XAI 3rd Live 『LODESTAR』
2025年5月14日(水)LIQUIDROOM
バンドメンバー:
Gt.亀本寛貴(GLIM SPANKY) / Dr.大井一彌 / Ba.早川知輝(DATS)
オープニングSEが流れると、まずはバンドメンバー、ギター亀本寛貴(GLIM SPANKY)、ドラム大井一彌、ベース早川知輝(DATS)が登場。続いてXAIもステージに姿を現し、4月27日(日)にリリースされたミニアルバム『Afterglow』に収録されているリード曲「Afterglow」でライブをスタートさせる。サビに入るとオーディエンスは手を上げてジャンプ! XAIも楽しそうな笑顔を見せながら歌っていた。「今日は最高に楽しんでいきましょう!」と「SILENT BIRD」が始まると、一気にロックな雰囲気が広がる。「LIQUIDROOM!」とシャウトするXAIに大きな声援が返り、「BLUE OCEAN」へ。さらにXAIの包み込むような低音も楽しめる「THE SKY FALLS」と続き、オープニングパートを駆け抜けていった。
改めて集まってくれたオーディエンスに感謝を伝えると、「ここからはみんなで一緒に踊っていけるような曲たちをやりたいと思います」と宣言。澤野弘之とタッグを組んだ「LEMONADE」が飛び出した。フロアが揺れ、中には楽しそうに踊っている人たちも。「Feeling Alive」でさらに引き込んだところで、スタンドマイクを設置してギターを取り出すXAI。会場から「おぉ!」と期待に満ち溢れた声があがると「次の曲は私が初めて作詞作曲した曲です。悔しい時、悲しい時、感情の波に飲み込まれてもそばにいるよと伝えたくて作りました」と曲振り。「Waves」が始まり、あっという間に会場中、その世界観に飲み込まれていく。
この日、初めてグッズで作られたリングライトを手にしている観客が多く、会場がブルーに染まっていたのも印象的だ。XAIも「すごく綺麗です」と笑顔を見せる。ここで、ステージにはギターの亀本寛貴とXAIの2人のみに。「澤野弘之さんとご一緒させていただいた曲で、TVアニメ『俺だけレベルアップな件』の挿入歌をアコースティックでやりたいと思います」と語って、「DARK ARIA」を披露する。赤い照明に包まれたステージから、美しい歌声を届けるXAI。そんな彼女の姿に思わず見入ってしまう。続けて「もう1曲、澤野さんとご一緒した曲を。『メカウデ』というTVアニメの挿入歌になっている曲で、すごくいい曲なので今日ぜひやりたいと思って持ってきました」と、「arma」を披露し、オーディエンスを魅了していった。
声援が送られると、「いろんなライブに出させていただいているんですけど、ワンマンライブってすごく緊張するんです。でも、こうして皆さんに歌を届けられて幸せです」と語り、清々しい笑顔を見せるXAI。バンドメンバーがステージに戻ってくると、「ちょうど1年前くらいに出した『WAVES』というEPから何曲かやりたいと思います」。「JINX」で盛り上がり、「Rain Bird」、「陽のさす向こうへ」でたっぷりと歌声を聴かせていく。
ここでライブタイトル『LODESTAR』について語られる。「昔の船に乗った人たちが道に迷った時に、北極星を目印にして進んでいたと言われているんですね。北極星のことを導きの星と呼んでいて、そこから『LODESTAR』というふうに名前が付けられたと言われていて。XAIはこれからどこに向かって行くのかとか、皆さんとともにどこまで行けるのかなって考えながら、今日のライブはそんな導きの星のような時間にできたらいいなと思って、『LODESTAR』というタイトルを付けました。私自身自分の中に無限の可能性をもっと見つけていきたいし、皆さんにもそんなふうに感じてほしい。皆さんをもっと素敵なところに導いていくんだぞっていう、誓いを込めました」と思いを伝えると、大きな拍手が巻き起こる。
ここからはラストスパート。「明日のことを考えずに楽しんでいってください」と亀本も語り、XAIは「ここからもっと盛り上がっていきたいのですが、皆さん準備できていますか? もっと声出せますか?」とフロアを煽って「To the mothership」をスタートさせる。XAIの歌声を浴びたオーディエンスのテンションはこれでもかというくらい熱を上げていき、「Alchemy」でさらにエンジンがかかっていった。続く「LOVE&JOY」ではクラップとコールでフロアは大いに盛り上がり、その様子にXAIも満足そうに頷いてみせる。「次が最後の曲になります」で始まったラストナンバーは「WHITE OUT」。XAIらしい神秘的な歌声と、重いロックサウンドで会場中を包み込み、本編に幕を下ろした。
アンコールでは、ツアーTシャツに着替えたXAIが一人で登場。「デビュー当時を振り返ると、今日みたくオリジナル曲を作ってバンドメンバーと一緒に恵比寿LIQUIDROOMでワンマンライブをしているのは想像できなかったし、ずっと夢に見ていたこと。今日を迎えられたことが自分にとって、とても大きな意味があって、とても幸せです。私の可能性を信じて一緒に歩んできたスタッフの皆さん、出会ってくれた皆さんがいたからだって心から思っています。今日は本当にありがとうございます」と、改めて感謝を伝えてギターを手に取る。そして「そんな皆さんと出会うことができた大きなきっかけの1つに『ヘブンバーンズレッド』という作品に出会えたことだと思っているのですが、自分にとっても大切な曲を1曲やりたいと思います」と語って、「Before I Rise」を弾き語る。毎回ワンマンライブで弾き語りにチャレンジしつつも、自身で納得がいっていない表情を見せてきたXAIだったが、確実に演奏のクオリティを上げて、聴き入ってしまうほどの腕前だ。弾き語り終えたXAIは「よかった〜! 肩の荷が下りました」と満面の笑みを見せていた。
再びバンドメンバーをステージに呼び込み、グッズの紹介をすると「ツアーをやりたいっていうのが27歳の目標なんですけど」と話を切り出す。「まだ言えなくて計画中なんですけど、遠くない未来にお会いできると思います」とツアーの開催を予感させた。ラスト2曲。まずは「ロストラベル」でオーディエンスと一緒にタオルを回し、最後は「はじまりのうた」へ。会場中がXAIの歌声にうっとりしたところで、「今日は本当にありがとうございました」と最高の笑顔を見せてステージを後にした。
ソウルフルかつ神秘的な歌声、そして真摯な人柄、キュートな笑顔で観客を魅了したXAI。そんな彼女は、5月31日(土)にパシフィコ横浜 国立大ホールで行なわれる『澤野弘之SawanoHiroyuki[nZk] 10th Anniversary LIVE “A=Z”』でゲストヴォーカルとして出演が決まっている。彼女の次のワンマンライブを待ちつつ、ぜひ併せてチェックしてみてほしい。
SET LIST
01. Afterglow
02. SILENT BIRD
03. BLUE OCEAN
04. THE SKY FALLS
05. LEMONADE
06. Feeling Alive
07. Waves
08. DARK ARIA
09. arma
10. JINX
11. Rain Bird
12. 陽のさす向こうへ[from ヘブンバーンズレッド]
13. To the mothership
14. Alchemy[from ヘブンバーンズレッド]
15. LOVE&JOY
16. WHITE OUT
ENCORE
17. Before I Rise (Acoustic Ver.)[from ヘブンバーンズレッド]
18. ロストラベル
19. はじまりのうた