FUNKY MONKEY BΛBY’S、新旧織り交ぜた選曲で今年を締めくくる!笑いあり、感動あり、ファンモンの全部が詰まったスペシャルライブ

ライブレポート | 2023.12.09 19:00

FUNKY MONKEY BΛBY’S
「WE ARE FUNKY MONKEY BΛBY’S -2023 TOKYO-」
2023年12月3日(日)東京ガーデンシアター(有明)

12月3日(日)、東京ガーデンシアターで『WE ARE FUNKY MONKEY BΛBY’S-2023 TOKYO-』を観た。『WE ARE』と名が付くライブはおよそ2年ぶり、通常のツアーとは違い“ファンモンの歴史が詰め込まれた究極のヒストリーライブ”と銘打った特別仕様だ。年内ラストライブ、全国各地から集結したベイビーズ、声出し解禁、今日しか聴けないセットリスト。楽しいことしか起こらないのは開演前から確約済みだ。

 ファンキー加藤は右から、モン吉は左から、タオルを振り回してステージに飛び込んだ瞬間、大騒ぎのパーティーが幕を開ける。ファーストアルバムからの「One」、再始動後の「乙Sound」、そして「ヒーロー」。新旧織り交ぜたアップテンポの連打に、観客は早くもお祭りフィーバー。ガーデンシアターの高い4層フロアのてっぺんまで、すごい熱気だ。

「みなさんお元気ですか! 東京ガーデンシアターへようこそ。アリーナ、2階席、3階席、4階席。モンちゃん、バカムスコ翔、やったるぜ!」(ファンキー加藤)

ファンキー加藤

 6000人満員の観客と、サポートDJのバカムスコ翔、モン吉を煽るファンキー加藤は、すでにライブ終盤のようなハイテンション。若いエネルギーがほとばしる自己紹介ソング「チェケラッチョ」から、三面ビジョンに懐かしいライブ映像や写真が映る「WE ARE FUNKY MONKEY BΛBY’S」へ。もう冬なのにやっぱり盛り上がる「ナツミ」から、ライブではたぶん10年以上ぶりに聴く「ラブレター」へ。ファーストアルバムの「チェケラッチョ」を含め、昔からのファンの感動のツボを思い切り突いてくるセトリが、ちょっとずるい。

「久々の曲ばっかり歌ってるけど、どう? セットリストが読めないでしょ。いつもと流れが違うぞとみんな思ってる感じがする」(モン吉)

モン吉

 ファンモンならではの純朴な恋歌の代表曲「告白」、成熟したラッパーとしてのスキルを見せつける「原宿陸橋」、そして久々に聴く「もう君がいない」では、懐かしいミュージックビデオがあの頃の記憶を蘇らせる。未来と過去を自在に行き来する選曲のせいで、1曲ごとに揺れる感情を整えるのが忙しい。

「セットリスト、いつもと全然違うでしょ? 最後まで楽しんでいきましょう」(ファンキー加藤)

 「旅立ち」「ランウェイ☆ビート」も、ライブで聴くのは久しぶりで、どちらもファンモンらしい明るく熱烈な応援ソング。大量のスモークと派手な照明、ファンキー加藤の「飛べ!飛べ!」という煽りで会場内の空気はさらにヒートアップ。「荒野に咲く花」もファンモン得意の応援歌だが、レゲトンの曲調、哀愁のメロディ、広い視点で人生の先を見据えるメッセージを備えた、再始動後ならではの大人の応援歌だ。舞台の上で炎が燃えあがる、劇的な演出もかっこいい。

 ファンキー加藤が「歌え!」と煽る前からみんな歌う気満々、6000人の大合唱が感動的な「あとひとつ」から、レゲトンの曲調でぐいぐい盛り上がる「泣いて笑って夢を見てた」へ。すでに15曲、1時間半近くが過ぎたが、まだまだこんなもんじゃない。終盤の大爆発に向けて、じわじわと場内の温度が上がっていく。

「再始動の最初の武道館から始まって、『YELL JAPAN』ツアーをやって、夏フェスにも出て、『太陽の街ツアー』でやっと一緒に歌が歌えて、今日また6000人ものベイビーズが全国から来てくれて、俺たちだけじゃないんだと思えることが何よりも心強いです。みんながいてこそのFUNKY MONKEY BΛBY’Sだし、俺たちもみんなにとってのそういう人でありたいと思ってます」(ファンキー加藤)

 スポットライトを劇的に使い、ステージから幾本もの光の矢が放たれる「YOU」、ミラーボールが桜色のの花びらを模した光を会場いっぱいにまき散らす「桜」と、素晴らしい照明の演出もばっちりハマった。曲間でも止まることない歓声に応え、モン吉が「東京、暴れる準備できてる?」と呼びかけ、ファンキー加藤が「まだ歌うぞ!こんなもんじゃないぞ!」と叫ぶ。熱いコール&レスポンスを交換する「メロディーライン」から、全員ジャンプの一体感がすごい「希望の唄」へ、ぐんぐん高まるテンション。さぁフィナーレは間近だ。

モン吉

「どこにいても関係ないぞ、最前列、最後列、届け、聴いてくれ!」(ファンキー加藤)

 悔いも体力も何も残さない強烈なラストスパートは、「そのまんま東へ」と「ちっぽけな勇気」だ。もはや声が枯れているのにガムシャラに歌い続けるファンキー加藤と、自由奔放に見えてがっちり固い韻とフロウがまったくブレないモン吉。ラストはファンキー加藤が客席に飛び込み、アリーナの真ん中で6000人の歌声をリードする。コロナ禍の3年間ではできなかった熱血行動が、住む場所も年齢もファンモン歴もバラバラのベイビーズを、歌の力で一つにする。This is FUNKY MONKEY BΛBY’S。

「あの時ライブハウスでガムシャラになっていた時を思い出したな。今日は熱かった。こんなに声枯れちゃった」(ファンキー加藤)

ファンキー加藤

 アンコール1曲目は、これも対面のライブでは10年以上ぶりにライブで聴く懐かしい曲、クリスマスらしい明るい曲調なのにとても切ない物語を持つ「ぼくはサンタクロース」は、いわゆるひとつの隠れた名曲。そして「エール」は再始動後の二人の出発点と言える、令和ファンモンの応援歌の代表曲。せつなさと力強さを両手に握りしめ、名残惜しくもハッピーにライブが終わろうとしたところで、ファンキー加藤が突然ひとこと。

「俺の誕生日(12月18日)のサプライズ、ないの? やるんだったらここしかないよ」(ファンキー加藤)
「(スタッフに聞きに行って)すいません、ないって(笑)」(モン吉)

 すかさずモン吉の先導で「ハッピーバースデー、ファンちゃん」を大合唱する6000人。すねたファンキー加藤も機嫌を直し、ラスト曲「悲しみなんて笑い飛ばせ」を全力で歌い切り、「みんなありがとう!」と叫ぶ。終わり良ければすべて良し、誰もが笑顔のハッピーエンド。

 今日は12月3日ということで、最後はファンキー加藤のリードで「1,2,3、ダー!」で締めくくる。来年はファンキー加藤のソロデビュー10周年イヤーで、ファンモンとしてのワンマンライブはしばらくお休みらしいが、このライブの記憶があればファンモンロスはなさそうだ。笑顔あり感動あり、全24曲で2時間半を超えるライブは、まさにファンモンの歴史が詰め込まれた究極のヒストリーライブだった。

SET LIST

01.One
02.乙Sound
03.ヒーロー
04.チェケラッチョ
05. WE ARE FUNKY MONKEY BΛBY’S
06.ナツミ
07.ラブレター
08.告白
09.原宿陸橋
10.もう君がいない
11.旅立ち
12.ランウェイ☆ビート
13.荒野に咲く花
14.あとひとつ
15.泣いて笑って夢を見てた
16.YOU
17.桜
18.メロディーライン
19.希望の唄
20.そのまんま東へ
21.ちっぽけな勇気

ENCORE
01.ぼくはサンタクロース
02.エール
03.悲しみなんて笑い飛ばせ

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