ゆず、Kアリーナ横浜柿落とし初日、2人×オーディエンス2万人、祝福の歌声が会場中に響き合う!<DAY1>

ライブレポート | 2023.10.06 15:00

ゆず
YUZU SPECIAL LIVE 2023 HIBIKI
in K-Arena Yokohama
DAY1 BLUE × FUTARI
2023年9月29日(金)Kアリーナ横浜

 入口のゲートを抜けてステージを一望した瞬間、「おおっ」と思わず声が出た。横長で広大なアリーナと奥行きあるステージ。振り向けば巨大な3層のスタンドが、遥か上まで扇形に広がる。2023年9月29日(金)、およそ2万席を有する世界最大級のアリーナ「Kアリーナ横浜」のこけら落とし公演は、地元横浜が生んだヒーロー、ゆずだ。今日から3日間、「YUZU SPECIAL LIVE 2023 HIBIKI in K-Arena Yokohama」のタイトルのもと、初日は「BLUE×FUTARI」、2日目は「RED×ALL STARS」、3日目は「BEAUTIFUL×FUTARI&ALL STARS」として、まったく違った構成で開催されるコンセプトライブ。まずは初日のレポートから始めよう。

 3Dを見るかのように生々しく精細な花の映像が、背後のビジョンいっぱいに広がる。最新曲「ビューティフル」のBGM、空から降り注ぐような大歓声、アリーナに突き出たセンターステージに歩み出た二人が、いきなりノーマイクで「シュビドゥバー」を歌いだす。湧き起こる2万人の手拍子と合唱を味方に付けると、おもむろにアンプをONにして、有観客ライブでは初披露となる「そのときには」を全力で歌い、一瞬で広い空間を掌握する。二人の青い服と、2万人の青い服が目にまぶしい。なんてドラマチックなオープニング。

「みんな元気だったか! ゆずがKアリーナのこけらを落とさせていただきます。よろしくお願いします!」(北川悠仁)

北川悠仁

 「こけら」とは、家を建てる時に出る木材の切りくずのこと。「こけら落とし」は切りくずを払い落として完成を祝う熟語だが、Kアリーナのような最新設備の建物にも使われるとは、日本の伝統文化の力強さを感じさせて面白い。その大役を務めるために、二人が考えたコンセプトが「HIBIKI」だ。それはこの新しい場所に二人の、そして2万人の思いを響かせ、響き合わせること。

 ハイクラスのスピーカー200台を導入した音響システムは前評判通りに素晴らしく、アコースティックギターの弦の1本、二人のハーモニーの1音の粒立ちまではっきり聴こえる。そこに2万人の大合唱が加わるとさらに素晴らしく、360度を音に包み込まれるように感じる。北川がマイクを客席に向け、2万人が歌う「栄光の架橋」はまさにそれで、3曲目にしてこの会場の音の良さを確信した。さらに加えて巨大な高精細LEDビジョンの美しさと、映し出された二人の笑顔の屈託なさ。素敵な夜になりそうだ。

 ステージには二人きり、軽快なトークをはずませながらライブは進む。2万人の手拍子を推進力に突き進む「始まりの場所」、北川がトイピアノを弾く「遊園地」、鍵盤ハーモニカを吹く「境界線」と、あたたかくフォーキーな曲調はゆずの得意技。アコギをガンガンかき鳴らして飛ばす「イコール」「眼差し」、そしてデビュー前の路上演奏時代の代表曲「する~」と、アップテンポの曲でのパワフルな北川の声と岩沢厚治の驚異のハイトーンも、もちろん得意技。♪する~、を♪ブルー、に変えて盛り上げ、「タッタ」では観客を巻き込んでタンバリンを叩きまくり、「友達の唄」では字幕付きで2万人と大合唱。客席の様子がこんなに長くビジョンに映るライブは、久しぶりに見た気がする。どの顔ももれなく笑顔で、この場にいられることを心から楽しんでいると、顔に書いてある。

岩沢厚治

 ここで一休み。映像によるお楽しみ企画「ゆずが行く! おすすめスポットin横浜」は、二人がCM出演中の「日産サクラ」に乗って地元横浜の名所をたずねる珍道中レポート。今日は横浜スタジアムと帆船日本丸を訪ね、笑いっぱなしで思い出話に花を咲かせる二人。二人が出会い、歌い始めた街に今日また一つ名所が生まれたことを思うと、こちらも笑いながらもなんだか感慨深い気分にもなる。

 後半のスタートは「夏色」のBGMに乗って、なんとアリーナの客席をかき分けて、センターステージへ向かう二人。大はしゃぎしつつも節度を守る、ゆずのファンはみんな大人なファンばかり。曲は「サヨナラバス」、Kアリーナの誕生日を祝って「贈る詩」、さらに今日のライブのテーマカラーにちなんだ「青」へ。どの曲もファンの合唱パートが用意されて、ただ黙って聴いているわけにはいかない忙しさ、それがゆずらしさ。「どうもありがとう。いい日だな!」と思わず叫んだ北川の言葉は、掛け値なしの本音だろう。

 ライブが終盤に差し掛かったその時、古くからゆずを聴き込んでいるファンも驚いただろう、斬新なメドレーが登場する。この日のために用意された「響語り(ひびきがたり)」と題したメドレーは、ナレーション、歌、映像、照明のすべてが一体となり、Kアリーナでなければ不可能な壮大な演出で、2万人を未体験のライブ空間へ誘い込む。曲は「はるか」「Hey和」「1」「虹」「SEIMEI」そして「はるか」にもどる。全体を貫くテーマはおそらく「平和と希望」だろう。最大で縦12メートル横42メートルにもなる高精細LEDビジョンをフル稼働させた、カラフルに躍動するアニメーションに目を奪われ、生命の尊さを問う強いメッセージに耳を打たれる。それは、日々を生きる中で、人間として、二人が今思うこと。「みんなにどんなふうに届くか、ちょっと心配で…」と言いかけた北川の言葉を、押し寄せる波のような拍手がかき消してゆく。大丈夫、思いは伝わった。

「後半戦、盛り上がっていくぞ!」

 ここまで来れば、あとはフィナーレへ向けて突き進むのみ。曲は「少年」だ。センターステージへ飛び出して「Y・U・Z・U」パフォーマンスで盛り上げたり、ハンマーでチャイムを鳴らすタイミングが遅れてひっくり返ったり、やりたい放題の北川と、それを見て笑いながら、アコギでしっかりとリズムを刻み続ける岩沢の息はぴったり。そのままラスト曲「夏色」になだれ込み、お祭りモード全開で「もう一回!」を繰り返したあと、北川が手持ちキャノン砲でぶっ放した紙テープが、頭上を通り過ぎるスカイカム(カメラ)を直撃し、「やっちゃった、逃げろ!」を合図にステージを駆け下りる。あまりのタイミング良さに全員爆笑。もし偶然だとしたら、最高のハプニングだ。

 そしてアンコール。今日のテーマ「BLUE×FUTARI」の枠をあえて外し、コンテンポラリーダンスと共演したミュージックビデオを再現する最新曲「ビューティフル」のパフォーマンスは、大人数のパフォーマーたちの激しい動き、全力で歌う北川のパワー、最高級の音響と照明システムが共鳴し、ミュージカルの1シーンを見ているかのような素晴らしい完成度の高さ。一転して「Frontier」は、ライブグッズの「HIBIKIフラッグ」を使い、ステージ上のパフォーマーと観客とが一体となった結束度の強さ。この2曲、客席からは見えづらかったが、ステージ後方でちゃんとバンドが演奏していたらしい。なんて贅沢な演出だろう。

「どうもありがとうございました。ゆずでした!」

 およそ2時間のステージを全力疾走した二人が、笑顔で手を振る。(ほぼ)二人だけでやりきった「BLUE×FUTARI」は、ゆずらしさの本質と多面性をストレートに見せるスタイルで、新しく誕生したKアリーナの誕生を祝福した。そして明日はまったく違うコンセプトによる「RED×ALL STARS」だ。蓋を開けるまでまったく予測がつかない「YUZU SPECIAL LIVE 2023 HIBIKI in K-Arena Yokohama」3Days、2日目の開演は9月30日18時30分だ。

SET LIST

<SET LIST>
01.シュビドゥバー
02.そのときには
03.栄光の架橋
04.始まりの場所
05.遊園地
06.境界線
07.イコール
08.眼差し
09.する〜
10.タッタ
11.友達の唄
12.サヨナラバス
13.贈る詩
14.青
15.響語り(はるか/Hey和/1/虹/SEIMEI/はるか)
16.少年
17.夏色

ENCORE
01.ビューティフル
02.Frontier

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