「背中のナンバー7」を披露。アッパーな曲調とキャッチーなメロディでオーディエンスの心をがっちり掴むと、「翼なきもの達」、「やっちゃえ!」と、ライブではおなじみのアルバム収録曲へと続く。

あっちゃんが病床で走馬灯を見ながら書いたという“井上篤物語”的な曲から、コロナ禍に<きっと笑い合える日が来る>と歌った「翼なきもの達」、無謀とも言える武道館ワンマンに<玉砕覚悟で突っ込め>と挑んだ「やっちゃえ!」と、『ピエロイズム』がバンドにとってすごく重要な時期を切り取った作品でもあったことを改めて知らしめた新曲ブロック。MCで「クアトロは前にRYOくんがいた時以来だから、約10年ぶりくらいかな?」と語っていたが。RYOが正式加入して、現在の強靭なバンドサウンドが構築されていく重要な時期も、今作に切り取られていることを忘れちゃいけない。

「Fight! Best Fight」、「ROCK酒場でROCK! ROCK! ROCK!」、「...to be HARLEM」とライブ定番曲が続き、再びフロアをブチアゲると、「僕が小さい頃から影響を受けた人。バンドの道に進むキッカケになったARBの石橋凌さん。あんな大人になりたいなと憧れた寅さん。そして、「男はロマンを求めなきゃいけない」と憧れを抱かせてくれた、アントニオ猪木さん」と、憧れの人たちへの愛とリスペクトを語り、新曲「俺達は◯◯◯◯◯◯◯◯の子」へ。

猪木イズムが伝承された、闘魂溢れるエネルギッシュな歌と演奏で圧倒すると、「INOKI BOM-BA-YE」をオマージュしたRYOの胸熱なギターソロに乗せた、「1、2、3、ダーッ!」の掛け声に会場中から拳が上がる。勢いそのまま「憧れのRock'n Roll航路」と続いてフロアを踊らせると、「いま一番歌いたい曲です」と始まった、ちょっぴりセンチな「東京花火」が会場の雰囲気を変える。

「(結成から)39年経ちますけど、38年前に作った曲を俺はまだ輝いてると思ってます!」と始まった「ア・イ・キ・タ」から、「嘘になっちまうぜ」、「飾らないままに」と人気曲が続くと、いよいよライブも終盤戦。「いつもは風俗の綺麗なお姉さんに感謝を込めて歌う曲ですけど。今回の「ありがとう」は39年間、ニューロティカを支えてくれたみなさんに捧げたいと思います」と始まった「ロックンロール風俗Part 2」で、<いつも本当にありがとう>と歌うと、「ニューロティカがすごいんじゃねぇ、ニューロティカのお客さんがすごいんだよ!」と親愛なるロティカアミーゴへの感謝を告げ、クライマックスへ。

本編ラスト、RYOの乾いたギターサウンドに乗せた、あっちゃんの真摯なボーカルで始まったのは、新曲「ロティカ3つの誓い」。楽曲中盤にカタルとナボが演奏を重ね、全員ボーカルで歌ったのは、<激しいまま 楽しいまま 明るく行けよ>の3つの誓い。来年に控えた40周年という大きな節目に向け、改めて強い誓いを立て、<ロックと共に生きていこうぜ>と宣言する、どこまでも前向きな4人の姿は実に勇ましかったし、カッコ良かった。

そして思い切りカッコつけた後は、思い切りフザケるのも、ニューロティカ。アンコールで披露した新曲「ニンニクマン」では、ニンニク型の衣装に首からニンニクをぶら下げた強烈な新キャラ、ニンニクマンが登場! ぷりぷりとお尻を振って踊る、キュートなニンニクダンスに会場中が大爆笑!! そして「日比谷野音で会おうぜ!」と始まった「チョイスで会おうぜ」でアンコールを終えると、鳴り止まないアンコールの手拍子と歓声に、再びメンバーが登場。

♪ヤーヤヤヤーヤヤとみんなが歌声を合わせて、最高にハッピーな空間を作り上げた「DRINKIN’ BOYS」。40周年に向けての気合いと気概を感じた「永遠ピエロ」と続き、最後の最後までしっかり盛り上げてダブルアンコールを終えると、メンバー一人ひとりが感謝の言葉を告げ、「10月、野音で会おうぜ!」と会場中で声を合わせてフィニッシュ。新宿ロフトで第二水曜日に開催中の対バンイベント『ビッグ・ウェンズデー』、7月1日(土)ナボの誕生日前日、ナボの地元の柏から始まる『友達なら野音に来るよね!?』、そして10月29日(日)に開催される『野音deロティカ ~THANK YOU ロックバカ~』と、ここからもOH!忙しなニューロティカ。この日のライブを見る限り、あっちゃんもまだしばらくは元気にステージを跳ね回れそうなので、あっちゃんの元気な姿とライブ映えする『ピエロイズム』の新曲たちを確認するためにも、ぜひライブに足を運んで欲しい。前進前進、また前進!で、40周年に向けて爆進するロティカから目が離せませんっ!!

SET LIST

01. 全力男
02. アクションパンクロッカー
03. 五十の夜
04. 気持ちいっぱいビンビンビン!!
05. 背中のナンバー7
06. 翼なきもの達
07. やっちゃえ!
08. Fight! Best Fight
09. ROCK酒場でROCK! ROCK! ROCK!
10. …to be HARLEM
11. 俺達は◯◯◯◯◯◯◯◯の子
12. 憧れのRock'n Roll航路
13. 東京花火
14. ア・イ・キ・タ
15. 嘘になっちまうぜ
16. 飾らないままに
17. ロックンロール風俗Part2
18. ロティカ 3つの誓い

ENCORE
01. ニンニクマン
02. チョイスで会おうぜ

W ENCORE
01. DRINKIN’ BOYS
02. 永遠ピエロ

公演情報

DISK GARAGE公演

野音deロティカ ~THANK YOU ロックバカ~

2023年10月29日(日) 日比谷野外大音楽堂

チケット一般発売日:2023年6月14日(水)12:00
※3歳以上有料、3歳未満は膝上鑑賞可。全席指定(子供)は、3歳以上中学生以下となります。
※雨天決行、荒天中止

RELEASE

『ピエロイズム』

NEW ALBUM

『ピエロイズム』

(NRオフィス)
2023年6月2日(金)SALE

INFO

「友達なら野音に来るよね!?」ツアー決定!

日程・詳細はオフィシャルサイトをチェック!
https://newroteka.com/archives/8618

  • フジジュン

    取材・文

    フジジュン

    • ツイッター
    • Facebook
    • instagram
  • たたみ

    撮影

    たたみ

    • ツイッター
    • instagram

SHARE

ニューロティカの関連記事

アーティストページへ

最新記事

もっと見る