SPYAIR 単独野外ワンマンライブ「JUST LIKE THIS 2018」をレポート!“みんな、一緒にライブしてくれてありがとう”

ライブレポート | 2018.08.04 13:00

「JUST LIKE THIS 2018」
2018年7月28日(土) 富士急ハイランド・コニファーフォレスト

SPYAIR恒例の単独野外ワンマンライブ<JUST LIKE THIS>が7月28日、山梨・富士急ハイランド・コニファーフォレストにて行われた。同会場で4回目となる今年は、昨年に続き雨。
今回は台風12号上陸というアクシデントが彼らを襲い、直前までライブ開催が危ぶまれていたが、当日の朝に開催を決断。だが、天候は開演時間が近づくにつれて次第に荒れまくり、会場は超豪雨に包まれた。

約2時間に及ぶ公演中、雨脚はどんどん激しさを増した。客席は、くるぶしがつかるほど雨水が溜まり、メンバーもオーディエンスもコンサートスタッフもびしょ濡れ。全員がかなり厳しい状況だったのは間違いない。それでも、メンバーはイヤモニや楽器が雨でどんなにやられてもお構いなしに花道へ駆け出し、笑顔でオーディエンスの近くにやってきてプレイ。そんな彼らをこぶしを振り上げ、大声で歌い、叫んで鼓舞していく観客たち。それを盛り上げるサポートメンバー、SPYAIRダンサーズ、和楽器隊。バックステージでは、全員の安全を考えて台風情報を逐一チェックし、終演に向けて来場者を1人残さず帰路につかせるために臨時バスを手配するなど、スタッフが動き続けている。

「みんな、一緒にライブしてくれてありがとう」

これは、この日IKE(Vo)がライブ中、さらにはライブを締めくくる言葉としても口にした言葉だった。今年の< JUST LIKE THIS>は、まさにみんなのSPYAIR<JUST LIKE THIS>に賭ける“想い”がひとつになって、凄まじい一体感があったからこそ成し得たライブだったといえる。こうして、人の奥底にある熱い想いや気持ちを爆発させ、つないでいく。それこそが、SPYAIRというバンドの最大の魅力なのだと改めて実感した一夜だった。

各地から集結したオーディエンス約1万5000人全員が雨合羽着用の客席。今年から物販に登場したSPYAIRポンチョ(昨年、カッパを作ると同ステージでIKEが約束!)を着た人々もたくさんいる。びしょ濡れのステージに、まずは今回の特別ゲストである和楽器隊4人が現われ、ジャパネスクな演奏を繰り広げる。そこに各々の顔がプリントされた衣装を着たSPYAIRが、サポートメンバーのtasuku(Gt)、高藤大樹(Key)とともに加わって、ライブは今年の<JUST LIKE THIS>のテーマ曲「We’ll Never Die」で幕開け。すると序盤から「サムライハート(Some Like It Hot!!)」、「イマジネーション」とキラーチュンを立て続けにドロップ。同時に、ステージにKENTA(Dr)を残し、IKE、UZ(Gt)、MOMIKEN(Ba)がトロッコに乗り込んで、場内を廻りだす。ずぶ濡れになりながらも観客の近くで演奏することを優先する彼ら。豪雨だろうと、彼らのそのスタンスは変わらなかった。メンバーが近づいたらフードをとり、びしょ濡れになりながら手を振るファン。その声援に笑顔で応えていくメンバーたちを見ているだけで、胸が熱くなる。トロッコが客席の最後尾までやってくると、IKEは「ちゃんとここまで歌を届けるから」と伝えるように、一番後ろの席のファンに手に持っていたタオルを手渡した。

時間を追うごとに強まる雨の中でも、彼らはショーアップされたステージを次々と展開。「みんなで一緒に歌って下さい」というIKEの掛け声をきっかけに始まった「Goldship」は、お手本となるIKEの歌い出しの歌声の素晴らしさに、惚れ惚れとした。オーディエンスはさっそくステージに向けて、大合唱を届ける。ロックンロールな「Are You Champion? Yeah!! I'm Champion!!」が始まると、上手と下手と中央に伸び、それが先端で繋がった豪華な花道にSPYAIRダンサーズが元気よく登場。雨を吹き飛ばすような明るく軽快なダンスに、心が弾む。そこに間髪入れずに「Naked」投入で、観客のテンションをグイグイ上げていく。KENTAのダイナミックなビートとともにバンドがアクセルを全開に踏み込むと、客席からは無数の拳が上がっていった。「ヤベーな、今日」とIKEがどんどん雨と風が激しくなる会場を気遣いながら「よし。次はライブでやったことがない曲を披露します」といって今年は「The Way of My Life」を初アクト。雨粒の向こう、スモークに包まれたステージが幻想的な光景を作り出したあとは、「Rockin' the World」へ。音でパーンと視界が開ける。なんて気持ちいいんだろう。パワフルなサウンド、UZとMOMIKENの演奏バトル、雨の存在を忘れるほどスリリングでカッコいいSPYAIRに、客席のボルテージは急上昇。そうして雨量がどんどん増していくなか、LED画面に歌詞を写しながら“急なRainに 傘も持たず”と歌いだしたメランンコリックな「雨上がりに咲く花」、さらに「虹」は“外は夏の雨が 激しく叩きつける”という歌詞が、皮肉にもいまの状況にぴったりで、大きな感動を呼び起こした。この後、4人はサブステージへ移動。IKEがこの豪雨のなかで「お前らやスタッフが、一緒に乗り越えようとしてくれて本当に嬉しく思ってます」と感謝の言葉を伝えたあと、彼らはトーチに囲まれ、“キャンプファイヤー”(SPYAIRのアコースティックカバーユニット)として、「Stay Together」をプレイ。ぐっと聴き入るモードになった会場に“雨上がりに 見えた虹のように 歩いた日々”のあとに聞こえてきた“すべてにありがとう”というフレーズ。さらには、IKEとUZ、2人で視線を交わしながら演奏した「Beautiful」のなかで、繰り返し歌った“ひとりじゃなくて良かった”という一節が、この日は特別な言葉として、会場にいた人々の心に染み込んでいった。

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