まねきケチャ、藤川千愛がグループ卒業を発表した夜。日比谷野音での2部構成ワンマンライブをレポート

ライブレポート | 2018.08.30 20:00

まねきケチャスプラッシュ!2018/夏の野音 de まねきケチャ
2018年8月25日(土) 日比谷野外大音楽堂

なんとも言い難い感情が心の中に渦巻いていて、ライブが終わって数日経った今でも、適切な言葉が見つからずにいて困っている。

5人組のアイドルユニット、まねきケチャのメインヴォーカルを務める藤川千愛が、8月25日(土)に東京・日比谷野外音楽堂にて行われた二部構成のワンマンライブで、9月24日(月・振休)に開催される初の日本武道館公演をもって卒業することを発表した。

まねきケチャの全ての曲において重要なパートを担ってきたのは言うまでもなく、彼女は、アイドルシーン全体を見渡しても、トップクラスの歌唱力と“エモさ”を持っていた。歌声だけで聴き手を一瞬で惹きつけ、やがて涙も誘うようなシンガーは、探してもそう簡単に見つかるものではない。だから、グループのことを考えると、紅白歌合戦出場という夢を叶える前にした卒業は喪失以外にない。悲しいし、残念でならない。また、アイドルグループにいたからこそ、王道アイドル然とした松下玲緒菜やウィスパーボイスの中川美優との対比によって、演歌や民謡をルーツに持つ独特の節回しがより際立っていたという部分もあるだろう。一方で、ファンの多くは、彼女が「元演歌歌手のおじいちゃんの影響で3歳の頃から歌手を目指していた」ことを知っている。この日の「ソロシンガーを目指す」「歌で勝負したい」と言う彼女の言葉に、笑顔で見送りたい、変わらずに応援したいという思いもあるだろう。しかしながら、正直にいえば、昨年12月に新メンバーとして、深瀬美桜が加入し、やっと5人体制に戻ったばかりなのに……という気持ちもある。全く整理はできていないが、とにかく、武道館に必ず行かなくてはいけないと言う理由が増えたことだけは確かだ。

開演前から少なからずの不安は感じていた。それは、藤川がTwitterで「私にとっての大事なお知らせがあります」と告知していたからだ。当初はグループに在籍したままのソロデビューか、もしくは、卒業かと考えていた。できれば前者でありますようにと願いながら。

35度超えの猛暑日となった野音。「まねきケチャスプラッシュ!」と名付けられた第1部は、タイトル通り、水撒きイベントとなっていた。頭のネジを緩めてバカになろうと呼びかける「SPLASH」では、サビに合わせて霧雨のようなシャワーが会場中に吹き付けられ、最初のMCではメンバーがホースを持ち、何かを語るたびに大量の水を噴射。この時点ですでに観客はびしょ濡れで、宮内は「想像以上に濡れるでしょ」と笑った。まねきケチャ最大の盛り上がり曲「冗談じゃないね」では、客席が1つとなって「ウリャオイ!」と絶叫し、ファミコンサウンドのラブソング「カクカクシカジカ」では、<♪控え目に言って好き>という呟きに、声を揃えて「なに?なに?」と聞き返す一幕も恒例で楽しい。ここで、松下が「みんなばっかり、水かかっていてズルい。私もかかりたいよ」とリクエストし、藤川と宮内が、松下、深瀬、中川の3人に噴射。「気持ちいい!」と叫びながら、ロングTシャツ姿のままで大量の水を浴び、観客と同じくずぶ濡れになった。

宮内凛

藤川千愛

松下玲緒菜

中川美優

深瀬美桜

 藤川の熱い歌い上げから始まり、松下がメロラップを披露するJ-HIPHOP風の「妄想桜」。ライブによって変わるセリフと、観客との「君が好き」「オレも」のコール&レスポンスが楽しい「告白のススメ」。最後の曲は、深瀬が「最近、披露したばかりの新曲です」と紹介したギターロック「ありよりのあり」。深瀬が「2部はエモーショナルなロングセットになってます」と予告し、松下の「アンコールの代わりに水をかけちゃいます」という声を合図に、後方の観客も前方に駆け出し、全員でずぶ濡れになったところで1部は終了した。

<まねきケチャスプラッシュ!2018 SET LIST>
01. SPLASH
02. 冗談じゃないね
03. カクカクシカジカ
04. 妄想桜
05. 告白のススメ
06. ありよりのあり

公演情報

ディスクガレージ公演

まねきケチャ3周年記念公演~日本武道館deまねきケチャ~

2018年9月24日(月・振休) 日本武道館

チケット一般発売日:2018年4月1日(日)

SILENT SIREN「サイサイフェス2018」出演!

2018年9月1日(土) 新木場Studio Coast

RELEASE

『昨日のあたしに負けたくないの』

配信限定ミニアルバム

『昨日のあたしに負けたくないの』

(日本コロムビア)
NOW ON SALE
  • 永堀アツオ

    取材・文

    永堀アツオ

  • 撮影

    Tetsuya Yamakawa

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