すたぽら 2025 One Man Live
【緊急クエスト】クソゲーな人生を神ゲーに!?春の東西ライブを全クリせよ!
2025年4月27日(日)品川プリンスホテル ステラボール
RPGゲーム風のオープニングムービーの後、バックバンドの演奏に乗せてメンバーカラーの衣装をまとった5人が登場。キュートなダンスや8bitサウンドがキャッチーな「俺たち、ハチャメチャゲーマーズ!」、5人のチームワークを感じさせる「世界を救え!へっぽこ勇者のRPG」と“すたぽら×ゲーム”を強く印象づける楽曲でオープニングを飾る。最初のMCパートでは挨拶と自己紹介のあと「昨日に続き今日も超満員」と感謝を告げ、気さくに声を掛けながら観客の興奮をリラックスさせた。
すたぽらの無邪気なキャラクターを詰め込んだ自己紹介ソング「すたぽらってなぁに?」、家でついついだらだら過ごしてしまうというあるあるソング「怠惰依存症候群」と子どものような遊び心いっぱいの楽曲を届けた後は、幕間映像『歌い手だって旅がしたいっ!!! 右左どっち旅行』へ。他公演で放映された、メンバーがアクティビティに挑戦する『すたぽらブレイクラッシュ!!!』をクリアしたご褒美旅行を、次々と出題される2択に挑戦しながら楽しむという内容だ。普段はイラストやライブ2Dで活動するメンバーがリゾートを満喫する映像に、観客も熱心に見入った。
その後はアルバムに収録されている、すたぽら初のペアオリジナル楽曲のセクションへ。くにとCoe.によるロックナンバー「High and Low」は低音ラップとハイトーンボイスが情熱的に響き、Coe.とReluによる爽やかなギターロック「bestie」はハイトーンのハーモニーが夏の日差しのように眩しい。Reluと如月ゆうによるキュートなポップソング「愛鍵」は観客のコールも痛快で、如月ゆうとこったろによるシティポップのテイストが取り入れられた「星を辿って」は歌声から両者の真摯な気持ちが伝わる。こったろとくにによるセクシーなムードが漂う「Shall We Dance?」は歌詞のとおりの“魅惑のステップ”をダンスで見せて会場をときめかせた。
『歌い手だって旅がしたいっ!!! 右左どっち旅行』の後編が放映された後は、メンバー全員がモノトーンの衣装で登場する。MV同様に椅子を使い危険な愛情が綴られた「U」をパフォーマンスして一気にダークなムードに引き込むと、バンドメンバーによるゴシック調のハードロックのインストセクションを挟み、ゲームのバグをテーマにしたアルバムのリード曲「BUG CODE」へ。デジタル×ラウドロックサウンドに乗せて、衝動的に高く足を蹴り上げる振り付けも迫力があった。躍動感のある「Boomed Boomed Boomed Boomed」では観客も高らかにクラップを打ち鳴らし、アッパーな「Star Ride Monster」はさりげない毒気を感じさせる5人のボーカルが光った。冒頭がグループ名どおり“StarLight”を体現するキラキラのステージならば、このセクションは星をひときわ輝かせる暗闇のようだ。光と闇どちらも持ち合わせていることも、現在のすたぽらの強みのひとつだろう。
ここまで13曲走り切ったメンバーは「楽しすぎる!」と口々に語る。すたぽらのメインソングライターを務めるReluはアルバムについて「新しいことに力を入れた」「その挑戦をこういう場で披露できてうれしい」と喜びをあらわにし、先日掲げたネクストゴールである「ホールライブソールドアウト」への一歩を踏み出せたと胸を張る。目標を負うことについてくには「苦しい思いもいっぱいあるけれど、みんなのコメントやリプライが支えになっている」と語り、全員がリスナーとともに歩んできたからこそ今の自分たちがあることを噛み締め、あらためて感謝を告げた。その後披露された「君から僕へ、僕から君へ。」では5人の歌声からリスナーへの本気の思いが伝わり、本編ラストの「RESTARTED」はあらためてネクストゴールに向けて駆け出すグループの結束と、地に足のついた瑞々しい力強さがあふれていた。
エンディングムービーの後、しばらくしてモニターには「ボーナスステージ突入!」の文字が映し出される。1stオリジナルソングの「First Star」を歌い上げるとフロアには目に涙を滲ませるファンの姿も多く、それを見たReluは「歌を聴いて泣いてもらえるのは、それだけ(この楽曲に)いろんな思い出があって、いろんな感情になってくれるってことやもんね」と目を輝かせながら語り掛けた。
そしてメンバーはそれぞれの思いを言葉にした。如月ゆうは「(メンバーに脱退を)引き留めてもらったから今日がある」「ライブを経て成長していきたい」「目標を達成するまでこの道が正解だったとは言いません。最後までずっとついてきてください」と今後への野望を語り、くには「すたぽらはもっともっと多くの人に届いていいと思うんです」と悔しさを滲ませながら「ホールライブという目標を達成して次につなぎたい」と告げる。そして簡単にライブ会場へと足を運ぶことができない自身の親に、スケールの大きな会場のステージに立つ自分を観てほしいという夢があることも明かした。
こったろは個人の目標を達成したこと、メンバー全員のアーティストとしてのレベルが高くなっているため切磋琢磨できる存在であることに触れ、今後さらに成長した姿をライブで見せると決意表明をした。ライブが終わる寂しさを嘆くCoe.はライブを「たくさんの人に協力してもらった奇跡の場所」「(協力してくれた人の)力が1%も無駄にならないライブをする」と語り、「ホールライブでみんなに“First Star”を歌ってもらいたいんだよね」と予行練習として実際にこの場にいるファンに歌ってほしいと頼む。するとファンは同曲のサビをリズムもメロディも歌詞も完璧に歌い上げ、メンバーも「すげえ!」「歌うめえ!」と歓喜の声を上げた。
これまでのMCで伝えたいことはだいたい話したというReluは、自分の呼びかけに対して観客に思い思いに叫んでほしいと頼む。巨大な歓声を浴びて「こんな大声を出したり浴びたりする体験はライブでしかできひんやん。音圧で思いを感じられるっていいよね」とすがすがしい表情を浮かべ、「これからも楽しいことをいっぱいしていきたい」と意欲を見せた。
「最後は君をお姫様にします」というくにの呼びかけから「星の国のおとぎ話」を届けてステージを後にしたメンバーだが、楽屋に向かう途中で「なんか忘れてない?」「ひとつやり忘れてる曲がある!」と言い、再びステージに戻ってくる。そして「みんなのポテンシャルを爆上げする曲」と告げ、Coe.が作詞、Reluが作曲を務めた新曲「爆盛れ♡かわいい急上昇!」をサプライズ披露した。
歌い終えたメンバーは同曲が7月9日にリリースされる2ndシングル『おぎゃりたい!えぶりでい』に収録されること、同作のリリースイベントの開催を発表する。イベントが握手会、ハイタッチ会、お渡し会などリスナーと交流できる内容であることに触れると、「ぜひ会いに来てください! 話したいよね? こっちも話したいに決まってるやん!」「まだまだ会いましょう!」と再会の約束をした。挑戦を経て新しい目標への第1歩を踏み出したすたぽら。結束を強めた5人は、この先さらに表現力を高めること、リスナーとの信頼関係を深めていくことを予感させた。彼らがクソゲーな人生を神ゲーにしてしまう日も、そう遠くはないかもしれない。
SET LIST
01. 俺たち、ハチャメチャゲーマーズ!
02. 世界を救え!へっぽこ勇者のRPG
03. すたぽらってなぁに?
04. 怠惰依存症候群
05. High and Low(くに / Coe.ペア)
06. bestie(Coe. / Reluペア)
07. 愛鍵(Relu / 如月ゆうペア)
08. 星を辿って(こったろ/如月ゆうペア)
09. Shall We Dance?(くに/こったろペア)
10. U
11. BUG CODE
12. Boomed Boomed Boomed Boomed
13. Star Ride Monster
14. 君から僕へ、僕から君へ。
15. RESTARTED
ENCORE
01. First Star
02. 星の国のおとぎ話
W-ENCORE
01. 爆盛れ♡かわいい急上昇!