back number dome tour 2018 "stay with you" supported by uP!!!
2018年8月12日(日) 東京ドーム
8月12日(日)、東京ドームにて、〈back number dome tour 2018“stay with you”〉を観た。彼らにとって初のドームツアーは、7月29日のナゴヤドーム、8月11、12日の東京ドーム2DAYS、そして10月27､28日の京セラドーム大阪へと続く全5公演で、すでに全席ソールドアウト。3公演目にあたるこの日も、歴史的瞬間を共に体感しようと、巨大なドームは超満員のオーディエンスで埋め尽くされた。
Vo.Gu.清水 依与吏
Ba.Cho.小島 和也
Dr.栗原 寿
ひたむきに演奏し、思いを込めて歌う。東京ドームだからといって、愚直なまでのback numberスタイルは、1曲目からまったくブレることはない。バラード、ミドル、アップテンポ。サポートメンバーを加えた6人編成で、新旧取り混ぜた代表曲を次々と披露する、その音が物理的にも精神的にも、とても近くに聴こえる。
「一番気にするのは“おまえたちにドームは似合うのか？”ということ(笑)。でも確かめてほしい。いつものように、一生懸命作った曲を、1曲1曲大事に歌います」
いつものように飄々と、本音をユーモアにくるんだ清水依与吏(Vo&Gt)の自然体MCが楽しい。「SISTER」のアッパーなリズムに乗って、総立ちで手を振り上げる観客席の壮観な光景に、ちょっぴり涙が出た。「青い春」の、歌の端々に飛び出す依与吏の言葉にならない叫びに、ここまでの日々を思った。11年前、群馬のアマチュア時代から縁あって聴き続けてきたバンドが、ついにここまで来たかという感慨。ここにいるすべての人が、back numberと出会った頃のことを、人生と重ね合わせ思い起こしていたはずだ。
栗原寿(Dr)が子供のようにはしゃいで、「2階席！1階席！アリーナ！」と呼びかける。小島和也(Ba)がニコニコしながら、「最近、東京ドームで1曲目に俺が知らない曲をやる夢を見ました(笑)」と言って笑わせた。二人とも、たとえコーラスがいらない曲だとしても、全力で歌う。back numberを愛する気持ちが、ステージと客席を一つにする。
新曲「大不正解」をナマで聴けたのは、大きな喜びだった。珍しく打ち込みのダンスビート、ラテンのリズムを取り込んだアッパーなロックチューンは、ドームいっぱいのオーディエンスを踊らせるのにぴったりだ。主題歌になっている、映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』の世界にもきっとハマるだろう。観に行かなければ。
back numberを聴いたことを、絶対に後悔させないから――。バンドとファンとの関係を力強く肯定する依与吏の言葉に、すさまじい音量の拍手と歓声が贈られる。すべての過去を受け入れ、どんな未来をも受け入れる。デビューから7年で到達した絶景は、未だ夢の途中にいることを確かめる通過点だった。すべての音が消え、3人だけになり、笑顔で手を振るラストシーンに感じた至福。バンドの歴史にまた一つ、忘れがたい美しい記憶が刻まれた。
