2020年1月29日、渋谷ヒカリエ内にある東急シアターオーブで、ブロードウェイ・ミュージカル「ドリームガールズ」のプレスコールが行われた。
「ドリームガールズ」は、女性コーラストリオ「ザ・ドリームガールズ」が華やかなショービジネス界でスターへと駆け上がるサクセス・ストーリーで、豪華な衣装と圧倒的な歌歌唱力で人気を博した名作として知られている。
今回は、新たに開催されたニューヨークでのオーディションから選ばれた新世代の実力派キャスト達で構成された舞台で、「コーラスライン」の振付で知られる鬼才マイケル・ベネットの遺作でもある本作を2020年版としてどう魅せてくれるのか、注目が集まっている。
まずは前半の大きな見所の一つ、カディージャ・オネ(エフィー役)の豊かな感情表現が印象的な「One Night Only」が披露された。
続いて、エフィー役の代表的なソロ曲「I’m Changing」へと続く。カディージャ(エフィー役)が人生の再起を決意する大迫力のロングブレスは鳥肌もので、報道陣の拍手と共に大きな歓声が上がった。
最後は本作テーマ曲でもある「Dreamgirls」。カディージャ(エフィ役)、シャラエ・モールトリー(ディーナ役)、ベランド・ミラス(ローレル役)の3人が、2020年の“ザ・ドリームガールズ”を堂々と魅せた。軽やかで美しいハーモニーと、そのイメージに沿うような蝶柄の白いドレスが、バックで繰り広げられる大迫力のビデオセットから浮き立つようで、オリジナルからは想像し得なかったエモーショナルな表現舞台を証明されたようだった。
プレスコール後には、舞台監督のケヴィン・ブラニック氏による舞台裏のツアーも行われた。
ブロードウェイ・ミュージカルとだけあって、今回もありとあらゆるものを国内に持ち込んでの大掛かりなステージとなる。中でも最も点数が多いのが、衣装類。それもそのはず、「ドリームガールズ」は、まず豪華で美しい衣装なしでは語れないのだ。
バックステージでは、下手と上手の両サイドに主要キャストの早着替えブースと並べきれないほどのウィッグを並べたウィッグステーションが完備されている。
その他のキャスト衣装も広いバックステージにずらりと並んでおり、手縫いで施された400着以上の衣装の中から、常に10名から15名のキャストが、1ステージで20回以上も着替えをしているという。
もう一つ、2020年の大きな見所として見逃せないのは、初演の1981年では技術的に叶わなかったビデオセットとオートメーションだ。これらを操作するブースは下手に配置。このシステムの導入によってシンプルながらオリジナルでは成し得なかった迫力のある演出が実現した。さらにステージ奥では10名のミュージシャンによるオーケストラが奏でられ、見て、聞いて、感じる、完璧とも言える2020年のアプローチが完成された。
ブロードウェイ・ミュージカル「ドリームガールズ」は2月16日まで渋谷ヒカリエ11階 シアターオーブ にて公演。2020年における最高のクリエイティブとキャスト陣による名作を観て、あなたの夢もドラマチックに叶えてほしい。