リフの惑星、強烈な熱量のボーカルを軸に、さらに進化したステージを繰り広げた

ライブレポート | 2023.07.31 18:00

リフの惑星 「EUREKA」 EP Release Party 『SUMMER OF LOVE』
2023年7月21日(金) La.mama(渋谷)

4ピースロックバンド、リフの惑星が7月21日(金)、東京・渋谷La.mamaでワンマンライブ「SUMMER OF LOVE」を開催した。

緒方良(Vo/Gt)のルーツであるUKロックのテイストを色濃く反映した新作EP『EUREKA』のリリースを記念した今回のライブ。ダンサブルかつストロングなバンドサウンド、そして、強烈な熱量を感じさせる緒方のボーカルを軸に、さらに進化したステージを繰り広げた。

緒方良(Vo/Gt)

大月優(Gt)

19時半にライブはスタート。90年代UKロック的なファッションに身を包んだ4人がステージに上がると、大きな歓声が巻き起こる。「みなさんの声を聞かせてもらっていいですか?」と緒方が呼びかけると、“Oh〜Oh!”というシンガロングが発生。観客の声とともに、オープニングナンバーの「VITORIA」へ。EP『EUREKA』の1曲目に収められたこの曲は、“ヨーロッパのサッカースタジアムで合唱されるアンセム”をイメージして作られたナンバー。強靭なメロディが渋谷のライブハウスで響き渡り、瞬く間に心地いい一体感が生まれた。

小林亮平(Ba)

松丸怜吾(Dr)

「リフの惑星「EUREKA」EP Release Party『SUMMER OF LOVE』へようこそ!」(緒方)という挨拶を挟み、同じくEPの収録曲「STARTING OVER」へ。サイケデリアを感じさせるアンサンブル(oasisのアルバムでいうと2000年のアルバム「Standing on the Shoulder of Giants)?」のテイスト)、“またここから始めるんだ”という意思を込めた歌が爆音で放たれる。〈愛されていたいから 傷ついても失っても歌い続ける〉というラインも強烈。自らのルーツであるUKロックをテーマにしたEPを制作にするにあたって緒方は、「これでダメだったら後がない」というプレッシャーを感じていたという。葛藤し、戦い、足掻きながらも彼は曲を書き、大月優(Gt)、小林亮平(Ba)、松丸怜吾(Dr)とともにキャリアハイを更新する作品を作り上げた。その充実感、そして“俺たちはこんなもんじゃねえ”というアグレッシブな姿勢はこの日のライブからもダイレクトに感じられた。

「今回のEPを作るにあたって、自分の好きな90年代から2000年代のUKロックをテーマにしていて。メンバーのなかでUKロックを好きなのはじつは僕だけなんだけど(笑)。曲を作るにあたって、UKロックでいちばんカッコいい曲ってなんだろう?といろいろ聴いて、この曲にたどり着きました」(緒方)
というMCから始まったのは、The Beatlesの「Helter Skelter」。“ヘビィメタルの源”と称されるロックチューンを4人は、“キャッチーなリフで躍らせる”という自らのスタイルでカバー。55年前にリリースされた楽曲に新たな躍動を与え、オーディエンスの身体をしっかりと揺らしてみせた。
EP『EUREKA』のリードトラック「RUMBLE」も強いインパクトを残した。Arctic Monkeys直系のギターリフと性急なビートを軸にしたこの曲は、まちがいなくリフの惑星の新たな武器。メンバーそれぞれのルーツやセンス、演奏家としての個性が混ざり合うことで、単なるルーツバックではく、2023年のロックチューンとして機能していることも改めて実感できた。異なる背景を持つメンバーが、ぶつかり合い、結びつきながら唯一無二の音を奏でる。今さら言うまでもなく、それこそがバンドの醍醐味であり、最大の魅力なのだ。

ディープなバンドグルーヴ、週末の夜の孤独を描いた歌詞が溶け合う「Friday Night」、「まだまだ踊れますか?!」(緒方)という煽り、熱狂の渦へと巻き込むようなパフォーマンスが印象的だった「Dive」、濃いエモーションを滲ませるサウンド、“ファンファーレが終わってもこの街で僕らは生きる”という切実なフレーズが共鳴し、大きな感動を生み出した「FANFARE」。楽曲を重ねるにつれてバンドと観客のエネルギーの交歓がさらに強まっていく。EP『EUREKA』の制作を通して一体感と結束を高めた4人。その経験は既存の曲のパワーアップにつながっているようだ。

ライブ後半の軸を担っていたのもやはり、EP『EUREKA』の楽曲だった。ノスタルジックな温かさ、“強く、優しく生きたい”という願いを込めた歌詞が心に残った「HELLO」、
シンプルかつキャッチ—なリフを軸にした「STORYWRITER」、そして、このバンドのポップな側面が押し出された「KEEP ON! KEEP ON!」によってライブのテンションは最高潮に達した。「HELLO」の歌詞は松丸が担当、「KEEP ON! KEEP ON!」の歌詞は緒方と松丸の共作。ソングライティングにメンバーが参加することで、音楽的な幅が広がったこともEP『EUREKA』がもたらした功績だ。

本編ラストは「MUSIC」。リフを中心としたダンサブルなロックというスタイルをもっとも端的に示した楽曲によって、会場はダンスフロアへと変貌。“悲しみを抱えたまま踊り続けるんだ”というメッセージを刻み込んだ歌にも強く心を揺り動かされた。

アンコールは現在のメンバーで初めて作ったという「BOY」。過去と現在、そして未来へのビジョンを感じさせる充実のステージだった。

9月29日(金)に下北沢 Flowers Loftで自主企画イベント「リフの惑星 Presents「Hello, my friend vol.3」(ミュージシャンとお笑い芸人が同じステージに立つ"音楽と笑いの饗宴"をテーマにしたイベント)の開催が決定。リフの惑星は今年後半から来年にかけて、さらなる飛躍を果たすはずだ。

SET LIST

01.VITORIA
02.STARTING OVER
03.spangle
04.Blue Monday
05.Helter Skelter(The Beatlesカヴァー)
06.フライベイビー
07.RUMBLE
08.J-pop fanclub
09.Friday Night
10.Dive
11.FANFARE
12.HELLO
13.STORYWRITER
14.KEEP ON! KEEP ON!
15.RATATAT
16.MUSIC

ENCORE
01.BOY

SHARE

リフの惑星の関連記事

アーティストページへ

最新記事

もっと見る