XAI、グルーヴ感が増したバンドサウンドに感情豊かな美しい歌声、圧巻のステージを魅せる!1stライブからの進化を証明

ライブレポート | 2024.05.01 12:30

XAI 2nd LIVE 「xaichic panic!」
2024年4月23日(火)Spotify O-WEST
バンドメンバー:
Gt.亀本寛貴(GLIM SPANKY) / Dr.大井一彌 / Ba.早川知輝(DATS)

澤野弘之や中野雅之(BOOM BOOM SATELLITES / THE SPELLBOUND)など有名アーティストたちとタッグを組んだり、ドラマチックRPG『ヘブンバーンズレッド』から誕生したバンド・She is Legendとして活動をしたり、その歌声で多くの人々を魅了し続けているアーティスト・XAI。そんな彼女が4月23日に、約9ヶ月ぶりのワンマンライブ『xaichic panic!』を渋谷・Spotify O-WESTにて開催した。エモーショナルでパワフルなステージでありつつも、あたたかな空気に包まれていた同公演の様子をレポートしたい。

オープニングSEが終わると、ブラックの衣装で登場したXAI。4月19日にリリースしたばかりの新曲「To the mothership」でライブがスタートする。同曲は1stワンマンライブのラストに披露された楽曲で、当時「さっきのさっきまで歌詞を書いていました」と話していたが、ブラッシュアップされてよりパワフルに進化していた。そんな同曲を感情たっぷりに歌い上げていくXAIの姿に、会場は大盛り上がり。初っ端から客席の手が上がりっぱなしだ。続いて「THE SKY FALLS」でソウルフルで伸びやかな歌声を響かせると、ライブの定番曲「JINX」へ。会場からは「待っていました!」と言わんばかりのクラップが巻き起こっていく。XAIは笑顔で観客一人ひとりを見つめながら歌い上げ、会場の隅々まで目線を配っていき、「誰一人置いていかない」という気持ちが伝わってきた。

Ba.早川知輝(DATS)

ここで、「『xaichic panic!』、皆さん楽しんでいますか? 平日の夜に時間を作って来てくださってありがとうございます。今日は楽しんでいきたいと思うのでよろしくお願いします!」と改めて挨拶。大きなレスポンスが返ると「私が初めて作詞作曲した曲です」と、「Waves」がスタートする。感情たっぷりに歌い上げると、「盛り上がっていけますかー!」とシャウトして「SILENT BIRD」、「Feeling Alive」とアクセルをさらに踏んでいく。その圧倒的歌声と感情豊かな表情で、バンドと客席を引っ張っていった。笑顔が溢れたところで、クールダウン。「live and die」で神秘的な世界観を醸成していく。同曲は1stワンマンライブでも披露されたが、当時よりも深みが増している印象だ。同曲のリリースから約4年半、まだまだ進化し続けられることを感じさせてくれた瞬間だった。

Gt.亀本寛貴(GLIM SPANKY)

Dr.大井一彌

Ba.早川知輝(DATS)

その後のMCでは「(『live and die』の)歌詞の中に〈Burn my soul〉って言葉があって、もしかしたら(She is Legendの楽曲『Burn My Soul』の作詞作曲者である)麻枝(准)さんはそこから持ってきてくれたのかな」と、She is Legendとの共通点も語る。続けて「せっかくなので今日はアコースティックバージョンも何曲か」と、SawanoHiroyuki[nZk]:XAIで歌った「LEMONADE」へ。原曲とはひと味違った魅力を届け、ステージにギターの亀本寛貴のみが残るとアニメ『薬屋のひとりごと』の挿入歌「明日を訪ねて」をしっとりと歌い上げた。ここでリクエスト曲コーナーへ。XAIはこの日のために、ファンクラブでカバー曲のリクエストを募集。「ファンとアーティストは似るって言うので、私の好きな曲ばっかりですごい迷ったんですけど、票数が一番多かった曲を」と、『機動戦士ガンダムUC』の主題歌であるAimerの「StarRingChild」をアコースティックでカバーした。ここで、おもむろにギターを手に取るXAI。「お〜!」、「頑張れ!」と声援が送られると、XAIは笑いながら「(声援が)早いって!」と笑顔を見せる。昨年の対バンライブで披露した弾き語りのリベンジがしたいと宣言するとさらにあたたかな声援が飛び、テレビアニメ『Angel Beats!』の作中バンド・Girls Dead Monsterの「一番の宝物」を弾き語っていく。披露し終わると「めちゃくちゃ練習したんだけどなぁ〜(笑)」と悔しそうな表情を見せていたが、これもライブの醍醐味。再び大きな声援と拍手が送られていた。この雰囲気の良さも彼女のライブの魅力の一つだろう。

温かな空気が出来上がったところで今年1月にリリースした新曲「Rain Bird」の話になり、作曲を担当した亀本がXAIとの出会いや、楽曲への思いを語っていく。さらに、5月1日にEP『WAVES』のリリースも発表。大いに盛り上がったところで再びバンドメンバーがステージに登場し、「Rain Bird」を披露していく。包み込むような歌声でたっぷりと歌い上げると、いよいよラストスパートへ。「えー!」という惜しむ声が上りつつ始まったのは、She is Legendの「贅沢な感情」。同曲は1コーラス目はピアノ1本、2コーラス目から楽器が重なっていくという構成だが、それを4人で表現。ギターの亀本がアコースティックギターからエレキギターへの持ち替えるシーンもあった。ラストナンバーは「LOVE & JOY」。観客もXAIもサイリウムを全力で振り回してビッグスマイルのまま本編に幕を下ろした。

もちろんアンコールが巻き起こったのだが、「アンコール!」という掛け声ではなく観客の呼びかけで「Rain Bird」を大合唱! 楽しい雰囲気に包まれたところで、XAIが笑顔でステージに戻ってくる。再びギターを手に取ると、『ヘブンバーンズレッド』の楽曲「Before I Rise」を弾き語っていく。思わず聞き入ってしまう美しい歌声を響かせると、ライブタイトルの由来が電車の中で見た『フルメタル・パニック!』の広告から取ったというエピソード、グッズ紹介、バンドメンバー紹介と続いていく。「2ndライブ、特別な曲をカバーしたいと思います」と曲振りをして始まったのは、Girls Dead Monsterの人気曲「Alchemy」。もちろん大盛り上がりで、鳴り止まぬ拍手と声援の中「これからもXAIをよろしくお願いします」と挨拶をするとラストナンバーの「WHITE OUT」へ。彼女の武器である神秘的な歌声で観客を魅了すると、「ありがとうございました」とステージを後にした。

自身のアーティスト性をしっかりと見せつつも、観客一人ひとりに寄り添い、その場にいた全員を笑顔にしたXAI。観客との関係性も素敵で、ほっこりした気持ちになった方も多いはずだ。そんなライブを作り上げられるXAIの活動から、この先も目が離せなさそうだ

SET LIST

01.To the mothership
02.THE SKY FALLS
03.JINX
04.Waves
05.SILENT BIRD
06.Feeling Alive
07.live and die
08.LEMONADE
09.明日を訪ねて
10.StarRingChild
11.一番の宝物
12.Rain Bird
13.贅沢な感情
14.LOVE&JOY

ENCORE
01.Before I Rise
02.Alchemy
03.WHITE OUT

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