「ザッパ・プレイズ・ザッパ」名称を巡り息子であるドゥイージル・サッパが家族に訴えられる

ニュース | 2016.05.04 18:00

ザッパ・プレイズ・ザッパ

故フランク・ザッパの息子ドゥイージル・サッパが父親のレガシーを受け継ぐべく再演するプロジェクト「ザッパ・プレイズ・ザッパ」と言えば、「フジロック・フェスティバル」などへも出演し日本でも人気があるバンドだが、そんな彼が「ザッパ」の名前の使用権を巡り訴えられている。

自身のファミリーネームでもあり肉親の苗字である「ザッパ」を冠したバンドを10年近く続けて来たドゥイージル・サッパ。しかし昨年父フランクの妻ゲイルが亡くなると、「ザッパ・ファミリー・トラスト」という団体がフランク・ザッパの音楽著作権を掌握、その権利はフランクの他の子供たち、アーメット・エミューカ・ロダン・ザッパとディーヴァ・マフィン・ザッパに移管され、これを機に、「ザッパ・プレイズ・ザッパ」としてツアーを行う際に、多額の使用料を要求するようなったという。

ニューヨーク・タイムズの取材にドゥイージルは、「私の苗字はザッパで、私の父はフランク・ザッパなのに、私はこの名称を使用することや、父親の写真を使用することができなくなりました」告白。生前に母親のゲイルさんからも多額の使用料を要求され、さらにザッパ・トラストの支配下で更なる膨大な額や手数料を求められているという。

今回の騒動を機に「ザッパ・プレイズ・ザッパ」という名称が使用不可となったため、ドゥイージルは今後「ドゥイージル・サッパ・プレイズ・フランク・ザッパ」にプロジェクト名を変更し、今後もツアーを続けていくという。

先月話題になったレッド・ツェッペリンの「天国への階段」を巡る裁判でも、「盗作されてた」と訴えている元スピリットのランディ・カリフォルニアはすでに故人で、権利を管理する代理人が訴えを起こしているが、故人の資産を巡って権利ビジネスとして訴えを起こすケースは増え続けている。

今回のザッパ・ファミリーのお家騒動に関しては、家族間の遺産相続的な側面もあるが、ミュージシャンとして父親の曲をプレイする息子が、その他の家族に使用権で訴えられるという前代未聞の事態。ニュースサイト「INQUISITR」の記者は、すでにミュージシャンとして実績のあるドゥイージルに対して、その他の兄弟があまり成功を収めていないことも、この揉め事の根底にあるのとの見解を示している。

■参照リンク
http://www.dweezilzappaworld.com/

記事提供:AOL News